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    ヤマハ『RMX220』『同120』を調べて分かった! 【極大MOI】なら今風スイングが身につく件

    ヤマハの新しい『RMX』のキャッチコピーは「ALL CHANGE」。全てを変えるとはどういうこと!?マニアックチームの総力を挙げて、何が変わったか?テストしたら、とんでもない可能性を秘めていました!

    配信日時:2019年8月23日 04時59分

    • ギア
    目次 / index
    • 一般的なヘッドの平均は4350g・cm2の中、この左右慣性モーメント!!!
    • 【ブーストリング】とは、クラウンからソールに続く一連のリブとホーゼルが一体のリング状となり、フェース近傍を固定した構造のこと。エネルギーが集中してボールに伝わり、初速が大きくアップするのだとか
    • 超音波厚み計測器で、フェースの薄さを調べます…(マニアック過ぎ!)
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    「テクノロジーごっこは、もう終わり」ってどういうこと?

    筆者 「筒さん、村田さん、なんか最近ヤマハのメッセージが強烈ですよね…。【テクノロジーごっこは、もう終わりにしよう】ときたもんだ……。ちょっと、このホームページに書かれたメッセージ見てくださいよ!」

    PCM編集長(以下、P編) 「うん、挑戦的というか、すごい勇気の決意表明だよね。企業としてここまで力強いメッセージを出せるところも無いんじゃない? 真面目な社風のヤマハがこれだけ言うってことは、相当な自信の裏付けがあるはずだ。(早く調べたい)」

    PCM筒康博(以下、筒) 「ゼロから創り直すって、過去の否定ですよ? 中々できることじゃないですし、そこまで気合いが入ってるのなら、我々も本気で調べなきゃいけないですね。久々に脳内試打から行きますか!」
    筆者 「ステイ!筒さん、脳内試打だけはやめて、計測ヘッドを用意してるんだから。今回はマニアックチームの総力戦でヤマハ『RMX220/120』ドライバーを調べ上げましょう。内部重心計測器、超音波厚み計測器、シャフト剛性、それから動作解析の『ギアーズ』も使いますし、弾道計測器だけじゃなく、コース試打もしますから!」

    P編 「………。(全部、PCMラボの持ち物だっての!)なんだよ、どれだけ取材する気?しょうがないヤツだなぁ〜」

    ―― ヘッド計測、シャフト計測、フェース厚み計測 ――
    ―― 弾道計測器でインドア試打 ――
    ―― ヘッド動作解析『ギアーズ』試打 ――
    ―― 後日、コースでラウンド試打 ――

    P編 「結論から言うけど、2019年発売で一番飛んだ」

    筆者 「さてさて、かなり長期間に渡っていろんなテストしてきましたが、これほど議論し甲斐のあるドライバーも珍しいですね〜〜。もう、語りたいことが沢山あり過ぎて、何から語りましょうか…(まとまるかなぁ〜、情報が多すぎて心配…)」

    P編 「長岡、結論から先に言っていい? もう断言できるんだけど、、私は2019年発売モデルの中で一番飛んだ。そして、曲がらない。結論として私は『RMX220』だね。ドォーーーーン!と高弾道の棒球で、久々にコースで300ヤード打てたもん。まぁ〜〜〜いろいろと事前に詳細に調べたけど、コースであの球が出たら文句の付けようがないね」

    筆者 「ちょっと待って村田さん、それ春発売のモデルもこれから秋発売のモデルも含めてってこと?」

    P編 「うん、今年コースで打ったドライバーでは一番だね

    筆者 「マジかァ〜〜、ボクと一緒じゃないですか! あのボカーン球でしょ? そうなんだよなぁ〜」

    筒 「あの高弾道の限りなくストレートに近い、滞空時間の超長い棒球でしょう? 確かに、長岡さんと村田さんは、2人ともあの球出たら、言うことないでしょうね。ボクも飛んでましたけど、一番かどうかはわかりません。インパクトの操作が出来るヘッドの方が、ボクは飛ばせるかなぁ〜、風とかホールによって色々やりたいことがあるじゃないですか!

