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    B・グレイス、オデッセイ『2-BALL TEN』で勝利。ジョン・ラームも愛用、夢の【名器合体】が実現!

    3月19日に発売される、オデッセイ『2-BALL TEN』パター。このパターがPGAツアーの強者のみならず、アマチュアにも流行ること必至!?

    配信日時:2021年3月2日 05時00分

    • ギア
    目次 / index
    • パターだけは時間がかかると思っていましたが、アッサリ『2-BALL TEN』へ……(GettyImages)
    • 特に短い距離のパッティングに弱点のあったブランデン・グレイス。涙の復活優勝の影には、亡き父への想いと、カスタマイズされた『2-BALL TEN』がありました!
    • 左の『2-BALL』は宮里藍、アニカ・ソレンスタムが圧倒的な強さを発揮しました。現代の新名器『TEN』は、古江彩佳が昨年3勝、稲森佑貴や今平周吾も使用。この2つの合体はまさに“ドリーム”
    • ネックバリエーションは、ダブルベンド、ショートスラント、センターシャフトの3つ。ラームもグレイスもダブルベンドです
    • 改めて感じる、2-BALLアライメントの懐の広さ。ゴルファー個々人に細かく対応できますよね
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    ジョン・ラームが、移籍2戦目でエースパターを変更!

    パターだけは時間がかかると思っていましたが、アッサリ『2-BALL TEN』へ……(GettyImages)

    パターだけは時間がかかると思っていましたが、アッサリ『2-BALL TEN』へ……(GettyImages)

    2021年は「ジョン・ラームがキャロウェイ移籍」という、驚きのニュースから始まった。世界ランク1位を視野に、いよいよメジャー制覇間近のタイミングで、ボール・クラブ・パターも総とっかえして大丈夫!? ゴルフファンなら、ビッグチェンジに一抹の不安を覚えるのが自然だろう。

    事実、ラームの2021年初戦「セントリー・トーナメント・オブ・チャンピオンズ」では、クラブはキャロウェイの新『EPIC』中心に一新されたが、エースパターだけは昨年に続きショートスラントネックのテーラーメイドスパイダーX』だった。さしものラームでも、やはり「パット・イズ・マネー」だけに仕方がないかと思った。

    が、次戦の「ファーマーズインシュランスオープン」では目を疑った。初日、ラームが手にしていたのは、オデッセイ『2-BALL TEN』のダブルベンドネック。最も切り替えが難しいと思われたエースパターだが、あっさり交換されていた。だが、これもラームの言葉を聞けば、納得だった。

    “大学生時代に、キャロウェイのクラブを使っていたんだ。パターもオデッセイの『2-BALL』を長く使って慣れていたからね”(ジョン・ラーム)

    この大会を7位で終え、以来、ずっとラームのエースパターは『2-BALL TEN』となっている。そうこうしていると、先週の「プエルトリコ・オープン」でブランデン・グレイスがPGAツアーで2016年以来となる2勝目。ラームに続いて「AT&Tプロ・アマ」から替えていた『2-BALL TEN』がいよいよ機能し始めたのか!?

    ブランデン・グレイスが涙のPGAツアー2勝目!

    特に短い距離のパッティングに弱点のあったブランデン・グレイス。涙の復活優勝の影には、亡き父への想いと、カスタマイズされた『2-BALL TEN』がありました!

    特に短い距離のパッティングに弱点のあったブランデン・グレイス。涙の復活優勝の影には、亡き父への想いと、カスタマイズされた『2-BALL TEN』がありました!

    かつて世界ランク35位にいたグレイスも、ここ数年は「SG:PUTTING」でツアー下位(150〜190位前後で、特に4、5フィートも下位だった)に沈み、PGAツアーでは苦しんできた。また、今年1月末に父親のピーターさんを新型コロナウイルスで亡くす悲運にも見舞われていた。今大会の優勝インタビューでは下記のように話している。

    “それは感動的な日でした。私は彼(父のピーター)のことをたくさん考えました。最後のティショットも本当に苦労しました。私は彼が見守ってくれることを知っていました。彼が私を導いてくれているのがわかっていたんです”(ブランデン・グレイス)

    亡き父を胸に戦っていたことを明かしたグレイス。首位で迎えた最終ロングホールは、ガードバンカーから3打目を1mちょっとに寄せた。競り合うジョナサン・ベガスは2オンして18アンダーの同スコアで並んでいる。沈めればバーディだが、この距離は前述の通り、例年ツアー下位の弱点とも呼べる距離でもあった。

    このパットを『2-BALL TEN』で落ち着いて沈めたグレイスは、静かに強く拳を握りしめた。ゴルフを教えてくれた最愛の父は彼の心に生き続ける。様々なビッグタイトルの出場権も再び手にし、大きな自信を得て再びトップ戦線への返り咲きへ歩みを進める。彼の苦悩を知るオデッセイのツアー担当者も喜びの声を寄せてくれた。

    “彼は『2-BALL TEN』のアライメントが非常にお気に入り。ずっとストロークラボシャフトを使ってきましたが、今回の新しい仕様(赤シャフト)は打感がお気に入りですね。『2-BALL TEN』に替える前、彼はパッティングに苦しみ、毎週のようにパターを替えていました。ところが、コレを手にした瞬間、パッティングに自信が戻りました。彼のキャディがすぐそれに気づき、周りの選手からも【ブランデンのパッティングがこんなに良くなったのを見たことが無い】と言われるくらいでした”(同社PGAツアー担当者)

    『TEN』と『2-BALL』。マレットの名器が合体!

