筆者　「じゃあ、4機種の全部を打ったマニアックチームとして、答えに迫っていきましょう。（ニッコリ）テーラーメイド『M5』『M6』か、キャロウェイ『EPIC FLASHスター』『EPIC FLASHサブゼロ』か。この2社のドライバーの違いと、どんな人に合うのか？ を掘り下げます」

P編　「そんなの簡単だよ。誰でも分かる違いは打球音だな。特に『M5』の“バシッ！”と締まった低めの音と、『EPIC FLASHスター』の“ヴァキャーン！”という大きな高音が最大の違い。中・上級者向けの『EPIC FLASHサブゼロ』もそうだが、キャロウェイの方が弾く感じの音だというのが、打てば誰にでも分かる。もちろん、この音が苦手な人もいる。音の大小、高低で真っ先に評価が分かれるね」

筆者　「その“弾き感”という部分が今回の両社には一番のポイントだと思うんですが、音とも何となく関連する、一番肝心なボール初速はどうなんです？ そこがみんな一番知りたいところですから！」

P編　「私の試打結果をソースにはっきり断言するぞ？ 同等のナイスショット比較で、今回の2社の最大ボール初速には差がほとんどない。打点を変えてかなりテストしたけど、最大ボール初速は4機種ともMAXレベルだと思う。筒さんも長岡も同じ傾向だったろう？ 弾道計測器の数字を信じるなら、誰でもしっかりテストすれば、我々に近い答えにたどり着くはずだと思うけど…。長岡、分かってるくせに聞くなよ！」

筆者　「はい。ボクも同感で、両方ともギリギリ反発だと思いますね。2社とも異なる方法で画期的なフェース開発をしていますが、ボール初速は最高レベルで差はないと思います」

筒　「…………。（ボクは『EPIC FLASHスター』が一番だと思いますが…）」

P編　「なんだよ、私の意見にあっさり乗っかるなら最初から聞くなよ。だからさっき言ったんだ。【一番肝心なボール初速は両方MAXに近く、差がないんだから、あとは好みで選んでいい】ってことだよ。安心してテーラー好きはテーラー、キャロ好きはキャロを買えばいい」

筆者　「ぐっ………。（乱暴な言い方だなぁ…）でも、もっと顔の形状とか、つかまりとか、ボール初速以外にも大事なことがあるじゃないですか！ 例えば、この4本で一番つかまってスライサーを助けられるのはどれなんですか？」

筒　「聞かなくても分かるでしょ！ つかまりなら『EPIC FLASHスター』がダントツ。『サブゼロ』も『ROGUEサブゼロ』よりややつかまります。『M6』はシャフトのしなりが大きくてある程度はつかまりますが、ヘッドだけで言えば『EPIC FLASHスター』の方がつかまります」

筆者　「そうなんだよなぁ。ヘッドのつかまりはキャロウェイの方が上でしたね。じゃあ、球の上がり方は？」

筒　「きちんと当たった時に一番上がりやすいのは、『M6』だと思いますよ。それでも、『M5』は『M3 460』に比べれば、すごく上がりやすくなりました。これは『EPIC FLASH』シリーズ全体に言えて、前作『GBB EPIC』シリーズから比較すれば、特に『サブゼロ』の打ち出し角が上がったなと感じます。『EPIC FLASH』シリーズ全体にドロー系の球が打ちやすく、高打ち出し・低スピンの棒球が『GBB EPIC』より出やすくなっていると思います」

P編　「そうだね。反対にテーラーメイド『M6』はハイストレート〜ハイドロー系、『M5』はフェードも打ちやすいし、左を避けながらしっかり叩けるヘッドだと言えるだろうね」

筆者　「ちょっと！キャロウェイばっかり推すのは禁止ですよ！ じゃあ、構えた時の顔はどうです？ ボクは圧倒的にテーラーメイド『M5』ですけどね。もちろん『M6』も叩ける顔で好きです」

筒　「だから、好きなら買えばいいじゃん。天の邪鬼だなぁ〜、気になってしょうがないんでしょ？ 顔は人によって好みはありますが、ヒール側からネックにかけてのスッキリ感、ヘッドの輪郭がはっきりしてフェース向きを緻密に構える人ならテーラーメイドでしょうね。主に、これは中・上級者の好む要素だと思います。まぁ、ボクもテーラーメイドの方が顔は構えやすいですね」

P編　「私もテーラーメイドの方が構えやすい。でも、テーラーメイドは『M5』も『M6』も人工マットに置いたときに、ヘッドのすわり的にフェースが開きやすい傾向にあるね。キャロウェイの『EPICFLASH』は2つとも、その点は感じなかった。やっぱり、楽につかまえたい人はキャロウェイを選ぶべきだと思うよ。いい顔の美人を好む人は、間違いなくテーラーメイドだ。

もっとマニアックな話をすると、アドレスした時のライ角が45°以上の人は、テーラーメイドの『M5』『M6』を構えてもフェースは開かない。テーラーメイドのドライバーはよく考えられていて、ソールのヒール側に段差のようなデザインがあるんだけど、この段差でヘッドのすわりを絶妙にコントロールしていると感じるね。あと、カチャカチャの穴も小さくなって、ヘッドのすわりを滑らかにする工夫が入ったと感じるね」

筆者　「村田さん、ステイ！！！ そういう細かい話、マニアック過ぎて一般の方にご理解いただくのは難しいと思います！ そういうのはお願いだからやめて！」

P編　「なんだよ、失礼だな。君がしっかりと『M5』『M6』の合う人、合わない人を語れ！と言うからとっておきのネタを話してあげたのに……」

筆者　「だって、発売は2月だし、まだまだ誰も実物を見れないんだから、そんなマニアックなネタは、一般ゴルファーにはまったく関係ないでしょ！！」

筒　「長岡さん、テーラーメイド『M5』『M6』は、全国の量販店に1月18日から試打クラブが入るとさっき発表会で言ってましたよ。もうすぐじゃないですか！ それに、キャロウェイ『EPIC FLASH』シリーズは、明日【12日からゴルフ5の大試打会】で打てますし、明後日【13日からゴルフパートナー】でいつでも試打可能ですけど？」

筆者　「マジ！？ 『EPIC FLASH』って、もう明日から日本全国のゴルファーが打てるの？ なんだよ、誰もまだ見れないと思ったので、より正確にイメージできるように必死に最速試打レポを書こうと努力したらこれだよ……（大泣）あーあ、なんか損しちゃった気分…」

P編＆筒　「いや、それ言うなら、無理やり君に付き合わされたこっちが一番損したわ！！！（激怒）」

Text/Mikiro Nagaoka