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    ミズノ『Mizuno Pro Model-E&S』のアマ試打レポ。【日本のゴルファーのための設計】に大激論

    『ぶっ飛びプロト』の発見が9月。そして3ヶ月を経て、ついにこれが『ミズノプロ』シリーズと判明しました。21日に行われた試打会で打ちまくった後、マニアックチーム内で大激論が勃発です……。

    配信日時:2018年12月25日 23時38分

    • ギア

    P編 「ヒールが異常に強いし、球も高い」

    原英莉花 「(『Model-Eは)ヒール打点に強くて、球がすごく上がりやすいです!」

    原英莉花 「(『Model-Eは)ヒール打点に強くて、球がすごく上がりやすいです!」

    P編 「長岡はトゥに当たった時のフックを口にするけど、我々は打点をズラしながらちゃんとテストしていたんだよ。そして、【両モデルともヒール打点の強さ】をすごく感じた。かなりヒールに当たっても、巻き込んで引っかけたり、低いスライスになったりする球がほとんど出ない。ヒールに当たっても少しフェードか、ストレート球が出るんだよ。しかも、特に『Model-E』の方は球も高く上がってくれた

    筆者 「実はそれ、1、2球ヒールに当たった時に感じましたよ。(それくらい、気づくってば!)それに、【ヒールに強くて、球が上がりやすい】と、『Model-E』を使う原英莉花がまったく同じことを口にしていました。手嶋多一プロも『Model-S』を使って“ヒールに当たっても巻き込んだりする球が出ない”と語ってました

    P編 「でも、今日はほとんどがトゥ寄りに打点を外していたわけだろう? それで、今日当たり負けて弱いプッシュスライスが出たかい?」

    筆者 「いえ。まったく。スライス回転の球は皆無」

    筒 「ヒールが強く、トゥでも絶対にすべらない」

    筒 「だから、言ってるんですってば。【トゥでも当たり負けずにすべらず、ヒールのスライスにも強い】と。トゥ打点でフックをするのは長岡さんの場合、純正シャフトをカスタムに替えることで対応できます。それよりも、【スライス回転を絶対に生まない】というヘッド性能に注目すべきだと思いますけどね。分かりやすく言うと、【絶対に右にすべらないヘッド】ということです。『Model-S』はけっこうバルジも効いていて、アッ!と右へ飛び出しても、左にググッと球が戻ってきてくれる感じですし。

    どれだけフェースの弾きがいいヘッドでも、フェースが開いて芯を外せば、ボール初速を失うし、サイドスピンは増えるし、右へ弱い球になって飛距離は出せませんよね? その点、『ミズノプロ』は【βチタン】採用の最高初速の上に、トゥでもヒールでも初速を失わないドロー回転の入りやすいヘッドになっています。つまり、【つかまえ切れない球を打っている多くの一般ゴルファーに飛ばせるヘッド】というのが確定してるんですよ」

    P編 「………。(スベリ芸が得意な筒さんに“すべらん”と強弁されてもなぁ…)」

    筆者 「でも、スライサーにはいいかもしんないけど、普通の人はフックし過ぎたら、左OBも増えるでしょう? ボクが一番キライなのは、左OBなんだってば!

    P編 「………。(バカだなぁ、君のOBはほとんどが右じゃん。気づいてないのね…)」

    筒 「だから! それは合わないスペックを選んだらの話でしょ!! 合うシャフトさえ見つかれば、左へのミスなんてなくなりますから! しかも、ミズノプロ』は専任フィッターのいる【GCFショップでしか買えない、フィッティングマストのモデル】でしょう? ミズノは合うシャフトを選び出す【シャフトオプティマイザー3D】も持っているので、必ずそこは選び出す自信があるからこそ、このヘッドを創ったんですよ。きっと

    ミズノ賀屋さん 「そのとおりです。ありがとうございます!」

    P編 「ボールをフェースの真ん中に合わせて構えるからダメなんだよ」

    ミズノの調査では、海外メーカーの多くはドライバーとFWに12ミリもの重心距離の差があるそう…

    ミズノの調査では、海外メーカーの多くはドライバーとFWに12ミリもの重心距離の差があるそう…

    筆者 「う〜ん、そんなに上手いこといくかなぁ…。重心距離の短いヘッドって、シャフトを合わせたとしても、何かの拍子に絶対につかまり過ぎてフックすると思うんですよね……」

