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    【バケモノたちの使用ギア】気分屋プレーは松山キラー!?ジョン・ラームの“爆発力”はどっちに転ぶ?

    PGAツアーデータ・ドリブンシリーズとして、さまざまな公式データからギアとバケモノの相関関係をひも解いていく企画。数時間後に「アイリッシュ・オープン」が始まるため、今回はこの男!

    配信日時:2017年7月6日 11時17分

    • ギア

    トップの大きさこそ違えども、DJと同様にハード“カーリング”が特徴。体の大きいトレビノ!?

    低いフェードでボールストライカーだったリー・トレビノ。当時ハードなカーリングを使う珍しいプレーヤーだった(Getty Images)

    低いフェードでボールストライカーだったリー・トレビノ。当時ハードなカーリングを使う珍しいプレーヤーだった(Getty Images)

    ラームのスイングは非常に個性的だ。プロや識者に聞くと、「リー・トレビノに似ている」といった声が多く、確かにコンパクトトップから素速いリズムで全身を使って振り切る辺りは頷ける見立てである。そのトレビノもそうなのだが、ラームの個性といえば、ダスティン・ジョンソンにも見られる【左手甲を手のひら側に曲げる】ところだろう。

    この左手甲を手のひら側に曲げる動きを『カーリング』と名付けてそのメリットを語るのは、本サイトでもおなじみの元A級ティーチングプロのToshi HIRATA。彼に言わせると程度の差やカーリングを入れるタイミングの差こそあれ、PGAツアープロの約8割がこのカーリングの動きを見せるという。一番激しい動きを見せるのが、ダスティン・ジョンソンで、その左手甲の曲げ度合いはある意味極限。
    ⇒第8回/誰も言わなかった、飛ばしの法則【カーリング】とは?

    それに比べると、ラームのカーリング度合いはやや少ないが、PGAツアーでもかなりハードにカーリングを行うタイプの選手だという。筆者は強い時代のトレビノのカーリング度合いとかなり似ていると感じるが、カーリングのメリットをToshi HIRATAはこう語る。
    ダスティン・ジョンソン(左)はトップが大きくアップライトで激しいハードカーリング。ラーム(右)は対称的に小さなフラットトップだが、ハードカーリングは共通。トレビノはフラットトップでハードカーリングだった(写真・岩本芳弘)

    ダスティン・ジョンソン(左)はトップが大きくアップライトで激しいハードカーリング。ラーム(右)は対称的に小さなフラットトップだが、ハードカーリングは共通。トレビノはフラットトップでハードカーリングだった(写真・岩本芳弘)

    「例えば、ややフックグリップで構えるプレーヤーが、後方から見てトップで左手首を真っすぐに伸ばす人がいます。この時、フェースの向きがスクエアからやや閉じ気味になり、何もしなくてもインパクトで強く球を叩ける、押せる手首の形となります。言葉で説明するのは難しいのですが、この左手首の強い形や動きを【カーリング】と呼んでいるのです。

    カーリングには3タイプのパターンがあり、トップから切り返しにかけてカーリングを入れる私のようなタイプもいますし、ハーフウェイダウンからインパクトにかけてカーリングしていく石川遼選手のようなプレーヤーもいます。でも、一番シンプルなのは、バックスイングまでにカーリングを行い、ダウンスイングでは腕は何もしないという状態です。アマチュアにもこの方法が一番真似やすくてシンプルだと言えるでしょう」(Toshi HIRATA)

    HIRATA氏の語る、一番シンプルなカーリング術を採用するダスティン・ジョンソン、リー・トレビノ、ジョン・ラーム。ラームはショットメーカーとしての素質だけではなく、身長188センチ、体重100キロという大きな肉体も持っており、ディスタンスゲーム化するPGAツアーでもかなりのアドバンテージを持っているのだ。
    FWを放つジョン・ラーム。コンパクトトップだなぁ(Getty Images)

    FWを放つジョン・ラーム。コンパクトトップだなぁ(Getty Images)

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    ⇒飛ばし屋という長所もあるが、弱点も…

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