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    和と洋のいいとこ取り!?ホンマ『TW747』を例にドライバー【ハーフ最強説】を確かめる

    前回、日米ドライバーのどちらがいいか? を議論した際に出た【ハーフ最強説】。外ブラの良さを取り込んだ日本メーカーのドライバーは本当に最強なのか?

    配信日時:2019年3月4日 00時22分

    • ギア
    目次 / index
    この記事の写真 16 枚を見る

    ジャスティン・ローズに結果が出たのは世界一だから?

    筆者 「前回、日米のドライバーどちらを選ぶべきか? 議論しましたが、ジャスティン・ローズを事例に【ハーフ最強説】が出ました。今回はその検証のため、テーラーメイド『M3 460』&『M5』と、ホンマ『TW747 460』を用意しました」

    PCM筒康博(以下、筒) 「そう。村田さんとボクの【最強のハーフ】の定義は“国産メーカーが海外ブランドのいい部分を採り入れたモデル”です。これこそ、日本人にとって最強の可能性が高いと感じます」

    PCM編集長(以下、P編) 「オッケー、楽しみだね。20年来テーラー契約のジャスティン・ローズが“最強のハーフ”『TW747 460』に替えていきなり優勝しているけど、これは世界ランク1位だからだと疑う人も多いと思う。“何を使っても実力者だから当然でしょ”ってね。だから、今日は我々アマチュアにも【ハーフ最強】になるのかテストしよう
    筆者 「ローズ自身は、『TW747 460』でボールスピードが5、6マイル(2.23〜2.68m/s)上がったと言ってます。PGAツアーのスタッツでは試合数は少ないですが、今季176.2マイルで昨季が172.64マイルだから、本人の言葉どおりですね。ただし、ローズの比較対象はあくまでも去年までの『M3 440』です。新作の『M5』はインジェクテッドツイストフェースで、ギリギリの高CT値になっているので、今回は『M3 460』と『M5』と両方をテストしなきゃ公平ではないですよね」

    P編 「オッケー。じゃあ、まずは弾道計測器でボールスピード中心に見てみよう」

    ローズと同じ『TP5』ボールで比較すると?

    筆者 「まず、ローズが去年使った『M3』と今年の『TW747』の比較です。ボールも『TP5』にしましたが、ローズの言う結果が出るのかどうか…」

    ―『M3 460』VS『TW747 460』、ナイスショット5球―

    筒 「スピン量は両方少ないけど、ボールスピードに関しては『TW747 460』の圧勝ですね」
    P編 「しかし、ローズが5マイル近くの差が出たと言っていた通りだったね。長岡のエース『M3 460』は短いこともあるけど、全然ボールスピードが出ない。ローズが飛距離を伸ばすのも当然だよ。『TW747 460』の方がボールスピードが出て、低スピンは同等で、しかも高打ち出しだろう?

    筆者 「………。(チクショー、ボクの『M3 460』って、こんなに弱かったのか…。短尺化しなきゃ良かった…)でも、村田さん、『TW747 460』を比べるべきは同じ2019年モデルの『M5』でしょ。反発ギリギリの『M5』と戦えるかどうか?が一番大事でしょ
    P編 「わかった。じゃあ、『M5』のボールスピードを中心に見てみよう。一応言っておくと、『TW747 460』も『M5』もほぼ同じ長さで、同じ三菱ケミカルディアマナDF 60S』だからね」

    ―『M5』VS『TW747 460』、ナイスショット5球―
    筒 「以前ボクがキャロウェイ『EPIC FLASH STAR』を打った時のデータと比較しても、そこまで違いは無かったのが意外……。てっきり、反発ギリギリの『M5』がぶっちぎるのかと思いましたけど…」

    筆者 「え、今回キャロウェイは関係ないでしょ? なんでそこ加えるのよ…」

    筒 「長岡さん、キャロウェイもホンマも反発ギリギリと謳ってません。なのに、ボールスピードが遜色ないことを知るべきだからです。『M3 460』より明らかに出るし、『M5』とも僅差。2019年モデルはどのメーカーも総じてアスリートモデルなのにつかまりが増したのが大きいと感じますね。インパクトでフェースが開きづらいからボールスピードが必然的に出やすくなります

    P編 「2019年のドライバーが当たり年と言われてるけど、確かにつかまるモデルが多くなったね」
    コブラもギリギリを謳わずとも最高反発!?

    コブラもギリギリを謳わずとも最高反発!?

    筆者 「そう言えば、昨日コブラの人にも聞いたんですが、コブラ『キングF9 SPEEDBACK』は、精密CNCミルドフェースになっていて、反発係数自体を謳ってはいませんが、手で削るものよりも遥かに精密に製造できるから、反発力は最高レベルに高いと言ってました。それならそうと、カタログに書けばいいのに……もったいない」

    P編 「まぁ、カタログ記載するには全数検査しているかどうかなど、いろんなメーカーの先例もあるだろうし、ギリギリCT自体を売りにする必要はないと考えてもおかしくはないだろうね。キャロウェイもコブラもホンマもそういうことなんだろう」

    筆者 「ボールスピードだけじゃ、【ハーフ最強説】を証明できない」

    筆者 「う〜〜ん……でも、ボク的にはフラストレーションが溜まる結果ですね。ボールスピードが飛距離に大事とは言うけれど、実際【高CT値】を謳うメーカーともあまり差はないと。でも『TW747 460』が反発で他社をぶっちぎる訳でもないし、【ハーフ最強説】をどう説明するんですか!村田さん、筒さん!!」

    筒 「ボクが村田さんの代わりに説明します。長岡さん、『TW747 460』の細かい内部重心位置のデータを見てませんよね? 平たく言うと、『TW747 460』は【CTのハーフ】です。CTが高すぎるもん

    筆者 「は? CTのハーフ?? どういう意味か全く分かりませんが?」

    P編 「前回、君自身が『TW747 460』はテーラーっぽいと認めたじゃない。それに、業界関係者、特にマーク(金井)さんや鹿又(芳典)さんが『TW747』の発表会の時に同じように“テーラーっぽくなった”と言っていたろう? それが分からないの?」
    ぱっと見、どっちがテーラーか分からないくらい…

    ぱっと見、どっちがテーラーか分からないくらい…

    筆者 「いや、それは認めましたけど、【CTのハーフ】というのがそれ?」

    筒 「CはCallaway、TはTaylormadeのことで、キャロとテーラーの両方の良さがあるってこと! 『TW747 460』のFPが大きめな点は『EPIC FLASH』に似ていて、重心深度は33.7ミリと浅く、低重心でテーラーの『M1』を思わせます。シャローバック&カーボンクラウン、オレンジのデザインもなんとなくテーラーっぽくなりました。

    つまり、ヘッドの前側はキャロウェイ、後ろ側はテーラーメイドってことです。加えて、その重心距離は37ミリ。ジャスティン・ローズが使っていた『M3 440』や『GBB EPICスター』、そしてキャロウェイ『EPIC FLASHスター』も37ミリで、ど真ん中よりやや短めの部類ですね」

    筆者 「呆れた……。さっき自分で【日米のハーフ】と喋ったじゃないですか! 今の話を聞くと、人気外ブラ2社の間の子って話で、日米のハーフじゃないじゃん!
    P編 「最後まで人の話を聞けって。長岡、ミズノプロ』が売れる理由はよく知っているんだろう? 重心距離が短めで、フェースの戻し遅れが出づらいって話じゃない。今の筒さんの話からそれが分からないのか?」

    筒 「皆まで言わせないで。長岡さん、重心距離が37ミリで軸線深度が15.3ミリ。ヘッド重量は193.4グラム。これ、ヘッドをターンさせづらいんですか?」

    筆者 「ぐっ………。(確かに『ミズノプロMODEL-E』の重心距離34ミリほど短くはないけど、返しやすい部類だなぁ…)でも、内部重心データなんて、超絶マニアックな人間にしか分からないし、言ったもん勝ちはズルいですよ!(逆切れするしかない)」

    P編 「(呆れた様子で)ここまで言わせて、『TW747 460』がハーフだと分からないとは……。しょうがない、かくなる上はラウンド試打で、自分の目と体で確かめてみろ! 我々が唱える【ハーフ最強説】の意味を」
    次ページ
    ⇒結局、ラウンド試打することに…

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