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進化する弾道調整機能をアマチュアゴルファーは使いこなせるか?

進化する弾道調整機能をアマチュアゴルファーは使いこなせるか?

text by kazuhiro koyama

配信日時:2017年3月13日 14時00分

クラブの持つポテンシャルを引き出す調整機能

『GGB EPIC シリーズ』のうち"STAR"にはネック部分の弾道調整機能が採用されていない

『GGB EPIC シリーズ』のうち"STAR"にはネック部分の弾道調整機能が採用されていない

 今季の話題作、キャロウェイの『GBB EPIC』シリーズのうち、国内モデルの『GBB EPIC STAR』は、ネック部分の弾道調整機能が採用されなかった。弾道調整機能がないと、ネック部分に重量を配分しなくて良いので、ヘッドの設計自由度があがるほか、振った感触や打感にもメリットがある。『GBB EPIC STAR』の場合、より低深重心にしつつ、ヘッド重量も同シリーズの『GBB EPIC SUBZERO』に比べて軽く仕上がっている。弾道調整機能を採用しなかったのは機能面のメリットもさることながら、一般ゴルファーがあまり活用していないことも理由なのではないだろうか。

 使わないなら調整機能はない方がいいが、活用できたなら調整機能の効果は大きい。前作の『GREAT BIG BERTHA』のように、ロフト設定でクラブの特性はガラッと変わってしまう。その意味では、ヘッドのポテンシャルを引き出す弾道調整機能は、もっと積極的に使ってもいいのではないだろうか。

 メディアの試打企画でも、ほとんどの場合、ヘッドの基本性能を知るためにデフォルト位置でのみ評価しているケースが多い。企画によっては、十分なスペックが開示されていないものもあるが、シャフトの違いはもちろん、ロフト角が2度違えば、全く別物のヘッドと言ってさえよいと思う。弾道調整機能のポジションやシャフトの長さや重さなど、結果に大きく影響する要素は多い。
世界ランク1位に浮上したダスティン・ジョンソン。プロの領域では弾道調整機能の幅がプラスに働くことも…(Photo by GettyImages)

世界ランク1位に浮上したダスティン・ジョンソン。プロの領域では弾道調整機能の幅がプラスに働くことも…(Photo by GettyImages)

 先日、「ジェネシス・オープン」に圧勝し、世界ランキング1位となったダスティン・ジョンソンは、新しい『M1 460』のスライドウェイトを限界まで遠くして、使用している。最も後方にウェイトを移動したのは、スピン量を増やしてボールを上げたいためというよりも、ダウンスイングでのトゥダウンの量を多めにしたかったのではないかと思われる。個性的なスイングに、クラブの特性をよりマッチさせているわけだ。

 『M1 460』のように可変ウェイトを備えたヘッドの場合、ウェイトが移動すると、同じようにスイングできないゴルファーは少なくない。人間の感性とは非常に優れていて、持った瞬間に感じる重心位置が異なるため、自然とスイングも変わってしまうためだ。この現象は上級者に限らず、初中級者にも多い。したがって、球筋も違うし、振り感も大きく異なる。

 良い食材は良い調理方法で食べたいもの。味付けが悪いと素材が台無しになることもあるのではないだろうか。現代の進化した弾道調整機能は腕前を問わず、もっと活用されて欲しいと思う。

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