天然皮革の大きな弱点が、雨や汗など水分に弱いところだ。グリップ力が落ちたり、フィーリングが変化したり、乾燥すると硬くなったりしがちで、天然皮革を使用するプロの中にも、悪天候の場合は人工素材を使う選手がいるくらいだ。その点、全天候タイプの『TOUR GLOVE』は、コンディションを選ばずに使用できる。

　品質の均一性も有利なところだろう。羊革などを使う場合、現代の生産技術を持ってしても、厚みや硬さなど微妙なばらつきが出ることがある。ツアーを転戦するプロたちは、様々な気候の違いや悪天候のなかでもプレーしなくてはならないし、1ラウンドで何枚もグローブを変える場合もある。その点、安定した品質を維持出来る人工皮革グローブを使うメリットは小さくないのだ。プロ達がグローブをスイッチしているのも、そのあたりが大きな要因だろう。

　これだけ使用感のクオリティが高ければ、天然皮革グローブの愛用者も十分に使用できるのではないだろうか。雨の日などは、通気性と吸湿性がよく、むしろ快適にプレーできる。アマチュアには、グローブに無頓着な人も少なくないが、クラブやボールと同様にもっとこだわってもいいジャンルだと思う。