クラブ契約をテーラーメイドから本間ゴルフに変更したジャスティン・ローズが、2試合目で優勝。世界ランキングナンバーワンということはテーラーメイドのクラブに問題はないはず。なのになぜ、本間ゴルフ変えたのか?
世界ランキング1位がどうして?
2019年1月27日、「ファーマーズ・インシュランス・オープン」最終日、ジャスティン・ローズ(イングランド)が21アンダーで優勝した。2位とは3打差。2日目に単独トップに躍り出て、そのまま危なげなく逃げ切った通算10勝目は、彼が本間ゴルフの親会社であるHonma Golf Limitedと用具契約を締結したニュースが世界中を駆け巡ってから、たった2試合目で達成されてしまった。
ローズは世界ランキング1位、リオオリンピック金メダリスト、昨シーズンのフェデックスカップ総合優勝のほか、2013年は全米オープンにも勝っているトッププロの中のトッププロ。ここ一番の勝負強さと隙がないオールマイティーなゴルフをする、通好みプロでもある。不調だったわけではないのに、どうして使用クラブを替えるという大冒険をするのか? それも、多くのトッププレイヤーが使用しているテーラーメイドから、世界的な知名度では劣る本間ゴルフに替えるということで、ゴルフクラブに興味があるゴルフファンたちがローズに注目していた。
小田孔明は2014年、イ・ボミは2015年と2016年に本間ゴルフ『TOUR WORLD』で賞金ランク1位を獲得した(撮影:上山啓太)
ホンマはこの数年、国内男女ツアーの契約プロの意見を反映したプロトタイプをいくつもいくつも制作し、徹底して妥協のないクラブで国内賞金王・賞金女王を輩出、シェアを急拡大してきた。そのままのコンセプトで開発を続けても一定以上のファンは獲得できるはずだ。しかしホンマは前作『TW737』のようなフルチタンのドライバーではなく、世界的な主流となっているカーボン複合ヘッドのドライバーを、ブランド始まって以来初めて世に送り出した。
左がフルチタンヘッドの前作「TW737」、右の新作「TW747」はカーボン複合ヘッドだ
それが、最新テクノロジーとJapan Qualityを融合して、“優れたクラブを持つ愉しみ”と“確実な飛距離アップ”の両立を実現するための新しいコンセプト「REAL DISTANCE」を掲げた『TOUR WORLD TW747』シリーズである。