    筒 「(呆れた様子で)なに言ってるんだか……。長岡さん、一般的に3Wや5Wはドライバーよりもはるかに重心距離が短いですが、絶対にフックするの? 合ってるシャフトなのに? ドライバーよりも方向性が悪い? へぇ〜〜、そうなんだ。重心距離が短いと、必ずフックするんだ。FWがフックしか出ない人なんて、見たことないなぁ〜(遠い目)

    それに、さっき『ミズノプロ』の5W、3Wを全員打ちましたが、誰もフック多発なんてしてませんけど? 世界トップ級に曲がるあなたでさえも、真っすぐにしか飛んでなかったじゃないですか! 【重心距離が短い=絶対フックする】と決めつけるにもほどがありますよ! なぜ『ミズノプロ』のFWで真っすぐしか打てなかったのか? 理由を分かるように説明してくださいよ」
    『ミズノプロ』のFW。ソールの溝が深すぎ!下手すると、ナイキの『ヴェイパーフライ』より深い!?

    『ミズノプロ』のFW。ソールの溝が深すぎ!下手すると、ナイキの『ヴェイパーフライ』より深い!?

    筆者 「ぐっ………。(確かに、『Model-S』の34.5ミリに近い、重心距離34ミリ前後のFWは、3Wも5Wも最高の球だったなぁ…)」

    P編 「もっと細かい話をしてあげようか? 長岡、ボールをどこに合わせて構えてるの?

    筆者 「そりゃ、フェースの真ん中でしょ」
    筆者の真ん中に当てたい普段のアドレスは左ですが、トゥに当たりまくるため、右の構え方に変更…

    筆者の真ん中に当てたい普段のアドレスは左ですが、トゥに当たりまくるため、右の構え方に変更…

    P編 「だからダメなんだよ。真ん中に当てたいからって、真ん中に構えてそのとおりになるか? 今日の君は、真ん中に当てたいのにトゥにばかり当たってたんだろ? なぜ、シャフトが柔らかくてトゥダウンしやすい傾向が分かっていて、最初からヒール寄りに構えないんだ?

    筆者 「そんなの、気持ち悪いからに決まってるでしょ! そのままヒールに当たったらどうするんですか!」

    P編 「だからだよ! 君は『ミズノプロ』がヒールに強いって無意識に気づいてたんだろう? つべこべ言わずに、トゥダウンでトゥ寄りに当たる分を想定して、最初からヒール寄りに構えて打ってみろ!

    ―― バシィ!! ――

    筆者 「うわっ、めっちゃいい球。データも飛んでますね、コレ……。けっこうヒール寄りに構えたのに、いま真ん中ややヒール寄り打点でした!(そっか、トゥダウンを想定してヒール寄りに構えて打てば、トゥ寄りに当たりづらいし、フックしないということか…)あっ、分かった! ちょっとアドレスの仕方を変えます!」

    P編&筒 「………。(やれやれ、やっと理解したか…)」

    筆者 「ハンドアップに構えたら最高!」

    ハンドアップの構えに変更!

    ハンドアップの構えに変更!

    ―― バシィ!!✕5 ――

    P編 「おっ! ほら見ろ、私のアドバイスのおかげじゃないか! どこがフックしか出ないだよ、ハイドローしか出てないじゃないか!(チクショー、教えるんじゃなかったなぁ…)」

    筆者 「違いますって。ボクが自分で気づいて、いまハンドアップ気味に手元を浮かせてアドレスを変えたんです。トゥダウンを減らすために、最初からハンドダウンに構えずに、ハンドアップに構えました。そしたら、もう、ビッシバシっすよ! さっきまで合わなかった純正シャフトのままなのに、この結果ですからね!」

    筒 「なになに、まさか、自分の手柄だと言いたいんですか?」

    筆者 「そりゃそうでしょ。打ち方を開発したのはボクですよ? ハンドアップで最初からちょっとヒール寄りに構えたら、もう完璧! さすが、ぶっ飛びプロトだわ! もう、筒さんとは違って絶対にすべらないし、ハイドローしか出ない。これ、ボク買います!」

    P編 「ハァ〜〜〜。(深いため息)筒さん、もう帰ろう。『ミズノプロ』への間違った試打評価をしないよう、気づかせたのは誰のおかげだと思ってるんだよ、ったく……」

    筆者 「あざぁ〜す! もう、これでしばらく無敵っす! 今すぐ持って帰りたい!これさえありゃ、年末年始のゴルフは無敵だもん」

    筒 「………。(この人、村田さんに全然感謝してないな…)」

    ミズノ賀屋さん 「………。(試打クラブは貸せませんよ、発売は来年2月22日なんですから!)」

    Text/Mikiro Nagaoka

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