ミズノの『Es21 ウェッジ』ってどんなクラブ?
ロマン派ゴルフ作家、ゴルフエッセイスト、ヴィクトリアゴルフのショップ店員、ALBA編集部のギア担当など、専門家が話題のギアをズバッと解説!
配信日時:2021年1月29日 08時00分
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「形は特殊だが、すごいスピンがかかるウェッジである!」 by ヴィクトリアゴルフ世田谷店チーフ・佐藤一樹
ヴィクトリアゴルフ世田谷店・佐藤です。
ミズノ『Es21 ウェッジ』の印象をお伝えします。
“やさしさが進化。でもフィーリングも妥協しない。”というコピーの『Es21 ウェッジ』は、ミズノが2020年10月9日に発売しました。
ヘッドを見るとギョッとするような異形のウェッジです。その理由は、中空構造で機能に妥協をしないで作られたからです。
『Es』は“Enhanced Spin”の略だそうで、和訳すれと「強化されたスピン」ということになります。名称からするとスピン性能を前面に打ち出しているのです。これは面白いです。
『Es21 ウェッジ』の第一のテクノロジーは、ヘッドの構造です。グレインフローフォージドHD製法で、一体になったフェースとネックを作って、バックパーツを溶接した中空ハイブリッド構造は、バック側の内部のウェイトの配分によりフェースのセンター付近の高い位置に重心位置を設置することに成功したとのことです。これにより、打点のブレに強く、高いスピン性能が発揮されます。
書くと簡単ですが、ウェッジの重心位置をフェースの中に入れることもかなり難しいのです。市場にあるウェッジは、厳密に計測すると、ネックが付いた状態では、重心が狙った位置に入っているものは皆無です。
第二のテクノロジーは「ハイドロフローマイクログルーブ」です。深い溝とは別に縦方向の細かい溝をフェース部分に施したことで、悪条件でも高いスピン量をキープできるそうです。自動車のタイヤを考えればわかるのですが、縦溝は水分を逃がすのに最適で、ミズノは他のウェッジで、この機能がかなり有効なことを既に証明しています。
第三のテクノロジーは、進化した「グレインフローフォージドHD」です。ネックとフェースを一体構造で鍛造する際に、打点にヘッド内部の金属の鍛流線(鍛造した金属に繊維状に流れができること)を密集させることができたそうです。打音が長く響くようになって、打感が向上するそうです。そして、マイルドスチールにボロン鋼を入れたことで、溝の耐久性を向上させました。新品同様のスピンを長期間味わえるというわけです。
最後に、56度、57度、58度には、アプローチが苦手なゴルファーを助けるワイドソールがラインアップされています。ソールをワイドにするだけではなく、バウンス角を大きくし、ヘッドを長くし、セミグースにしてあるのです。こういうきめ細かい丁寧な調整をしたラインアップは、お見事で、ゴルファーのことを考えてあります。
世田谷店のお客様にはミズノファンがたくさんいます。でも『Es21 ウェッジ』の試打はあまり多くはありません。理由は、形が気持ち悪いからです。細かく書くと、トップブレードの厚さが嫌だという印象を持つお客様が一番多いようです。
ただ、『Es21 ウェッジ』は試打してもらうと打ち出しの高さが出て、スピン量が多いというかなり良い結果が出るのです。色々なお客様の結果を見ていてわかるのは、『Es21 ウェッジ』はスピン量の多さが飛び抜けているということです。
自分でも打ってみました。
『Es21 ウェッジ』は異形のウェッジですが、構えると外国ブランドのウェッジのようなシェイプで良い感じです。普通に打てます。ウェッジとして打感が良いです。高さも出ますしスピンは強烈にかかります。スピン量はすごいです。
ただ、『Es21 ウェッジ』が優秀なのはわかるのですが、どうしても違和感があって安心できません。個人的にトゥが高くてヒールが低いのがちょっと好きになれないのです。
スピン量が多いウェッジが欲しいゴルファーにオススメです。また、ミスヒットに強いやさしさや、種類の多さなどから、色々なタイプのゴルファーにも使えるウェッジとして、『Es21 ウェッジ』にもオススメです。
