松山英樹が使う『グレートビッグバーサ』の気になる重心特性は?
text by kazuhiro koyama
配信日時:2016年11月12日 06時30分
松山が『グレートビッグバーサ』に求めていることとは?
重心測定から分かることは、それまでのエースドライバー『ZR30』に似ているところがほとんどないという事実だ。つまり、松山はこれまで使っていたクラブに近いフィーリングのものではなく、全く別の要素をドライバーに求めていることが伺える。
2015-2016シーズン途中に、スリクソンの最新ドライバーを実戦投入したとき、松山のために誂えたようなハードスペックの『Z765リミテッドモデル』ではなく、『Z565』ドライバーをおもに選んだところからも、その点をなんとなく推測できる。どこかで、よりやさしいモデルを求めているフシがある。
『グレートビッグバーサ』を実際に試打してみると、測定した重心特性どおりの機能が伺える。どちらかと言うと、ボールのつかまりが強いクラブで、ミスへの許容性が大きい。弾道は低スピンになりやすく、その点もあってか、飛距離性能は非常に高い。
つかまりは良いが、引っかかりにくいのも特性といえるだろう。ヘッドスピード50m/sオーバーの山崎さんが打っても、チーピン系の強いフックはでなかった。もっとも、そうでなくては、松山の使用には耐えられない。ただ、もし曲がるなら左方向、とは言えそうだ。
ヘッドの形状は、ボリュームがあるが極端に扁平ではなく、バランスの取れた顔つきだ。フックフェースには見えないし、座りもよく、プロ・上級の使用にも十分に耐えうるだろう。現に、ジム・フューリック、ハリス・イングリッシュ、パトリック・ロジャースなど、このクラブを使用する選手は多い。
さて、改めて最初に掲げた問いにもどろう。松山は『グレートビッグバーサ』に何を求めたのだろうか?
飛距離面の優位性は間違いなくある。方向性に関しては、たしかに曲がりにくいのは間違いないが、スタティック(静的)なヘッドの計測そのままの結果が、実際にスイングしてもおこるとは限らない。重心が遠くなることで、すくなからず振りにくさが発生するためだ。また、松山は打感の軟らかさに非常にこだわるという情報もある。松山が求める打感の良さが、このクラブにあったのかもしれない。
もちろん、単に飛距離が出るとか、試打した計測数値がいいといった理由で、ドライバーは変えられない。松山の求めるドライバーの基準は、トーナメントの最終日、それもメジャー大会で最良のパフォーマンスが出せるか、ということだろう。どんなに高機能なクラブもプレッシャー下で力が発揮できなければ意味はないのだ。そう考えると、松山にとって、『グレートビッグバーサ』には、その機能が少なからずあったということではないだろうか。それをマレーシアでの「CIMBクラシック」で2位、「WGC-HSBCチャンピオンズ」での優勝が裏づけた。
すでに、松山はキャロウェイ以外のドライバーも試しているという情報もあるが、WGCに勝利した信頼感は小さくないはずだ。松山自身は、「いずれドライバーは戻す」とコメントしているが、4月のマスターズで、松山が『グレートビッグバーサ』を使っている可能性は低くないと予想する。
⇒【ギアNAVI!】GREAT BIG BERTHA ドライバーのアマチュアの評価は?
⇒鹿又芳典のクラブ言いたい放題 『GREAT BIG BERTHA ドライバー』編
⇒【ギアコラム】話題作『グレートビッグバーサ』のNEWモデルが、いよいよ来春発表\
2015-2016シーズン途中に、スリクソンの最新ドライバーを実戦投入したとき、松山のために誂えたようなハードスペックの『Z765リミテッドモデル』ではなく、『Z565』ドライバーをおもに選んだところからも、その点をなんとなく推測できる。どこかで、よりやさしいモデルを求めているフシがある。
『グレートビッグバーサ』を実際に試打してみると、測定した重心特性どおりの機能が伺える。どちらかと言うと、ボールのつかまりが強いクラブで、ミスへの許容性が大きい。弾道は低スピンになりやすく、その点もあってか、飛距離性能は非常に高い。
つかまりは良いが、引っかかりにくいのも特性といえるだろう。ヘッドスピード50m/sオーバーの山崎さんが打っても、チーピン系の強いフックはでなかった。もっとも、そうでなくては、松山の使用には耐えられない。ただ、もし曲がるなら左方向、とは言えそうだ。
ヘッドの形状は、ボリュームがあるが極端に扁平ではなく、バランスの取れた顔つきだ。フックフェースには見えないし、座りもよく、プロ・上級の使用にも十分に耐えうるだろう。現に、ジム・フューリック、ハリス・イングリッシュ、パトリック・ロジャースなど、このクラブを使用する選手は多い。
さて、改めて最初に掲げた問いにもどろう。松山は『グレートビッグバーサ』に何を求めたのだろうか?
飛距離面の優位性は間違いなくある。方向性に関しては、たしかに曲がりにくいのは間違いないが、スタティック(静的)なヘッドの計測そのままの結果が、実際にスイングしてもおこるとは限らない。重心が遠くなることで、すくなからず振りにくさが発生するためだ。また、松山は打感の軟らかさに非常にこだわるという情報もある。松山が求める打感の良さが、このクラブにあったのかもしれない。
もちろん、単に飛距離が出るとか、試打した計測数値がいいといった理由で、ドライバーは変えられない。松山の求めるドライバーの基準は、トーナメントの最終日、それもメジャー大会で最良のパフォーマンスが出せるか、ということだろう。どんなに高機能なクラブもプレッシャー下で力が発揮できなければ意味はないのだ。そう考えると、松山にとって、『グレートビッグバーサ』には、その機能が少なからずあったということではないだろうか。それをマレーシアでの「CIMBクラシック」で2位、「WGC-HSBCチャンピオンズ」での優勝が裏づけた。
すでに、松山はキャロウェイ以外のドライバーも試しているという情報もあるが、WGCに勝利した信頼感は小さくないはずだ。松山自身は、「いずれドライバーは戻す」とコメントしているが、4月のマスターズで、松山が『グレートビッグバーサ』を使っている可能性は低くないと予想する。
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