    筆者 「極大MOIとブーストリングの組み合わせ、ヤバイ…」

    一般的なヘッドの平均は4350g・cm2の中、この左右慣性モーメント!!!

    一般的なヘッドの平均は4350g・cm2の中、この左右慣性モーメント!!!

    筆者 「これ、『RMX120』の方もそうなんですけど、吹き上がりの類が一切出ません。かといって低スピン過ぎることもない。ボクが打っているので、ショットのクオリティが著しく低いはずなのに、ムダなスピンが入らない。やっぱりタテ・ヨコ含めた慣性モーメント(以下、MOI)が9000g・cm2を超えるヘッドって、インパクトでハンマーみたいにドーーーン!と安定して動くからか、本当にムダなスピンが入りづらいですよね

    筒 「長岡さんは吹き上げ名人だから、特に上下MOIの大きいヘッドは助かりますよね〜。でも、タテだけじゃないって。ヨコ、左右MOIも高いからサイドスピンも全然入らないですよ? だから、インパクトで細工を入れられない。強めのドローを打とうとしたら、そのまま真っすぐ抜けちゃう!低い強ドローでランを出したかったのに、ボクにとっては不満です!(キリッ)」

    P編 「筒さん、コレって長岡とか私のように、下手な人に最高の結果が出るクラブだって! それにインパクトで操作したい人ってかなり少数派じゃない? あと、飛距離が出るのは初速の部分だな、やっぱり【ブーストリング】が付いた効果はハッキリ出てると思う」
    【ブーストリング】とは、クラウンからソールに続く一連のリブとホーゼルが一体のリング状となり、フェース近傍を固定した構造のこと。エネルギーが集中してボールに伝わり、初速が大きくアップするのだとか

    【ブーストリング】とは、クラウンからソールに続く一連のリブとホーゼルが一体のリング状となり、フェース近傍を固定した構造のこと。エネルギーが集中してボールに伝わり、初速が大きくアップするのだとか

    筆者 「全くの同感です。インパクトの操作なんて出来ないし、したくもないです!ボクは筒さんみたいに小細工しない生き方なんで!(キリッ)でも筒さん、この【ブーストリング】って、ヤマハはヘッド後方までたわませるより、たわみを限定させた方がフェースの反発が増すという考えですけど、それ感じましたか?」

    筒 「はい、もちろん。太鼓と同じだと思うんですよ。ガチッとしっかり革を固めてハリを出すと、いい音が出ますよね? そのイメージだと思います。【ブーストリング】が付いたせいか、前作よりも弾きだけじゃなく、音も打感もよくなったと感じますね。

    実際、ボクのヘッドスピード(約42m/s)でも室内の弾道計測器調査でボール初速が64m/sを越えてきましたから。弾きはかなりいい部類ですし、少しトゥやヒールに打点が外れても、62とか63m/s近く出てました」

    P編 「ブーストリングがある上、実際フェースも薄い」

    超音波厚み計測器で、フェースの薄さを調べます…(マニアック過ぎ!)

    超音波厚み計測器で、フェースの薄さを調べます…(マニアック過ぎ!)

    P編 「うん、初速が出るという意味では【ブーストリング】でたわみ箇所を限定したのは大きいだろうね。ここまで後ろに長いヘッドだと、クラウンとかソールのたわみ戻りが間に合わないとか、エネルギーロスが生まれることは容易に想像つくもん。でも、それだけじゃなくて、超音波厚み計測器で測ったら、かなりフェースも薄かったよ?

    最薄部1.7ミリって市場に出てるドライバーの中でも最薄に近い数字だもん。それに、『120』は5180g・cm2で、『220』の方は5760g・cm2という、とんでもない左右MOIだろう? 大MOIになるほど打点の寛容性は広がるし、【ブーストリング】✕【薄フェース】✕【極大MOI】という組み合わせは、どこに当たっても高初速を出せると筋が通ってるよね?

    筆者 「そっか! だから打点がブレまくるボクでも飛ぶのか!」

    筒 「ぐぬぬ……。(ヤマハめ、余計なことを…)」
    次ページ
    ⇒『120』と『220』、合う合わないの見極めは?

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