女子開幕から【パター変更】の嵐! 日/週替わりが増える中、注目は『TRI-HOT 5K』
女子ツアーでずっと人気ナンバーワンの座に君臨してきたオデッセイ。今年は【ブレない、ブレード】に大注目です!
配信日時:2022年3月18日 14時30分
『TRI-HOT 5K』の【幅広】が大人気に!
女子プロのパターといえば、大中【マレット型】の方が昔から人気との記憶がある。20年近くオデッセイが同ツアーで60%近い使用率をキープしてきて、アニカ・ソレンスタムらの活躍を支えたのも『ホワイトホット2-BALL』。ところが、近年は記憶にないほど、ブレード型の使用者を増やしたように見える。
今年の開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」では、オデッセイ『TRI-HOT 5K』シリーズの『TRIPLE WIDE』という、過去最高に幅広なブレード型に女子プロ5人が飛びついていた。
▶▶▶『トラス』からの変更も。『TRI-HOT 5K』の【2倍・3倍】幅広ブレードに女子プロが飛びつく!
今年の開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」では、オデッセイ『TRI-HOT 5K』シリーズの『TRIPLE WIDE』という、過去最高に幅広なブレード型に女子プロ5人が飛びついていた。
▶▶▶『トラス』からの変更も。『TRI-HOT 5K』の【2倍・3倍】幅広ブレードに女子プロが飛びつく!
次に幅広な『DOUBLE WIDE』も、西村優菜を筆頭に4人が使用。その後、試合を重ねて直近の大会「Tポイントレディス」の練習日の時点では、通常のブレード幅の『ONE』が上田桃子ら3人に増え、『TWO』、『THREE』の使用者も含めると通常ブレード幅が5人と、ちょうど人気を3分する形。
幅や形状の異なる5種類のブレード型を用意する『TRI-HOT 5K』シリーズだけで、実に14人と、一大勢力図となっていた。なぜ、流れが『5K』に来るのか? 答えはフェース面が【ブレない、ブレード】だからだろう。ブレード型を持たないパターメーカーなど無く、オデッセイにも多種のブレードが存在するが、【5K】だけが異質と言えるのだ。
幅や形状の異なる5種類のブレード型を用意する『TRI-HOT 5K』シリーズだけで、実に14人と、一大勢力図となっていた。なぜ、流れが『5K』に来るのか? 答えはフェース面が【ブレない、ブレード】だからだろう。ブレード型を持たないパターメーカーなど無く、オデッセイにも多種のブレードが存在するが、【5K】だけが異質と言えるのだ。
MOIが5000=5K。コレ以外のブレードを圧倒
昔から「上級者=ブレード使い」と相場が決まっている。いわゆる角張ったブレード型と、丸みを帯びたブレード型を各社ラインナップに持っており、メーカーを問わず近い形の、ブレード型を使って勝ちまくる強い選手の活躍が25年ほど続いてきた。
だから我々は「ブレード=カッコいい」と憧れるが、こと「スコアは?」といえば、そう簡単にいかないことも多いはず。周辺重量配分されたこの形状はMOIで4000g・cm2超で構えやすさと操作のバランスに優れる半面、基本アーク型のストロークで開閉を使うが故に、ストロークやリズムが不安定な人はフェース面がブレやすい。
だから我々は「ブレード=カッコいい」と憧れるが、こと「スコアは?」といえば、そう簡単にいかないことも多いはず。周辺重量配分されたこの形状はMOIで4000g・cm2超で構えやすさと操作のバランスに優れる半面、基本アーク型のストロークで開閉を使うが故に、ストロークやリズムが不安定な人はフェース面がブレやすい。
ブレード型でも徐々にソールウェイトを重くして、各社、ミスに強くはなってきていた。が、圧倒的で、別次元のフェースのブレづらさを獲得したのが、MOI5000=5Kを達成した『TRI-HOT 5K』だ。同じブレードに見えても中身が全く異なっており、『5K』とそれ以外では、打点がブレる人の結果は桁違いとなる。
浅重心のマレット型『ELEVEN』シリーズも同時誕生した通り、過去の形状の常識を超越したのが、オデッセイの新作の特徴で、ヘッド内部のタングステンなど複雑なパーツを組み合わせることで、ぱっと見の形状と異なる性能にアップデートされている。
浅重心のマレット型『ELEVEN』シリーズも同時誕生した通り、過去の形状の常識を超越したのが、オデッセイの新作の特徴で、ヘッド内部のタングステンなど複雑なパーツを組み合わせることで、ぱっと見の形状と異なる性能にアップデートされている。
今年は昨年に増して、パター変更の嵐となる!?
