本当に2ピース!? スピンも入ってパターの打感も抜群な『スリクソン AD SPEED』
貧打爆裂レポートのロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が、ギアについての噂の検証をします!実際にゴルフコースに持ち込んで、動画を撮影しながらラウンドしたレポートです。
配信日時:2024年3月20日 08時00分
ドライバーのヘッドスピード40m/sのアマチュアゴルファーでも、最新ギアを使いこなせるのか?元競技ゴルファーでロマン派ゴルフ作家の篠原嗣典が実際にコースに持ち込んで検証しました。
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【注目ポイント】
ダンロップは、『スリクソン AD SPEED』を2024年3月15日に発売。『スリクソン AD SPEED』は、一般のゴルファーも使えるスリクソンのボールでありながら、購入しやすい価格帯のボールとして親しまれてきました。今回のモデルチェンジは、素材を新しくしたりして、かなり大きく進化したと期待させるものです。
『スリクソン AD SPEED ボール』のコピーは、“進化した高反発コアで、飛距離・スピン性能・ソフトな打感がベストバランス!”です。新しい『スリクソン AD SPEED ボール』は、パッケージやボールナンバーとロゴなどで採用しているブルーがイメージカラーになります。
注目すべきテクノロジーは、「高反発 大径 ソフト ファストレイヤー コア」の進化です。コアはボールのエンジンです。初速のアップ、高打ち出し、低スピンという飛ばしの三要素を満たして、ソフトな打感になるように開発されたそうです。次に、「テファブロック」という素材と「ハイミラン」という素材を配合した「高反発ソフトアイオノマー薄カバー」になったポイントです。カバーは、ショートゲームまで含めたスピン性能に大きくかかわります。
ボールのロゴマークは新しくなった「ナビゲートライン」です。ライトブルーのような爽やかな青いプリントで、センター部分を長くしたデザインは、ボールをセットして使うゴルファーを助けます。また、ブルーのロゴマークは、プレー中に自分のボールだとわかりやすいというメリットもあると推測できます。
『スリクソン AD SPEED』は、2ピースボールです。前時代のボールだと軽く見る人もいますが、新しいテクノロジーを投入している所に注目すべきです。元々、かなり高いレベルまで開発されている2ピースボールのテクノロジーに、更に、最新の要素を投入しているのです。
国産のメーカーのボールは、安かろう悪かろうではなく、安価な価格帯でも最良のボールを作ろうという理念があります。過去には、性能面で、高価な格帯のボールを上回ったボールも出現しているのです。『スリクソン AD SPEED』は期待をさせます。『スリクソン AD SPEED』は、高性能ボールなのか?見極めるつもりで試打ラウンドに突入しました。試打した日は、気温は1℃~7℃。やや風あり。グリーンは10フィートの速さでした。
【打感・打ち応え】
『スリクソン AD SPEED』の打音は、音量はちょうど良い大きさで、音質は硬質な音が得意です。打ち応えは、やわらかく、手応えは、まあまあ敏感です。
【弾道・球筋・スピン】
『スリクソン AD SPEED』の弾道は高めの中弾道です。前に進む強いボールが打てます。基本的にはストレート系が得意です。スピン性能は、強くかかるほうに分類されます。
【飛距離性能】
『スリクソン AD SPEED』は、しっかりと全番手飛びますが、ミスヒット時のロスが大きく、それには注意が必要です。
【ロマン派ゴルフ作家語る】
『スリクソン AD SPEED』は、ライトブールのボールナンバーとロゴマークが特徴的で、安価な価格帯のボールどころか、高級感すら感じさせました。ベースの白い発色も綺麗です。
肝心の性能ですが、想像よりも何倍も良かったです。新しい『スリクソン AD SPEED』は、前ボールよりも大きく進化しています。打感は、いわゆる2ピースっぽい感触は感じません。打感だけを切り取っても、今風の高性能ボールのトレンドにハマっています。
一番驚いたのは、『スリクソン AD SPEED』のスピン性能です。グリーンを狙うショットで、十分すぎる止まりを見せてくれます。高性能ボールと比較しても、全く負けません。
飛距離性能は、飛距離に特化して飛ぶボールにはやや劣りますが、1番手飛ばないとかのレベルではなく、半番手ぐらいの差になります。ただし、ミスヒットしたときの距離落ちはかなり激しいので、『スリクソン AD SPEED』を使用するときは、十分な注意が必要だといえます。
特別だと感じたのが、パットの際の感触です。ショートパットのボールのカバーだけが機能するシーンで、まるで打っていないようなやわらかさが出るときがあるのです。こういうのは、好みの範疇ではありますが、ここまでやわらかい感触は特別です。これに慣れてしまうと、他のボールは違和感を感じてしまうかもしれません。
21世紀の2ピースボールとして『スリクソン AD SPEED ボール』は、素晴らしい完成度です。総合力が高く、実際に試打ラウンドでも、スコアに悪い影響は出ませんでした。スコアが出せるボールとして仕上がっています。
試打ラウンド中に、何度か、ボールを間違えたかも、と確認をしました。それぐらいに良かったからです。『スリクソン AD SPEED』は、安価な価格帯で、コストパフォーマンスが良いボールです。想像以上に結果が出る『スリクソン AD SPEED』は、全てのゴルファーにオススメします。
【試打アイテムスペック】
『スリクソン AD SPEED』
構造 2ピース
コア 高反発 大径 ソフト ファストレイヤー コア
カバー 「テファブロック」「ハイミラン」配合 高反発 ソフト アイオノマー薄カバー
ディンプル 高弾道338スピードディンプル
カラー ホワイト (他にパッションオレンジ、パッションイエロー)
【著者紹介】篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年東京都文京区生まれ。中学1年でