これまでEPICといえば2本の柱、2本の柱といえばEPICといった状況だったが、それはあくまでもドライバーの話しだ。多くの契約フリープロからも愛されている、名器『GBB EPIC STAR』FWには2本の柱は存在していなかった。

「『EPIC』が生まれた当初、【FWはシャローフェースだからソールやクラウンのたわみが少ないはず】との読みだったのですが、２本の柱を入れてみたら、明らかにクラウンやソールのたわみが少なくできたのです。これはエネルギーロスを減らせてボール初速を上げられることが分かりました。そこで、満を持して『ROGUE』にはFW＆UTにも2本の柱が入ることになりました」（寺門氏）

この『ROGUE STAR』FWは、名器『GBB EPIC STAR』のみならず、FWを作らせれば天下一品の同社の歴史上、最高のFWとなる可能性が高い。というのも、【300ヤードスプーン】のキャッチコピーで一世を風靡した『X HOT』に使われている前重心の「スタンディングウェイト」とのフェース寄りのインナーウェイトも採用されているのだ。

「ジェイルブレイク　✖　ウルトラシンフェ―ス＆フェースカップ　✖　スタンディングウェイト。『ROGUE』FWにはこの３つのテクノロジーが入っています。インパクトでフェースが上を向かないで高初速が出せます。しかもスーパー前重心というわけです」（寺門氏）

ただ、ここで一つの疑問が生じる。スーパー前重心にした上で、クラウンのたわみも2本の柱で抑え込まれているとなると、はたして球を高く打ち出すことが出来るのだろうか？

「薄いフェースカップでボールとの接触時間を長くすることが出来るため、ボールを潰して動いている間に打ち出し角が得られるのです。決して上がらないものではありません。これは1球でも打って弾道を見てみればすぐに分かると思います」（寺門氏）

FWと同様に、『GBB EPIC STAR』シリーズのUTにも2本の柱はなかったが、今回の『ROGUE』にはこれが入ることになる。

「これまでのEPICは５０g近いタングステンを用いて低重心＆低スピンで飛ばしていましたが、今回のUTにタングステンは入っていません。その代わり、【EPICは小さい】という市場の評価がありましたが、サイズを大きくして2本の柱を入れています」（寺門氏）

2本の柱を入れることで射程距離を伸ばしつつ、ヘッドの大型化でやさしさも手に入れ、FWとつながりのいい顔の流れを獲得。この背景には、同社の製品ラインナップの考えが反映されているという。

「先程言ったように、ROGUEはEPICの後継ではなく、あくまでも併売するモデルとなります。そのため、同じ2本の柱というテクノロジーを持ちつつも、ある種の棲み分けがあります。【EPIC=サイズが小ぶりでより狙いに集中したい人に】、【ROGUE=投影面積が大きく、やさしくミスを減らしたい人に】という大枠の位置づけです」（寺門氏）

FWは48,000円+税でこちらもドライバーと同様に2月23日からの発売となる。UTは43,000円+税で、少し遅れて3月からの発売を予定している。