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    【危険な◯◯解説】80勝目間近。タイガーの復活はホンモノ?マスターズで勝てる?

    今朝終わった「バルスパー選手権」で、タイガーが惜しくも80勝目を逃しました。ゴルフ界のスーパースターの帰還は本当に待ち遠しかった!ただ、この復活がホンモノなのか?たまたまの2位なのか?疑い深い筆者はマニアックチームで議論することに…。

    配信日時:2018年3月12日 09時42分

    • ギア

    「タイガーは1Wのティショットと、3m以内のパットが課題」(筒)

    1ピンちょいのバーディパットを幾度なく外してました。タラレバは禁物ですが、惜しいなぁ…(GettyImages)

    1ピンちょいのバーディパットを幾度なく外してました。タラレバは禁物ですが、惜しいなぁ…(GettyImages)

    PCM筒康博(以下、筒) 「平田さん、こんにちは。ボクもタイガーのプレーを観ていましたが、少し平田さんの見立てとは違いますよ。タイガーの弱点はこれまでと変わらず、ドライバーの曲がりだと思いますので、『M3 460』 を使っても根本的な解決にはならないと思います。だって今週はほとんどドライバーを使ってないじゃないですか、ここ数試合の不安定なドライバーの根本的な解決が先送りにされただけです。ベイヒルCは確かに相性がいいと思いますが、そこまでうまくいくかは疑問符がつきます」

    筆者 「筒さん、タイガーはまだ復活には程遠いと言いたいんですか?」

    筒 「2位になっているので、ほど遠いとは言えません。でも、本当の復活をどこに設定するか?だと思います。2位に入ったとはいえ、それが本当の意味の復活なのか?やっぱり、マスターズで勝たないとね、レジェンドですから。その意味で来週のベイヒルCだけを見るのではなく、近づくマスターズに向けての展望で語るべきです」

    筆者 「平田さん、筒さんがこんなこと言ってますけど…」

    平田 「筒さん、マスターズに向けてタイガーがどうすべきだと思っているんですか?」

    筒 「タイガーの弱点であるティショットの曲がりとワンピン以内のパターの精度が、来週のベイヒルCでどれだけ改善されるか?がカギですね。ここが改善されないと、オーガスタでは通用しないでしょう。単純なパーオン率の高さだけではオーガスタ攻略を語れません。今週を見る限り、ドライバーと3メーター以内のパットは全く安心できるものではない。改善ポイントは明白じゃないでしょうか」

    平田 「なるほど。確かに、言っている事はわかります。では、具体的にオーガスタに向けて何をどうすればいいと考えますか?もうあまり時間もないですけど…」

    「タイガーは1Wの代わりに、飛ぶ3Wを入れた方がいい」(筒)

    確かに、『M3 FW』のティショットは飛距離も出て曲がってなかったです(GettyImages)

    確かに、『M3 FW』のティショットは飛距離も出て曲がってなかったです(GettyImages)

    筒 「ボクは『M3 460』のウェイトポジションをあれこれいじって探すより、いっそのことダブルスプーンにしてしまった方がいいと思います」

    筆者 「ダブルスプーン!?なんですかそれ?キケンな発言だなぁ…。大谷翔平の二刀流に乗っかっただけの発言に聞こえますよ!(怒)」

    筒 「(無視)マスターズで過去にミケルソンがダブルドライバーを何度か試みています。一本はドロー仕様、もう1本はフェード仕様というのがミケルソンの目的でしたが、タイガーに関しては、1Wの代わりの飛ぶスプーンと、通常の安定のスプーンという、ダブルスプーンが効果を発揮すると思います」

    筆者 「え〜。なんでですか?せっかくヘッドスピードも戻ってきたのに。57.66m/sも最速で出てるらしいですよ?わざわざスプーンで飛距離を落とすのがもったいなくない?」

    平田 「なるほど。合わないドライバーで合わせようと右往左往するよりも、いっそのこと思いっきり振れるスプーンを多用したほうがいいとの考えですね?」

    筒 「はい。何のためのカチャカチャなんですかと。『M3 FW』はロフトが変更できるはずだし、『M4 TOUR FW』との選択肢もアリでしょうね。おそらくプロトタイプでロフトの少ないものなんて選ぶのはわけないし…。ドライバーの代わりとなる飛ぶスプーンの方はロフト13度前後に設定し、フェードが打ちやすく仕上げれば、タイガーには強力な武器となるでしょう。

    もう1本は『M3 FW』のまま変更する必要がありません。オーガスタは歴代ティショット巧者が勝つコースです。ピンポイントでティショットを狙った場所に打てないと勝負になりません。よく雑誌では畳1畳分の落としどころしかないとか、アイアンショットの精度を語ることが多いですが、実際は絶対に寄らないピンもあるのが現実。ですから本当の勝負はワンピン以内のパットとティショットの精度なのです。現状はその両方が欠けていると言えます」

    「タイガーなら飛ぶスプーンで十分他と戦えるはず」(筒)

    テーラーメイド『M4 TOUR FW』。カチャカチャはありませんが…

    テーラーメイド『M4 TOUR FW』。カチャカチャはありませんが…

    筆者 「手厳しいなぁ。もうちょい希望の持てる話しはないんですか?」

    筒 「いや、プラスな話ししかしてないですよ。例えば、『M4 FW』の話しをしますが、このFWっていまツアーで使用者の多い『ローグサブゼロFW』とやや短めの重心距離29.4ミリ前後と似ているんですよね。『M4 TOUR FW』になればもう少し長くなるかもしれませんが、タイガーがコントロールされたフェードを打つのにまったく違和感はないと思いますけど。しかも、テーラーメイドのFWは歴代モデル変わらずに軸線深度が浅く、低スピン性能が際立ちます。他社のドライバーと同等なスピン量を出せることも珍しくないですし、やや立った13度前後ならタイガーは一般的な選手のドライバーくらいは平気で飛ばせるはずです」

    平田 「確かに…。一理ありますね」

    筆者 「今週の最終日の16番はかなり難易度の高いホールですが、右が池のホールをスプーンで打って、294ヤード先のフェアウェイにフェードで安全に運んでいました。もう少しロフトの立った『M4 TOUR FW』だと、それ以上に飛ばせると言いたいんですね?」

    筒 「その可能性はありますよね。2°くらい立ったロフトで少し長ければ、もう10ヤードくらいは伸ばせるんじゃないですか」

    筆者 「う〜ん、そんなに簡単にいくかなぁ…。キケンな提案すぎますよ、暴論だ、暴論!だって、立ったロフトのスプーンって、球が強くなってドライバーよりキャリーが出しづらくないですか?」

    平田 「それは言えてますよね」
    次ページ
    ⇒筒が説く、ティショットとパターの深い関係

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