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    平成30年のドライバーの進化とは? 直近10年は低スピン化の歴史

    text by Kazuhiro Koyama

    配信日時:2019年5月31日 04時00分

    • ギア

    直近10年のドライバーの進化とは、高打ち出し低スピン化

    新元号「令和」になってはや1ヶ月。改めて、平成30年を思い返してみると、ドライバーの進化の歴史が凝縮している。91年に200cc近い大型ステンレスヘッドのキャロウェイビッグバーサ』が登場し、95年にはチタンヘッドの『グレートビッグバーサ』(250cc)が発売となった。

    それからは急激なヘッドの大型化が進む。2001年にテーラーメイドから、300cc、320cc、360ccの3種類をラインナップした『300シリーズ』が発売になり、世界のウッド市場のトップに躍り出た。

    現代の投影面積が大きい460ccヘッドに通じる形状を持つ、ナイキ『サスクワッチ 460』(2006年)やテーラーメイドバーナー』(2007年)の登場を契機に、おおよそ10年前にはほぼ460ccサイズのヘッドが主流になっている。

    当時のゴルファーがそのやさしさに驚いたヘッド体積250ccのチタンドライバー『グレートビッグバーサ』

    当時のゴルファーがそのやさしさに驚いたヘッド体積250ccのチタンドライバー『グレートビッグバーサ』

    つまり、平成30年のうち、最初の20年はヘッドの大型化=進化という時代だった。大きくなれば、その分ボールは曲がりにくくなり、スイートエリアも広くしやすい。

    そして、サイズが変わっていない直近の10年ということで言えば、ドライバーの進化とは、低スピン化することだった。カーボンクラウンやソール部に埋め込まれたウェイトなど、近年のテクノロジーは低重心化してスピンレスな弾道を目指したものだ。

    低スピンの弾道は、ドローンと滞空時間が長く、お辞儀するような球になり、高スピン弾道は打ち出しではスピードが速く見えるものの、先へいってから吹け上がってしまい、意外と前に飛ばない。同じボール初速と打ち出し角であっても、2000回転/分と4000回転/分では、なんと約20ヤードもの飛距離差が生まれるのだ。 ※ボール初速60m/sの場合

    この10年、ドライバーはずっとスピン量を減らし、打ち出し角を高くするようになってきた。それはアマチュアゴルファーのうち、スピン過多で飛距離をロスしているケースが多いためだ。

    スピンレスになれば、それだけで大きな飛距離アップが望める。「クラブを変えて、10〜20ヤード伸びた」という話は、大抵の場合、そのクラブが飛ぶというよりも、それまでのクラブに比べてスピン量が適正になったためだ。
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