ドライバーのヘッドスピード40m/sのアマチュアゴルファーでも、最新ギアを使いこなせるのか？元競技ゴルファーでロマン派ゴルフ作家の篠原嗣典が実際にコースに持ち込んで検証しました。

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【注目ポイント】
ピンゴルフは、2024年2月8日に『BLUEPRINT T』を発売しました。

『BLUEPRINT T』のコピーは、“ツアープロが認めた マッスルバックアイアン”です。ツアープロのテストを繰り返し、細部にまでフィードバックを反映したアイアンというコピーになっています。『T』は、「TOUR」の略ということで、まさに、名前の通りというアイアンのようです。

初代の『BLUEPRINT』は、2019年秋に発売され、大ヒットしましたが、それから4年半を経て、2代目はマッスルバックの『BLUEPRINT T』と、セミキャビティの『BLUEPRINT S』と二種類になりました。

『BLUEPRINT T』は、ツアー投入されて、すぐに契約選手が使用して、すでに、ツアー優勝アイアンになっています。それが話題になるたびに、どんなふうに新しくなったのか？ 楽しみにしていました。

『BLUEPRINT T』は、バックフェースを見ると初代よりも更にシンプルになって、マッスルバックというより、膨らみが少ないプレーンバックを想起させます。フェース長が2％長くなった、ということですが、アドレスビューではそれは感じません。非常にコンパクトで、ボールが大きく見えます。個人的にはネック側が絞ってあるフォルムが好きなので、初代よりも『BLUEPRINT T』のほうが好きな顔になり、より狙いやすく、構えやすくなった感じがします。フェースの溝も、新しい「マイクロマックス・グルーブ」になって、疎水性が高い「ハイドロパールCHROME仕上げ」と両方の性能が合致してスピン性能が増すことが期待できます。

マッスルバックのアイアンは、テクノロジーが云々ではなく、四の五の言わずに打つのが正解です。『BLUEPRINT T』も、ワクワクしながら試打ラウンドに臨みました。試打したスペックは、3番～PWまでのフルセット。シャフトは「N.S.PRO MODUS3 TOUR」（「3」は右上の小さな文字）のSフレックスを用意してもらいました。試打した日は、快晴、気温は-4℃～7℃。微風でした。
使用したボールは、クラブに集中できるように使い慣れている『TOUR B X』です。

【打感・打ち応え】
『BLUEPRINT T』の打音ですが、音量はやや大きめです。音質は、硬質の中に濡れた鞭系が混じった音です。打ち応えは、軽めですが、しっかりしています。手応えは、敏感で、クリアな芯感は超ハイレベルです。

【弾道・球筋・スピン】
『BLUEPRINT T』の弾道は、高弾道です。曲げることに敏感ですが、暴れる感じではなく決めた弾道で狙っていく感じ。スピン性能は、強烈な部類に入ります。止まろうとするより、戻ろうという感じです。

【飛距離性能】
『BLUEPRINT T』の飛距離は、ロフトより半番手キャリーします。芯を外しても、驚くほどしっかりと距離は出ます。

【ロマン派ゴルフ作家語る】
『BLUEPRINT T』は、ヘッドが小さく、進化したマッスルバックアイアンを感じさせました。カッコイイアイアンとしては、初代よりも新しい『BLUEPRINT T』が上だと感じました。

進化したと感じた部分は、2点です。一つは、芯に当たったときのクリアな抜け感のレベルが上がったことです。市場にあるアイアンの中でもトップ争いが出来るほど素晴らしくなりました。芯に当たるたびに上手くなった気分が盛り上がりました。もう一つは、ミスヒットしたときの許容性の高さもレベルアップしました。
この手のマッスルバックのアイアンでは考えられないミスへの強さです。

特徴的な部分としては、『BLUEPRINT T』は、本当に綺麗な弾道で高くボールが上がります。マッスルのバックアイアンは、ボールが高く上がらないと機能をフルに発揮できないので、そういう意味で使いやすいことが証明されました。

『BLUEPRINT T』は、ツアーアイアンの最先端を見せてくれました。プロユースのアイアンを使いたいゴルファー、上手くなりたいゴルファーに『BLUEPRINT T』をオススメします。熱心なピンファンからすると、ピンゴルフらしくない部分があるアイアンですが、『BLUEPRINT T』はゴルファーをシビれさせる本格的なマッスルバックアイアンとして素晴らしい出来映えです。本格派を目指すゴルファーに使って欲しいクラブです。

【試打クラブスペック】
『BLUEPRINT T アイアン』

ヘッド素材 8620カーボンスチール
ロフト #3/19度、#4/22.5度、#5/26度、#6/29.5度、#7/33度、#8/37度、#9/41度、PW/45度
シャフト N.S.PRO MODUS3 TOUR （S）

【著者紹介】篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年東京都文京区生まれ。中学1年でゴルフコースデビューと初デートを経験し、ゴルフと恋愛のために生きると決意する。競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れた青春を過ごし、ゴルフショップバイヤー、広告代理店、市場調査会社を経て、2000年よりキャプテンc-noのペンネームでゴルフエッセイストに。日本ゴルフジャーナリスト協会会員

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