テーラーメイド史上【最高のスピード】を実現する“スピード注射”って何だ?
話題のテーラーメイド『M5』『M6』の飛びの秘密を、ALBA本誌が大解剖! エースギアライターの苔縄和裕が、2019年のMシリーズについて完璧にまとめてくれました!
配信日時:2019年2月13日 23時56分
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タイガー『M5』、DJ『M6』。プロは何を使っても飛ぶ?
タイガー・ウッズが昨季復活をはたし、今季はテーラーメイド『M5』ドライバーを使用ギアに選んだ。そして、屈指の飛ばし屋、ダスティン・ジョンソンも最新作『M6』ドライバーを投入した週にいきなり欧州初勝利をはたした。でも、元々バケモノのように飛ぶし、べらぼうに上手い二人のこと。
「テーラーメイドでなくとも、そして、最新モデルのドライバーではなくとも、どんなドライバーを使っても飛ぶだろう!」
と、思ってしまうのがアマチュアの常だ。ところが、現実にことはそう簡単に運ぶわけではない。それは、我々アマチュアゴルファーがそうではないのと同様に、「何を使っても同じ飛距離」というゴルファーは、プロにもアマチュアにも存在しない。
「テーラーメイドでなくとも、そして、最新モデルのドライバーではなくとも、どんなドライバーを使っても飛ぶだろう!」
と、思ってしまうのがアマチュアの常だ。ところが、現実にことはそう簡単に運ぶわけではない。それは、我々アマチュアゴルファーがそうではないのと同様に、「何を使っても同じ飛距離」というゴルファーは、プロにもアマチュアにも存在しない。
これまでのツアープロ支給品より、新作は反発係数が高い
いま世に出ているドライバーは、どれもルールの範囲内で、できるだけ高い反発係数を目指して作られている。しかし、ギリギリを狙いすぎると、製品の個体差によって上限を超えるクラブが出てくる恐れがあるので、実は市販品のほとんどがルール上限よりも低い“安全圏”に集中している。
そんな市販品よりも反発係数が高いのが、テーラーメイドが“ツアースパイシー”と呼ぶツアープロへの支給品。ヘッドを1つ1つ検査して、反発係数が高いものだけを支給しているので、市販品よりも飛びのポテンシャルが高い。噂どおり、プロは我々アマチュアよりも飛ぶという噂は本当だった。
そんな市販品よりも反発係数が高いのが、テーラーメイドが“ツアースパイシー”と呼ぶツアープロへの支給品。ヘッドを1つ1つ検査して、反発係数が高いものだけを支給しているので、市販品よりも飛びのポテンシャルが高い。噂どおり、プロは我々アマチュアよりも飛ぶという噂は本当だった。
すべてのヘッドを検査してギリギリのものだけを出荷
そんなツアースパイシーよりも、さらに高い反発係数を実現したのが、今回の『M5』『M6』ドライバーだ。その秘密は「スピードインジェクション」。まずルール上限を超えた高反発のヘッドを作り、内部に樹脂を流し込むことで反発係数をギリギリに反発を抑えるという画期的なテクノロジーだ。
しかも、出来上がったヘッドは全て検査をし、本当にギリギリのものだけを出荷している。つまり『M5』『M6』は、誰もがツアースパイシーよりも高性能なヘッドを使える、夢のような“ぶっ飛びドライバー”なのだ。
『M5』『M6』のフェースの外周は従来よりも20%薄く、反発係数はルール上限をオーバーしている。その裏側にあるポケットに、フェースのネジ穴からレジン(樹脂)を注入することで、反発係数をルール範囲内に抑える。この方法ならすべてのドライバーヘッドが、ルールギリギリの反発を実現できるのだ。
新作発表会ではテーラーメイドゴルフのブライアン・バゼル上級副社長が、『M5』『M6』の反発係数の高さを説明。「いったんルールを超えたヘッドを作り、レジンを注入することでルールギリギリに戻すのが『M5』『M6』のテクノロジーです」
しかも、出来上がったヘッドは全て検査をし、本当にギリギリのものだけを出荷している。つまり『M5』『M6』は、誰もがツアースパイシーよりも高性能なヘッドを使える、夢のような“ぶっ飛びドライバー”なのだ。
『M5』『M6』のフェースの外周は従来よりも20%薄く、反発係数はルール上限をオーバーしている。その裏側にあるポケットに、フェースのネジ穴からレジン(樹脂)を注入することで、反発係数をルール範囲内に抑える。この方法ならすべてのドライバーヘッドが、ルールギリギリの反発を実現できるのだ。
新作発表会ではテーラーメイドゴルフのブライアン・バゼル上級副社長が、『M5』『M6』の反発係数の高さを説明。「いったんルールを超えたヘッドを作り、レジンを注入することでルールギリギリに戻すのが『M5』『M6』のテクノロジーです」
【弾道計測で実証】M5・M6は前作より初速が平均1.1m/s伸びた!
