連載

ロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典の『貧打のアマでも打てる？人気クラブ・噂の検証』

シン貧打爆裂レポート『egg spoon BLACK』

貧打爆裂レポートのロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が、ギアについての噂の検証をします！実際にゴルフコースに持ち込んで、動画を撮影しながらラウンドしたレポートです。

配信日時：2021年10月27日 08時00分

ギア

ロマン派ゴルフ作家語る

『egg spoon BLACK』は、スプーンが大好き、または、得意なゴルファーのためのぶっ飛びスプーンです。スプーンだけのブランドというところが、プロギアの意地と遊び心を感じさせます。

チタン合金で作られたスプーンは、どうしても高価になります。過去には、高いだけで、それに見合う機能がないクラブも存在しました。『egg spoon BLACK』は、ぶっ飛びスプーンの中ではやさしいクラブです。そして、その飛距離性能はホンモノです。

ぶっ飛びスプーンは、飛ばすための条件が厳しいのが普通です。こういう打ち方で、フェースのこの部分に当たったときに、ぶっ飛ぶというように明確な条件がありました。それ以外の打ち方やフェースに当たる位置だと、極端に性能が落ちるのも、あるあるだったのです。『egg spoon BLACK』は、その条件がかなり緩くなっています。フェースの一点ではなく、ゾーンとして考えられます。

高性能なぶっ飛びスプーンが欲しかったゴルファーには『egg spoon BLACK』をオススメします。また、ドライバーが苦手なゴルファーのミニドライバーとして『egg spoon BLACK』はオススメです。

『egg spoon BLACK』は、上手く使えば、ドライバーよりも飛距離が出るゴルファーが、たくさんいると思います。ただ、飛距離が出るクラブは、その見返りに弱点も持っています。『egg spoon BLACK』の場合は、弱点は価格です。スプーンとしてはトップレベルに高価だからです。それ以外の弱点は、浮力が小さいことですが、これは飛ばしのための条件ですので、外せません。

色々と書きましたが……　総合的に見て、『egg spoon BLACK』は、購入すべき完成度を持っているスプーンです。

スプーンは、ゴルファーによってはバッグに入れる必要がないものです。入っていても、全く使わないゴルファーもたくさんいます。『egg spoon BLACK』は、そういうゴルファーが使うことが出来る方法を教えてくれると思います。

また、極端ですが、スプーンが得意な人が、使用している自分のスプーンと比較して、レギュラー争いを楽しめる1本です。

安易に手を出すのは、少し危険です。個人的には、『egg spoon BLACK』がもう少し安かったら、バッグに入れる検討をしたと思います。僕はクラブの持っている浮力を使ってゴルフをするタイプなので、ちょっと毛色が違うスプーンになりますが、入れたら入れたで、色々と想像してしまうのです。

『egg spoon BLACK』は、スプーン好きな人の武器になって欲しいクラブです。

試打アイテムスペック

『egg spoon BLACK』

ヘッド素材　：チタン（Ti-6Al-4V）＋ウェイト部分タングステン合金（W,Ni）
フェース素材：チタン（Ti-6Al-4V）
ヘッド体積　：163cc
ロフト　　　：15度（13.5度もあり）
ライ角　　　：58度
シャフト　　：Diamana FOR PRGR（M-40）
長さ　　　　：43インチ

【著者紹介】篠原嗣典

ロマン派ゴルフ作家。1965年東京都文京区生まれ。中学１年でゴルフコースデビューと初デートを経験し、ゴルフと恋愛のために生きると決意する。競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れた青春を過ごし、ゴルフショップバイヤー、広告代理店、市場調査会社を経て、2000年よりキャプテンc-noのペンネームでゴルフエッセイストに。日本ゴルフジャーナリスト協会会員