『ROGUE ST MAX LS ドライバー』は、何じゃこりゃ？　という感じの戸惑いで一杯になるドライバーでした。

とにかく、飛距離は出ます。これはお見事です。たぶんですが、打ち慣れて、コツがつかめれば、もっと飛ぶ可能性があると思います。

低く、強い棒球は、大きく曲がらないという利点も感じました。打ち出しさえコントロールできれば、左右に曲がっても大きく曲がる前に着弾してしまうので、大怪我が出にくいというわけです。

低い球を含む、打ったことがない弾道が出ても、どうにかしようとせずに、受け入れることが出来るゴルファーに『ROGUE ST MAX LS ドライバー』はオススメします。

どうにか、思い通りにしようとするのは無駄だと思います。ゴルフ史を遡って、名器と呼ばれるクラブの中には、自己主張が強く、クラブとして妥協しないことで、機能が発揮されるものがありますが、それと同じ雰囲気を感じました。

球が上がり過ぎて、飛距離のロスがある悩みを持つゴルファーにも『ROGUE ST MAX LS ドライバー』はオススメです。

構えるとやさしそうなのに、打ってみると、結果としてはかなりハードなドライバーです。

ただひたすら、同じボールを打ち、点ではなく、数十ヤードの線で攻めていくドライバーが『ROGUE ST MAX LS ドライバー』です。今までも、低スピンのボールを狙うドライバーは何本も市場に出てきましたが、そのどれとも違うドライバーです。

『ROGUE ST MAX LS ドライバー』は、2022年に相応しい新しいドライバーだと感じました。このドライバーが合うゴルファーは、そんなに多くはないと推測しますが、『ROGUE ST』シリーズには、4モデルのドライバーがあるのです。『ROGUE ST MAX LS ドライバー』は、最も端っこに位置しますので、一般的なゴルファーほど他の3本を試してみるべきです。DNA的には共通点もありながら、それぞれが個性的で、興味深いのです。高いレベルで、自分に合う一本を見つける面白さもあります。

上級者レベルだからとかいうことでチョイスするのではなく、弾道で考え、自分のゴルフとの相性を探るという方法は、少し前まではトッププロだけの特権でした。誰でも現時点での最高峰を味わうチャンスがあるのを逃すのはもったいないです。

『ROGUE ST MAX LS ドライバー』は、打ったことがない不思議な世界を見せてくれます。2022年の春の新しいドライバーは、何かと話題が豊富です。ほぼ全てを打った上で、『ROGUE ST MAX LS ドライバー』の衝撃度が一番でした。素晴らしいドライバーが揃った中で、打ってみたほうが良い、とオススメできる一本です。

『ROGUE ST MAX LS ドライバー』

ヘッド素材　：ボディー・8-1-1 チタン
　　　　　　：クラウン・カーボン
フェース素材：FS2S チタン
ヘッド体積　：455cc
ロフト　　　：9.0度（10.5度もあり）
ライ角　　　：57度
シャフト　　：Tour AD UB-6（S）
長さ　　　　：45.5インチ

ロマン派ゴルフ作家。1965年東京都文京区生まれ。中学１年でゴルフコースデビューと初デートを経験し、ゴルフと恋愛のために生きると決意する。競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れた青春を過ごし、ゴルフショップバイヤー、広告代理店、市場調査会社を経て、2000年よりキャプテンc-noのペンネームでゴルフエッセイストに。日本ゴルフジャーナリスト協会会員