    左の『2-BALL』は宮里藍、アニカ・ソレンスタムが圧倒的な強さを発揮しました。現代の新名器『TEN』は、古江彩佳が昨年3勝、稲森佑貴や今平周吾も使用。この2つの合体はまさに“ドリーム”

    左の『2-BALL』は宮里藍、アニカ・ソレンスタムが圧倒的な強さを発揮しました。現代の新名器『TEN』は、古江彩佳が昨年3勝、稲森佑貴や今平周吾も使用。この2つの合体はまさに“ドリーム”

    『2-BALL TEN』はその名の通り、名器同士のかけ合わせで生まれている。『2-BALL』について、今さら説明は不要だろう。オデッセイの歴史的金字塔とも言える同パターは、古くはアニカ・ソレンスタムから宮里藍まで、2000年代に一大センセーションを巻き起こしたマレット型の名器であり、現代も使用プロが多い定番と呼べる形状で、未だに手放せない人も多いはず。

    ここへ新たに加わるのが、高い慣性モーメントを追求した『TEN』形状の良さだ。2019年の『ストロークラボ ブラックシリーズ』の一機種として加わった『TEN』は、ウェイトを後方の左右2箇所に周辺重量配分し、ミスの強さ・直進性が際立つ。石川遼や上田桃子がエースパターと別に『TEN』を試合投入するなど、新たな別の選択肢としてストックするプロも多い。

    ▶石川遼に続き、上田桃子も! スパイダー似の新形状『TEN』へ。でも、転がりの評価は真逆!?

    それだけでなく、『TEN』をエースパターに据えるプロたちの活躍も記憶に新しい。昨年が実質ルーキーイヤーだった古江彩佳は、『TEN』でツアー3勝と躍進。稲森佑貴も『TEN』で2度目の「日本オープン」を獲ったし、今平周吾も2019年から『TEN』がエースパター。2019年の登場以来、『TEN』は国内男女ツアーの【新たなるマレットの名器】と化している。

    平たく言えば、2000年代の【マレットの名器】と、現代の【マレットの名器】が融合したのが『2-BALL TEN』なのだ。

    ドリームモデル。見た目のバリエーションにも死角ナシ

    ネックバリエーションは、ダブルベンド、ショートスラント、センターシャフトの3つ。ラームもグレイスもダブルベンドです

    ネックバリエーションは、ダブルベンド、ショートスラント、センターシャフトの3つ。ラームもグレイスもダブルベンドです

    とはいえ、「昔はよく使ったけど『2ボール』はここ数年は使っていない」という人も多いのではないだろうか。オデッセイ「2-BALL TENはドリームモデルと呼べる」と語るのは、何も、2BALLアライメントと高MOIな『TEN』形状が融合した“機能面”だけではない。本質的な“ユーザビリティ”にも目を配る必要がある。

    通常のダブルベンドに加えて、ショートスラントの『2-BALL TEN S』、センターシャフトの『2-BALL TEN CS』とネック形状が選べるだけでなく、2ボールディスクだけではない様々なアライメントのバリエーションを用意した。

    ボールと合わせて置き方を整える3本線の『2-BALL TEN TRIPLE TRACK』、ツアープロから好まれる1本線の黒ライン『2-BALL TEN TOUR LINED』を含めて、より緻密なアライメントを必要とする人にも最適なものを用意している。これなら、『2-BALL』から離れていた人でも緻密に狙える要素から、一挙両得となる可能性が高い。
    改めて感じる、2-BALLアライメントの懐の広さ。ゴルファー個々人に細かく対応できますよね

    改めて感じる、2-BALLアライメントの懐の広さ。ゴルファー個々人に細かく対応できますよね

    2000年代当時の『2-BALL』が流行っていた頃を思い出してみてほしい。前述のブランデン・グレイスの例ではないが、ゴルファー皆が持つ『2-BALL』のディスクにマジックで細いor太い1本の線を引いたり、2本の線を引いたり、ソールの凹みを埋めたりと、自分に最適な形へカスタマイズした人も多いはず。(筆者もその口だ)

    そもそも『2-BALL』アライメントは、ノーマル状態で神経質になり過ぎず、アバウトに構えられる利点を持つ。加えて、どの部分を普段見ていて、どういった線を利用して精密に狙うか? はゴルファー個々で異なるため、そこへカスタマイズが効く点も大きい。ディスクの活かし方は人それぞれなのだ。

    そして、当時の『2-BALL』とは比較にならないほどの『TEN』形状の高MOIで、「真っすぐ引く」「ブレに強い」本来のお助け機能も併せ持つ。ベースにラクでオートマチックに動く“基本”を備えていないと、いくらアライメントが正確でも入らないのは自明である。

    『2-BALL TEN』は、ツアープロからアマチュアまで、レベルを問わず「入れる」目的に応じて七色の変化とユーザビリティを持つ。単なる名器のかけ合わせだけでなく、その人個々の“手”になるまで、カスタマイズも含めた長く使える性能。天下のオデッセイが“ドリームモデル”とまで言う意味は、思いの外、深い。

    Text/Mikiro Nagaoka

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