これらパター設計の変化と呼応するのか、今年は、日替わり/週替わりで替える例が散見されている。先週の「明治安田生命レディス」で初優勝した選手も、練習ラウンドで高速グリーンに対応するためのパター変更が勝因となったよう。
▶▶▶初Vのサイ・ペイイン「センターシャフトのフェース柔らかめ」で高速グリーン攻略【勝者のギア】
▶▶▶開幕戦のコーライから、ベントグリーンに。女子プロのパターは変わる?
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速いグリーンへ対応するため、フェースが柔らかいもの、硬いものと何本か試し、最終的にオデッセイ『ホワイトホットOG #1WCS』に。「基本的にパターがあまり得意ではなく、今週のグリーンはちょっとタッチが難しい。センターシャフトのフェースが柔らかめを使ったら、素直な転がりが出たので替えました」と、勝者は話している。
また、大会中にまさかのエースを替える流れも加速。開幕戦で昨年勝利したエースパターを初日使用した後、2日目から『ホワイトホットOG #5』替える選手が出たり、上田桃子も4年以上の『ホワイト・ライズix #1SH』を海外大会で3日目まで使い、最終日に『TRI-HOT 5K ONE』に替えて『64』の爆発をマークした。
▶▶▶長年のエースを最終日に替える!? 上田桃子の決断が奏功
また、オフの間に『TRI-HOT 5K TRIPLE WIDE』をテストした結果、5年近くも使った『O-WORKS 1W』から移行した選手も。そして、もっと長い期間エースに『VERSA #1』を使った横峯さくらも「転がりのいいパターを試したい」と、『TRI-HOT 5K TRIPLE WIDE』を今週使用する。
▶▶▶長年のエースを最終日に替える!? 上田桃子の決断が奏功
また、オフの間に『TRI-HOT 5K TRIPLE WIDE』をテストした結果、5年近くも使った『O-WORKS 1W』から移行した選手も。そして、もっと長い期間エースに『VERSA #1』を使った横峯さくらも「転がりのいいパターを試したい」と、『TRI-HOT 5K TRIPLE WIDE』を今週使用する。
「強い人をマネする」流れはどうなる!?
昨季は賞金女王が9勝と圧倒的な強さを見せたのが理由で話題のパターが生まれたのは間違いなさそう。プロ同士はより強い選手を見るのが当然だし、我々ゴルファーもより上手な人を見るもの。そのときに強い選手が使うパターは、あやかりたくて、みんなマネするものだ。
が、マネして良くなることもあれば、合わないこともある。開幕からの動きを見ると、「強い人の結果をマネる」流れが今年は変わるかも……と感じるのは気のせいだろうか。長年女子使用率1位をキープしてきた、王道のホワイトホット・インサート系への“揺り戻し”を感じる。
が、マネして良くなることもあれば、合わないこともある。開幕からの動きを見ると、「強い人の結果をマネる」流れが今年は変わるかも……と感じるのは気のせいだろうか。長年女子使用率1位をキープしてきた、王道のホワイトホット・インサート系への“揺り戻し”を感じる。
特に、ブレード型なのにブレない『TRI-HOT 5K』シリーズや、ネオマレットなのに浅重心な『ELEVEN』シリーズと、従来のヘッド形状の常識や重心特性をオデッセイが大幅に動かしたため、ゴルファーが混乱する要素も多分にはらんでいる。
ヘッド形状も数多とあり、ブランドも豊富なため、オデッセイの場合は「コレが合う!」「コレが狙い目!」とマスト試打を絞りづらいのが正直なところだ。
が、現時点で言えるのは、オデッセイが提案する「ミスしてもブレないための設計変更」は、多くの女子プロに受け入れられている。我々一般ゴルファーに【ブレない、ブレード】がどれなのか? そこをじっくり見極めていきたい。
Text/Mikiro Nagaoka
ヘッド形状も数多とあり、ブランドも豊富なため、オデッセイの場合は「コレが合う!」「コレが狙い目!」とマスト試打を絞りづらいのが正直なところだ。
が、現時点で言えるのは、オデッセイが提案する「ミスしてもブレないための設計変更」は、多くの女子プロに受け入れられている。我々一般ゴルファーに【ブレない、ブレード】がどれなのか? そこをじっくり見極めていきたい。
Text/Mikiro Nagaoka