ミズノの『JPX921 HOT METAL アイアン』ってどんなクラブ?
ロマン派ゴルフ作家、ゴルフエッセイスト、ヴィクトリアゴルフのショップ店員、ALBA編集部のギア担当など、専門家が話題のギアをズバッと解説!
配信日時:2020年12月4日 08時00分
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「基本性能の高さで勝負するアイアンだ!」 by ヴィクトリアゴルフ世田谷店チーフ・佐藤一樹
ヴィクトリアゴルフ世田谷店・佐藤です。ミズノ『JPX921 HOT METAL アイアン』の印象をお伝えします。
今年の10月9日に発売されたもので、コピーは「JPXシリーズ史上、最高の反発性能と打感の良さを両立」です。発売直前に契約プロの原英莉花が使用し、いきなり日本女子オープンに優勝したことで脚光を浴びました。
『JPX921 アイアン』シリーズは4モデルありますが、『JPX921 HOT METAL アイアン』はその中で最もやさしい位置付けになるアイアンです。
特徴は「クロムモリブデン鋼」を使ったカップフェースと製法です。ミズノといえば、他のメーカーがパーツごとに作ったヘッド素材を貼り合わせるように製造するのに、一体構造にこだわっているというイメージがありますが、このアイアンはミズノではめずらしく素材を貼り合わせて製造しているのです。ミズノが同じことをすれば、ここまで高レベルなアイアンを作れるという挑発的なメッセージを感じます。
『JPX921 HOT METAL アイアン』は、「コアテックフェース」というテクノロジーで、フェースだけをクロムモリブデン鋼のカップフェース形状にして作っています。これで高初速とミスヒットに強い許容性を上げる効果を狙っているのです。バックフェースを観察するとわかりますが、サウンドリブの多さが目立ちます。打音をきれいに響かせるためのものだと推測できますが、打感が楽しみです。
7番アイアンのロフトが29度です。飛び系のアイアンですが、プロの試合を制するような活躍をしています。
さて、世田谷店のお客様にはミズノファンがたくさんいます。よって、『JPX921 HOT METAL アイアン』の試打は多いです。やさしいのにミズノっぽくてカッコイイという印象と、試打をして結果が出るので、購入を決断するお客様が多いです。売れているアイアンです。
ちょっと気になるのは、ライ角がアップライトな設定なので、合わないお客様もいるということです。もう少しフラットでも良かったのではないか、と思います。
また、若いお客様は、試打した結果には満足していただけますが、バックフェースのバッジ部分の模様が派手なのが嫌だと購入に至らないケースがけっこうあります。
『Mizuno Pro』シリーズが難しくてダメだというお客様が、即決で購入していただけるケースが増えています。
自分でも打ってみました。まず、アドレスビューが良いです。特に気に入ったのはトップエッジの処理が上手いので薄く見えることです。そして高さが出ます。強烈な高弾道です。打音も良いです。ミズノらしいやさしい音質です。打ち応えはフォージドに近いです。これはかなりのプラスポイントです。
『JPX921 HOT METAL アイアン』総合力で勝負できるクラブです。飛びではなく、打感などの感性と狙ったところに止める機能を味わいたいゴルファーにオススメします。
頼もしかったのは、とにかくキャリーがしっかり出ることです。飛距離を自慢するアイアンではないのですが、キャリーを飛距離の基本にできるところが良いです。アイアンとしての基本性能が非常に高いと言えるので、多くのゴルファーに使って欲しいです。
今年の10月9日に発売されたもので、コピーは「JPXシリーズ史上、最高の反発性能と打感の良さを両立」です。発売直前に契約プロの原英莉花が使用し、いきなり日本女子オープンに優勝したことで脚光を浴びました。
『JPX921 アイアン』シリーズは4モデルありますが、『JPX921 HOT METAL アイアン』はその中で最もやさしい位置付けになるアイアンです。
特徴は「クロムモリブデン鋼」を使ったカップフェースと製法です。ミズノといえば、他のメーカーがパーツごとに作ったヘッド素材を貼り合わせるように製造するのに、一体構造にこだわっているというイメージがありますが、このアイアンはミズノではめずらしく素材を貼り合わせて製造しているのです。ミズノが同じことをすれば、ここまで高レベルなアイアンを作れるという挑発的なメッセージを感じます。
『JPX921 HOT METAL アイアン』は、「コアテックフェース」というテクノロジーで、フェースだけをクロムモリブデン鋼のカップフェース形状にして作っています。これで高初速とミスヒットに強い許容性を上げる効果を狙っているのです。バックフェースを観察するとわかりますが、サウンドリブの多さが目立ちます。打音をきれいに響かせるためのものだと推測できますが、打感が楽しみです。
7番アイアンのロフトが29度です。飛び系のアイアンですが、プロの試合を制するような活躍をしています。
さて、世田谷店のお客様にはミズノファンがたくさんいます。よって、『JPX921 HOT METAL アイアン』の試打は多いです。やさしいのにミズノっぽくてカッコイイという印象と、試打をして結果が出るので、購入を決断するお客様が多いです。売れているアイアンです。
ちょっと気になるのは、ライ角がアップライトな設定なので、合わないお客様もいるということです。もう少しフラットでも良かったのではないか、と思います。
また、若いお客様は、試打した結果には満足していただけますが、バックフェースのバッジ部分の模様が派手なのが嫌だと購入に至らないケースがけっこうあります。
『Mizuno Pro』シリーズが難しくてダメだというお客様が、即決で購入していただけるケースが増えています。
自分でも打ってみました。まず、アドレスビューが良いです。特に気に入ったのはトップエッジの処理が上手いので薄く見えることです。そして高さが出ます。強烈な高弾道です。打音も良いです。ミズノらしいやさしい音質です。打ち応えはフォージドに近いです。これはかなりのプラスポイントです。
『JPX921 HOT METAL アイアン』総合力で勝負できるクラブです。飛びではなく、打感などの感性と狙ったところに止める機能を味わいたいゴルファーにオススメします。
頼もしかったのは、とにかくキャリーがしっかり出ることです。飛距離を自慢するアイアンではないのですが、キャリーを飛距離の基本にできるところが良いです。アイアンとしての基本性能が非常に高いと言えるので、多くのゴルファーに使って欲しいです。
コメンテータープロフィール
佐藤一樹
目の肥えたお客様が多いヴィクトリアゴルフ世田谷店でチーフを務める。
目の肥えたお客様が多いヴィクトリアゴルフ世田谷店でチーフを務める。