タイガーが選んだ新ボールの性能とは? 次のメジャー勝利に向け、2020年シーズンが始動!
text by Kazuhiro Koyama photo by Getty Images
配信日時:2020年1月22日 06時00分
初速をコントロールするアイディアに、タイガーも賛同した
タイガー・ウッズの2020年シーズンをともにスタートするのは、2月21日発売予定の新たに生まれ変わった『TOUR B XS』だ。
現行の『TOUR B X/XS』は、ツアー選手権での復活優勝、感動的なマスターズでの勝利、そして「ZOZO」での圧勝劇と、タイガーの活躍のたびに人気が向上し、発売後2年が経過したところで、売上のピークを迎えたという。これは、商品サイクルの速い近年のゴルフギアの世界では、ほとんど見られない現象だ。『TOUR B X/XS』は、タイガー復活の道程と重なるかのように、右肩上がりで評価を高めていった。
それ自体は、メーカーにとって喜ばしいことだが、一方でこれだけ評価の高いボールをモデルチェンジすることは簡単ではない。特に、いくら性能が向上してもタイガーが使えなければ、その新製品は成功したとは言えないだろう。ブリヂストンの開発チームは、何度もアメリカに足を運び、タイガーとの新製品テストに臨んだ。
現行の『TOUR B X/XS』は、ツアー選手権での復活優勝、感動的なマスターズでの勝利、そして「ZOZO」での圧勝劇と、タイガーの活躍のたびに人気が向上し、発売後2年が経過したところで、売上のピークを迎えたという。これは、商品サイクルの速い近年のゴルフギアの世界では、ほとんど見られない現象だ。『TOUR B X/XS』は、タイガー復活の道程と重なるかのように、右肩上がりで評価を高めていった。
それ自体は、メーカーにとって喜ばしいことだが、一方でこれだけ評価の高いボールをモデルチェンジすることは簡単ではない。特に、いくら性能が向上してもタイガーが使えなければ、その新製品は成功したとは言えないだろう。ブリヂストンの開発チームは、何度もアメリカに足を運び、タイガーとの新製品テストに臨んだ。
新『TOUR B X/XS』商品紹介ムービー
テストの過程でタイガーは、試作ボールの微細な組成の違いすら判別して、それが良いのか、悪いのかをはっきりと評価したという。しかも、何度テストしても、その評価は終始一貫していて、普段からトッププロの対応をしている開発チームも、その恐るべき感覚に舌を巻いたそうだ。卓越した感性を持つタイガーが、最終的にOKを出したボールが、今回の新しい製品になっている。
2年半ぶりにモデルチェンジした、新しい『TOUR B X/XS』のもっとも大きな特徴が、「スピードコントロール・テクノロジー」だ。より飛ばしたいドライバーショットの領域では、高初速で低スピン。ボールの勢いを抑えて止めたいアプローチ領域では、低初速で高スピンになるという、ボールのスピードをコントロールする発想だ。
衝撃吸収材を配合した「リアクティブ・ウレタンカバー」により、短いアプローチで、ツアープロが求める、勢いを抑えたボールが打ちやすくなる。この新たなアイディアをタイガーも非常に評価し、「とても良いね。いつから使えるんだい?」と聞いてきたという。
ブリヂストンは、ボールの勢いを抑えてアプローチでより止まりやすくするという発想を2009年くらいから持っていたが、当時は技術的に難しく、実現を断念した経緯がある。技術の向上と、開発陣の新たなひらめきで10年越しに実現したテクノロジー。それに、タイガーも賛同したというわけだ。
多彩なアプローチを持つタイガーが、新たなボールを手にして、どんな技の冴えを見せてくれるのか、がぜん期待は高まる。今季、16度目のメジャー制覇を見せてくれる可能性も十分あるだろう。
ブリヂストンは、ボールの勢いを抑えてアプローチでより止まりやすくするという発想を2009年くらいから持っていたが、当時は技術的に難しく、実現を断念した経緯がある。技術の向上と、開発陣の新たなひらめきで10年越しに実現したテクノロジー。それに、タイガーも賛同したというわけだ。
多彩なアプローチを持つタイガーが、新たなボールを手にして、どんな技の冴えを見せてくれるのか、がぜん期待は高まる。今季、16度目のメジャー制覇を見せてくれる可能性も十分あるだろう。