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【バケモノたちの使用ギア】気分屋プレーは松山キラー!?ジョン・ラームの“爆発力”はどっちに転ぶ?

【バケモノたちの使用ギア】気分屋プレーは松山キラー!?ジョン・ラームの“爆発力”はどっちに転ぶ?

PGAツアーデータ・ドリブンシリーズとして、さまざまな公式データからギアとバケモノの相関関係をひも解いていく企画。数時間後に「アイリッシュ・オープン」が始まるため、今回はこの男!

配信日時:2017年7月6日 20時17分

さほどヘッドスピードは速くないが、キャリー効率は1位。

マン振りせずに、効率よくキャリーを出すタイプ!?

マン振りせずに、効率よくキャリーを出すタイプ!?

この体格と平均ドライビングディスタンスだけに、さぞやヘッドスピードが速いのでは? と思うのが普通だろう。ところが、ラームの平均ヘッドスピードは116.36mph(52.02m/s)で、ツアー55位とそこまで速くはない。にもかかわらず、ツアー5位の300.3ヤードのキャリーを放つことから、キャリー効率といったデータでは1位を記録している。
70年代に活躍したレイモンド・フロイド。小田孔明のようにインサイドに引くが、トップはとてもコンパクトで、飛ばし屋なのに振り回さない(Getty Images)

70年代に活躍したレイモンド・フロイド。小田孔明のようにインサイドに引くが、トップはとてもコンパクトで、飛ばし屋なのに振り回さない(Getty Images)

この辺りは、非常にコンパクトなトップであることも影響しているかもしれないが、意外に体格やパワーだけには頼らない、技巧派タイプだと言えるのではないだろうか。同様のニュアンスを語るのは、筒康博だ。

「ラーム選手は、確かに左手甲を折るという意味ではトレビノ選手に似ていますよね。トレビノ選手は左手甲を折るタイプの走りですが、ラーム選手は同時代に活躍した、レイモンド・フロイドに似ていると感じますね。コンパクトトップで本当は振ろうと思えば飛ばせるパワーを持っているのに、限界までは振らずにコントロールする老獪なタイプに感じます」(筒康博)

また、ラームには決定的な弱点もあるとToshi HIRATAは指摘する。

「全米オープン初日のプレーが一番顕著ですが、やっぱり若手プレーヤーならではの精神的な幼さを感じますよね。すぐ感情が表に出てしまって、アンガーマネジメントが出来ていない“子供”だと思います。調子に乗ると手がつけられないタイプでスコアが爆発しますが、イライラし始めると脆く、自滅してしまう。この辺りが改善してくれば、本当の意味でのトッププロの仲間入りが出来るのではないでしょうか」(Toshi HIRATA)

現在、世界ランキングは11位のラーム。全米オープンでの苦い失敗を経て、今回の「アイリッシュ・オープン」ではどんなプレーを見せるのか。格上かつ大人なプレーが特徴の松山英樹と、ホストプロのローリー・マキロイの前で、“スコアの”爆発を見せて欲しいものである。


Text/Mikiro Nagaoka

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