『VG3』ドライバーのロフト別設計のどちらを選ぶか、というテーマでお二人に話を聞きました。マーク金井さんは9.5度、藤川さんは10.5度、僕は10.5度です。それぞれにその理由はかなり違いました。僕は、打ったことがない未知な感じなのに、飛距離が出ることが第一で、次に、とにかく真っすぐに飛んで行き、左には行きにくいところが決め手になりました。

『VG3』は日本市場用のモデルです。藤川さんは、さり気なく日本市場専用モデルが好きだと話してくれました。僕も好きです。勝手なイメージですが、ハーフの優秀さみたいなものを感じるからです。外国のブランドは、スタンダードかもしれませんが、自国のゴルファーを最優先にするのはしかたがないことです。

国内メーカーのブランドは、当たり前ですが日本人ゴルファーを最優先にしています。ピッタリ自分に合うという部分で比較すれば、外国ブランドのクラブはかなり不利になります。そのマイナスを補うのが日本市場専用モデルなのです。

優性遺伝を持ち出すまでもなく、ハーフには優秀な部分がたくさんあります。乱暴な言い方をすれば「良いとこ取り」とのイメージです。『VG3』ドライバーは、ハーフの素敵な美女のようなドライバーです。ロフト別設計で、見た目がかなり違うところも、ハーフっぽいと考えると両方の良い所に興味が沸くというもの。

今回、『VG3 ドライバー』のロフトごとの評価はゴルファーによってかなり違うことをハッキリさせるものになりました。タイトリストの日本市場専用モデルだからこそ、全ての日本のゴルファーというわけではなく、ピッタリ合うターゲットゴルファーをしっかり絞っているのかもしれないと感じました。

ハーフ美女が好きな人も、純和風美人が好きな人も、いろいろな評価はあります。ですが、これだけは断言できます。『VG3』ドライバーの初速の速さは独特で、特別です。打ったことがないゴルファーは、体験してみて欲しいのです。


（著者紹介）篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年東京都文京区生まれ。中学１年でゴルフコースデビューと初デートを経験し、ゴルフと恋愛のために生きると決意する。競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れた青春を過ごし、ゴルフショップバイヤー、広告代理店、市場調査会社を経て、2000年よりキャプテンc-noのペンネームでゴルフエッセイストに。日本ゴルフジャーナリスト協会会員