絶好調の鈴木愛さん、何で純正シャフトばかり使うんですか?
鈴木愛のバッグをのぞくと、ツアープロでは珍しい純正シャフトを発見!
配信日時:2024年3月20日 00時05分
今季すでに2勝を挙げて、ツアー通算20勝を記録した鈴木愛。彼女のクラブセッティングを見てみると、アイアン以外はなんと純正シャフトを使っていることが分かった。あらゆるメーカーのシャフトが選べる中で、なぜ純正なのか。ピンのツアー担当に聞いてみた。
「鈴木愛プロ使用する純正シャフトは全般的に、先端だけ動くとかでなく、全体がゆっくりしなり戻るタイプといえます。ドローヒッターである彼女が、自分のスイングで自然に球がつかまる点が、ゆったりしなる純正シャフトを使用する理由ですね。先端だけビュンと走ったりすると、ヘッドが暴れて球筋をコントロールできないのだと思います」
その中でドライバーに挿している『ALTA J CB スレート』には、ほかの番手と異なるスペックが存在する。
「特徴的なのはトルクが多い点です。自然にヘッドがターンしてつかまる仕様ですね。毎日ゴルフをするので、疲労があると長さのあるドライバーは振り遅れやすい。トルクが多めのシャフトなら、クラブが助けてくれてドローが自然に打てるのです。ギアに敏感になりすぎずにゆったり振れる点も気に入っていると思います」
ちなみに、ドライバーの『ALTA J CB スレート』は、高慣性モーメントで重めの『G430 LST』ヘッドに対応できるように、カウンターバランスで設計。バランスが重すぎずに振り抜きやすくなっている。バランスが重くなると、振り遅れのミスが出てしまうのだろう。
ドライバーシャフトはフレックスSだが、フェアウェイウッドとユーティリティはフレックスRを使っている点も気になる。「これはドライバーだけ日本仕様でフレックスSで、他はUS仕様でフレックスRになっているだけで、硬さはほぼ一緒だと思います」とのこと。
また、ドライバーからアイアンまではクラブバランスはD0で設定しているが、ウェッジはD1~D2と重めな点も面白い。ヘッドの重みを生かして距離のコントロールをしていると推察できる。50度と54度はバランスD1、グリーン周りで多用する58度はバランスD2と一番重くして、体の回転でゆったり振れる仕様になっている。
鈴木のように 純正シャフトを使用するトッププロはかなり少ない。案外、「カスタムシャフトじゃないと合わない」という固定概念を一度捨ててみたら、スコアアップにつながるクラブが見つかるかもしれない。
【鈴木愛のクラブセッティング】
1W:ピン G430 LST(9度/ALTA J CB スレート S、45.5インチ、D0)
3W:ピン G430 LST(15度/ALTA CB ブラック 65R、43インチ、D0)
7W: ピン G425 MAX(19度/ALTA CB レッド 65R、42.5インチ、D0)
4,5U:ピン GT430(23,27度/TOUR 2.0 クローム 85R、D0)
6I~PW:ピン BLUEPRINT S(N.S.PRO 950GH neo R、36.75インチ【#7】、D0)
50度:ピン s159(CFS R、35.5インチ、D1)
54度:ピン s159(CFS R、35.2インチ、D1)
58度:ピン s159(CFS R、35インチ、D2)
PT:ピン PLD KUSHIN C
BALL:タイトリスト プロV1x
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