最新テクノロジー搭載で、テーラーメイド史上最高の反発係数を実現した『M5』『M6』ドライバー。前作の『M3』『M4』と打ち比べると、ボール初速が平均で1.1m/sアップするという驚きの結果が出た。
【試打・解説】橋本 潜
はしもと・せん/日本プロゴルフ協会A級ティーチングプロ。Sen Hashimoto Golf Academyを主宰。最新機器を使用した科学的なレッスンを行っており、クラブに対する造詣も深い。なお、テストでは明らかなミスショットを除く5球の平均値を算出した。試打時のヘッドスピードは43±0.3 m/s。試打ボールはテーラーメイドのツアーボール『TP5x』
【試打・解説】橋本 潜
はしもと・せん/日本プロゴルフ協会A級ティーチングプロ。Sen Hashimoto Golf Academyを主宰。最新機器を使用した科学的なレッスンを行っており、クラブに対する造詣も深い。なお、テストでは明らかなミスショットを除く5球の平均値を算出した。試打時のヘッドスピードは43±0.3 m/s。試打ボールはテーラーメイドのツアーボール『TP5x』
■打感が柔らかいのに打ち出すスピードが速い■
テストの結果、HS43m/sで打ったときのボール初速は、『M5』が前作よりも1.0m/s、『M6』が1.2m/s上がり、平均で1.1m/sアップした。「M5、M6ドライバーは前作よりも打感が柔らかいのに、明らかにボールの飛び出すスピードが速いですね。一般的にボール初速が1m/s上がると飛距離が5〜6ヤード伸びると言われているので、飛距離を伸ばしたい人には大きなメリットです」(橋本)
■スイートエリアの広さも飛距離アップをサポート■
また、初速が伸びた背景には反発係数だけでなく、スイートエリアの広さも大きく影響していると橋本プロはいう。
「前作のM3、M4も方向性に優れたクラブでしたが、M5、M6はさらに曲がりにくいですね。明らかなミスショットを除く5球のボール初速を見ても、M3は一番高い数値と低い数値の差が1.1m/sなのに対し、M5は0.4m/sとバラつきが少ないので、ミート率に自信がない人は、さらに飛距離を伸ばせる可能性が高いですよ」(橋本)
これら『M5』『M6』が史上最高のスピードで“曲がらない飛び”を手に入れたのには、大きな2つのテクノロジーが効いている。
テストの結果、HS43m/sで打ったときのボール初速は、『M5』が前作よりも1.0m/s、『M6』が1.2m/s上がり、平均で1.1m/sアップした。「M5、M6ドライバーは前作よりも打感が柔らかいのに、明らかにボールの飛び出すスピードが速いですね。一般的にボール初速が1m/s上がると飛距離が5〜6ヤード伸びると言われているので、飛距離を伸ばしたい人には大きなメリットです」(橋本)
■スイートエリアの広さも飛距離アップをサポート■
また、初速が伸びた背景には反発係数だけでなく、スイートエリアの広さも大きく影響していると橋本プロはいう。
「前作のM3、M4も方向性に優れたクラブでしたが、M5、M6はさらに曲がりにくいですね。明らかなミスショットを除く5球のボール初速を見ても、M3は一番高い数値と低い数値の差が1.1m/sなのに対し、M5は0.4m/sとバラつきが少ないので、ミート率に自信がない人は、さらに飛距離を伸ばせる可能性が高いですよ」(橋本)
これら『M5』『M6』が史上最高のスピードで“曲がらない飛び”を手に入れたのには、大きな2つのテクノロジーが効いている。
■進化したハンマーヘッドで約66%広がった■
インパクト時のエネルギーロスを防ぐハンマーヘッドスロットがさらに進化。また、クラウンに加え、ソールのカーボン部分の割合が増えたことによる設計自由度の向上と相まって、スイートエリアの広さが前作よりも約66%アップした。
インパクト時のエネルギーロスを防ぐハンマーヘッドスロットがさらに進化。また、クラウンに加え、ソールのカーボン部分の割合が増えたことによる設計自由度の向上と相まって、スイートエリアの広さが前作よりも約66%アップした。
■ツイストフェースがミスヒットの曲がりを抑える■
製造段階でフェースのトゥ側が開き、ヒール側が閉じる方向にネジレたツイストフェース。フェースが被ってトゥ側に打点がズレても引っかけやチーピンがドローに。また、フェースが開いてヒール側に打点がズレてもプッシュスライスが力強いフェードボールになる画期的な構造だ。
製造段階でフェースのトゥ側が開き、ヒール側が閉じる方向にネジレたツイストフェース。フェースが被ってトゥ側に打点がズレても引っかけやチーピンがドローに。また、フェースが開いてヒール側に打点がズレてもプッシュスライスが力強いフェードボールになる画期的な構造だ。