『GREAT BIG BARTHA ドライバー』は、まず、構えやすいことにビックリしました。というのは、フェースがシャフトの軸線近くまで後退している形だからです。その違和感を感じさせないのです。狙いやすく、スッと構えられます。

そして、クラウンのカラーが、少し光沢がある美しいグレーで、しっくりとくるのです。オールドゴルファーからすれば、『BIG BARTHA』っぽいカラーを連想しますし、若いゴルファーは、独特で、カッコイイという評価になりそうです。

軽さは、しっかりと感じます。振りやすさと連結しています。重いクラブでなければダメ、というゴルファーに強要するものではなく、軽いクラブを上手く使えるゴルファーなら『GREAT BIG BARTHA ドライバー』は、いきなりコースに持っていても、楽々振って、結果を出すことが出来そうです。

実際にコースで使ってみて、『GREAT BIG BARTHA ドライバー』は、自己満足に浸れる気持ちが良いドライバーだと感じました。ドローバイアスのバランスが良いのです。ちゃんと効いているのに、邪魔なほどは効かないところはお見事です。そして、キャリーでしっかと飛ばすというのは、ある意味で、王道です。

最後に、見た目です。ノスタルジックでもありながら、新しくも見える、という狙いがあるとすれば、それもお見事なのです。

キャリー不足だと感じているゴルファーに、『GREAT BIG BARTHA ドライバー』はオススメです。パワーや、無理矢理ではなく、気持ち良く振りきれば、結果が出るのです。

個人的なこだわりですが、良いドライバーは、機能美という後付けの美しさで装飾されて完成すると考えています。それは多くの場合で、さり気なかったり、使用者にしかわからない秘密の味付けだったりするものなのですが、『GREAT BIG BARTHA ドライバー』は、初見で、機能美を感じさせました。

残念ながら、『GREAT BIG BARTHA ドライバー』は、万能などライバーではありません。パワー不足で、ハイボールを求めていて、ドローバイアスを使えるゴルファー向きなのです。弱きを助ける武器として開発されたドライバーは、市場にはたくさんありますが、広くたくさんのゴルファーを助けようとして、機能ダウンしてしまうものが多くあります。『GREAT BIG BARTHA ドライバー』は、そういう意味で、潔いドライバーです。わかるゴルファーだけが、使って欲しいという主張を強く感じました。

オールドゴルファーが飛びつくのは当たり前として、個人的には、女性用のドライバーが少し物足りない、と感じている女性ゴルファーにも使って欲しいと強く思いました。唯一無二の一本になる可能性がある『GREAT BIG BARTHA ドライバー』は、見るだけでも面白いのでオススメします。

『GREAT BIG BARTHA ドライバー』

ヘッド素材　　8-1-1チタン＋トライアアクシャル・カーボンクラウン＋フォージド・カーボンコンポジットソール
フェース素材　FS2S チタン／FLASHフェースSS23
ヘッド体積　　460cc
ロフト　　　　10.5度
ライ角　　　　60.0度
シャフト　　　SPEEDER NX for Callaway（S）
長さ　　　　　45.5インチ
総重量　　　　約288グラム

ロマン派ゴルフ作家。1965年東京都文京区生まれ。中学１年でゴルフコースデビューと初デートを経験し、ゴルフと恋愛のために生きると決意する。競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れた青春を過ごし、ゴルフショップバイヤー、広告代理店、市場調査会社を経て、2000年よりキャプテンc-noのペンネームでゴルフエッセイストに。日本ゴルフジャーナリスト協会会員