形なんてどうでも良いというゴルファーもたくさんいます。『Es21 ウェッジ』は違和感を通り越して使ってみたいと思わせるクラブです。
ミズノ『Es21 ウェッジ』の印象をお伝えします。
“やさしさが進化。でもフィーリングも妥協しない。”というコピーの『Es21 ウェッジ』は、ミズノが2020年10月9日に発売しました。
ヘッドを見るとギョッとするような異形のウェッジです。その理由は、中空構造で機能に妥協をしないで作られたからです。
『Es』は“Enhanced Spin”の略だそうで、和訳すれと「強化されたスピン」ということになります。名称からするとスピン性能を前面に打ち出しているのです。これは面白いです。
『Es21 ウェッジ』の第一のテクノロジーは、ヘッドの構造です。グレインフローフォージドHD製法で、一体になったフェースとネックを作って、バックパーツを溶接した中空ハイブリッド構造は、バック側の内部のウェイトの配分によりフェースのセンター付近の高い位置に重心位置を設置することに成功したとのことです。これにより、打点のブレに強く、高いスピン性能が発揮されます。
書くと簡単ですが、ウェッジの重心位置をフェースの中に入れることもかなり難しいのです。市場にあるウェッジは、厳密に計測すると、ネックが付いた状態では、重心が狙った位置に入っているものは皆無です。
第二のテクノロジーは「ハイドロフローマイクログルーブ」です。深い溝とは別に縦方向の細かい溝をフェース部分に施したことで、悪条件でも高いスピン量をキープできるそうです。自動車のタイヤを考えればわかるのですが、縦溝は水分を逃がすのに最適で、ミズノは他のウェッジで、この機能がかなり有効なことを既に証明しています。
第三のテクノロジーは、進化した「グレインフローフォージドHD」です。ネックとフェースを一体構造で鍛造する際に、打点にヘッド内部の金属の鍛流線(鍛造した金属に繊維状に流れができること)を密集させることができたそうです。打音が長く響くようになって、打感が向上するそうです。そして、マイルドスチールにボロン鋼を入れたことで、溝の耐久性を向上させました。新品同様のスピンを長期間味わえるというわけです。
最後に、56度、57度、58度には、アプローチが苦手なゴルファーを助けるワイドソールがラインアップされています。ソールをワイドにするだけではなく、バウンス角を大きくし、ヘッドを長くし、セミグースにしてあるのです。こういうきめ細かい丁寧な調整をしたラインアップは、お見事で、ゴルファーのことを考えてあります。
世田谷店のお客様にはミズノファンがたくさんいます。でも『Es21 ウェッジ』の試打はあまり多くはありません。理由は、形が気持ち悪いからです。細かく書くと、トップブレードの厚さが嫌だという印象を持つお客様が一番多いようです。
ただ、『Es21 ウェッジ』は試打してもらうと打ち出しの高さが出て、スピン量が多いというかなり良い結果が出るのです。色々なお客様の結果を見ていてわかるのは、『Es21 ウェッジ』はスピン量の多さが飛び抜けているということです。
自分でも打ってみました。
『Es21 ウェッジ』は異形のウェッジですが、構えると外国ブランドのウェッジのようなシェイプで良い感じです。普通に打てます。ウェッジとして打感が良いです。高さも出ますしスピンは強烈にかかります。スピン量はすごいです。
ただ、『Es21 ウェッジ』が優秀なのはわかるのですが、どうしても違和感があって安心できません。個人的にトゥが高くてヒールが低いのがちょっと好きになれないのです。
スピン量が多いウェッジが欲しいゴルファーにオススメです。また、ミスヒットに強いやさしさや、種類の多さなどから、色々なタイプのゴルファーにも使えるウェッジとして、『Es21 ウェッジ』にもオススメです。
形なんてどうでも良いというゴルファーもたくさんいます。『Es21 ウェッジ』は違和感を通り越して使ってみたいと思わせるクラブです。
コメンテータープロフィール
佐藤一樹
目の肥えたお客様が多いヴィクトリアゴルフ世田谷店でチーフを務める。
目の肥えたお客様が多いヴィクトリアゴルフ世田谷店でチーフを務める。