筒　「そんなこともあろうかと、スカイトラックで測った画面をスクリーンショット撮っておきましたよ。どうします？良いデータだけ抽出しますか？」

P編　「ダメだよ、筒さん。タイトリストは挑戦してきたわけだし、ミスショットや悪い当たりのデータも全部を公開してしまおう。良いデータだけ抽出するのはズルいし、フェアじゃない」

筆者　「そうですね。じゃあ、ミスショットも含めて出しましょ。上段ボク、中段村田さん、下段が筒さで。まずは、『TS2』の9.5°の純正Sから！」

筆者　「シャフトの手元側がすごく柔らか過ぎて、ボクには超打ちづらいです。あと、『TS2』はややフックフェースなので、それも構えづらい。あと、すごくクラブが長く感じて、それも振りづらいです。ボクにはしなり過ぎて最初は遅れてど右だったんですが、かなりしなり戻りを待つようにすると、ドヒャッ！とヘッドが返ってフック系の球が出始めました。

この動きって、軸線深度の深いタイプのヘッド特有の動きですよね…。一旦返り始めたらドヒャッ！と返る超オートマターンというヤツです。スピン量は基本、シャフトのしなりが大きいので多めですが、そっちの方が飛ぶという結果が出ていて、ちょっと面食らってます…。スカイトラックでこういう結果になる場合って、初速が出るタイプのヘッドの特徴な気が…」

P編　「私はエースがPING『G400LST』だからかもしれないが、そんなに後ろに長い顔に違和感はなかったし、ヘッドの動きは長岡の言うとおりだ。これ、『G400』に似て、軸線深度が絶対に深いはずだよ。シャフトは確かにアンダースペックで合ってないんだけど、なんだろうね、この結果……。ちょっと計測器の機嫌が良すぎるのか、私の調子が良すぎるのか…」

筒　「シャフトの手元がしなり過ぎて、ボクもすごく打ちづらいです。でも、結果が…。ボクにしてはヘッドスピードが上がってます。最後、かなり振ったんですが、久々にボール初速で67m/s台が出ました…」

筆者　「純正クロカゲのSは、ストライクゾーンはヘッドスピード45m/sが限界って感じですね。それより下のヘッドスピードの人にも純正スピーダーエボリューションがあるから、39m/s〜44m/sの今までタイトが使えなかった人でも『TS2』ならシャフト次第でいけちゃうでしょうね」

P編＆筒　「同感」

筆者　「次は『TS3』です。純正ツアーADで打ちましたが、こっちの方がシャフトがしっかりで振りやすかったですね。ボクは間違いなくこっち派です。顔の形も、シャフトの特性も、ソールのデザインも『TS2』より『TS3』が好みです」

P編　「こっちの方が、自分で振って叩きたいタイプに合うね。手元もしっかりだし、全体のシャフト剛性がしっかりで追従性がいい。私は元々低スピンだから、何発かドロップしてしまったけど、低スピンでスピン量が多めのハードヒッターはこっちだな。（それにしても、初速が出るなぁ…これ…）」

筒　「こちらは少し短めだし、自分でヘッドスピードを上げられる人向けですね。ドローもフェードも打ち分けたい人は、『TS3』一択ですね。【シュアフィットCG】という入れ替え棒もついてますし」

筆者　「これ、タイトの挑戦状に負けるようで認めたくないんですが、トップクラスの初速性能は間違いないですね。シャフトが自分に合ったものだったら、どれだけ伸ばせるのか、かなりのポテンシャルは感じます。タイトのドライバーって、OBで死なない代わりにあんまり飛ばない印象だったんですが、『TS』シリーズが間違いなくタイト史上最高の飛びなことは認めざるを得ないです…」

P編　「まぁね。でも、あくまで弾道計測器の結果でしかないから、コースで打ってみないとわかんないけど。筒さんも同意見だよね？ 脳内とリアルは違うだろう？ 女性も同じじゃない。深く付き合ってみないとどんな人か結局は分からないものだもん」

筆者＆筒　「………」


Text/Mikiro Nagaoka