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    スタートから10数年で撤退!タイガーの栄光とともにあったナイキゴルフ

    text by kazuhiro koyama

    配信日時:2016年8月8日 08時00分

    • ギア

    画期的だったナイキの歴代モデル

    巨大な投影面積の『サスクワッチ』はアマチュアゴルファーにも大きなインパクトを与えた(写真:GettyImages)

    巨大な投影面積の『サスクワッチ』はアマチュアゴルファーにも大きなインパクトを与えた(写真:GettyImages)

     タイガーがプロゴルフの世界に登場したとき、ドライバーのヘッドはステンレス製でヘッド体積は200ccを切っていた。タイガーのシャフトは、スチールシャフトで43.5インチだ。ボールは、まだ糸巻きバラタボールが主流だった。

     そんな時代から、ナイキゴルフは革新的なアイデアを盛り込んだ、様々なプロダクトをゴルファーに問うてきた。

     『プロコンボ』という、ショートアイアンをマッスルバック、上の番手をキャビティにしたセットを、標準で大々的に販売したのはナイキが最初だった。今でこそ珍しくない、ウッドのソールに配置された溝も「コンプレッションチャネル」として、ナイキが早くから採用していた。

     今でも多くのゴルファーの記憶に残る、巨大な投影面積の『サスクワッチ』は、ヘッド体積を460ccに制限された中で、さらにヘッド形状が進化できる可能性を示したモデルになった。後発モデルの四角形ドライバー、『SUMOスクエア』はカーボンクラウンを採用し、2代目の『SUMO スクエア 5900』は、慣性モーメントを5900g・cm2まで高めたことで、R&Aがルール規制を導入する端緒になった。

     ゴルフギアが劇的に変わった10年余りの期間に、その時その時で、驚くようなアイディアを盛り込んだプロダクトが投入された。中でも、2012年に発売されたレジンコアのボール、『20XI』は衝撃的だった。ラバー素材を使うのが当たり前のゴルフボールの世界で、レジン素材を採用し、トッププロが使用するまでに仕上がった。ドライバーの素材が、ステンレスからチタンに変わったように、新しい始まりを予感させるようなプロダクトだった。
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