ピンゴルフがラニングウェッジと呼ぶクラブが、『ChipR』です。2022年7月14日発売です。

“シャープにピンを狙えるランニングウェッジ”、“グリーン周りはChipRで楽々寄せワン！”、“ChipRを使い熟して、スコアアップに繋げよう”というコピーです。

『ChipR』の読みは、そのまま、チッパーです。チッパーは、ゴルフ用具市場に、多くはないですが、常に一定数売られています。中には、規則違反になってしまう者もありますが、『ChipR』は規則適合しています。

ピンゴルフとしては、アプローチが苦手なゴルファーを筆頭にお助けクラブとして、開発したのが『ChipR』という位置付けになっていて、大量に売るヒット狙いではなく、ニッチな需要を満たすクラブということのようです。実は、元々、扱っていないショップもあり、初期販売数も多くなかったことから、発売直後から売り切れ状態が続いていて、僕も知り合いから「どこで売っているの？」という問い合わせを何件か受けました。

『ChipR』は、ピンゴルフの遊び心を体現したクラブですが、最新のテクノロジーを詰め込んでいて、一切の妥協はしていない真剣さに好感が持てます。

まず、見た目が良いです。「ハイドロパールクローム仕上げ」は、高級感があり、手触りも良く、水分も弾くので、濡れた芝生でも、乾いた状態と同じように使えます。スコアラインの数を増やして、溝の角度と間隔も適正化したのが「マイクロマックスグルーヴ」です。

ソールが広くて、丸いのです。ちょうど良い感じが見ただけでも伝わってきます。バックフェースを見れば、複合ヘッド構造で、中空に近いキャビティだとわかります。

ロフトは38.5度。8番アイアンとか、7番アイアンのロフトです。ライ角の70度は、パターの標準的なライ角度ですし、長さも34インチなのでパターと同じです。

多くのチッパーは、工夫を表面化して、特別感を出そうとして、異形なクラブ＝チッパーになっているのですが、『ChipR』は違います。そのまま、バッグに入れても、アイアンとウェッジに馴染んで、普通のクラブのクラブに見えるのです。

打つ前に、手にして、アドレスしただけでも、このクラブは売れるぞ、と確信しました。

試打した日は、曇りで、気温は24度〜29度。無風。グリーンは9フィートでした。使用したボールは『TOUR B X』です。

『ChipR』は、どこまで使えるクラブになっているのか？　期待でワクワクしつつ、試打ラウンドに突入しました。