ゴルファー心を揺さぶる、3種類の打感。　　　　　 NEW『Mizuno Pro』アイアン、試打レビュー

text by kazuhiro koyama

配信日時：2017年8月6日 05時07分

ギア

『918』は、軽やかで爽快な打感！

『Mizuno Pro 918』バックフェース

まずは、3機種で最もやさしいとされる『Mizuno Pro 918』から。
　軟鉄素材に0.003％のボロンを添加した軟鉄ボロン鋼を採用し、30％強度が向上した分、フェースの薄肉化が可能になった。すでに同社の『JPX 900　フォージド』に採用されて、飛び性能に評価の高かった素材だ。

　ヘッドの四隅に重量を配分したボックスキャビティで、スイートエリアは『JPX 900　フォージド』よりもさらに広い。こうした形状のアイアンは、フェース部とボディ部を別に作って、溶接して製造するモデルが多いのだが、この『918』は単一素材による一体成型だ。一体成型することで、ピュアな素材の感覚を得やすくなる。

Mizuno Pro 918　アドレスカット

現在テスト中というミズノ契約プロ、工藤遙加は「直進性が高くて、曲がらない。今使っているモデル（『MP-64』）より1番手以上飛ぶし、ボールもあがりやすい」と高評価。試合に投入するため、微調整している段階だという。シーズン中ながら、スイッチするメリットが十分にあるという判断のようだ。

　さて、実際に打ってみたところ、扱いやすく、使い勝手の守備範囲が広いアイアンだ。ラフからなら、手前から払い打つようにすれば、スッとヘッドが抜けて、ボールに高さを出せる。フェアウェイからダウンブローに打っても軽やかに抜ける。いかにもミズノらしい質実剛健さという印象だ。

　強度がアップした素材を使用したとはいえ、打感が硬いわけではない。軽やかで爽快な打感で、ストレートボール主体で攻めていけるクラブだ。ラウンド中のベストショットは、残り185ヤードのパー3で、4番アイアンを使い、見事にピンハイにグリーンオンした。ロフト角が、極端にストロングになっておらず、ミスヒットへの強さもあるので、アイアンが得意な人なら、4番、5番といった比較的難しい番手でも安心して使えるバランスの良さがある。

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『518』は、軟らかく球持ちの良い打感！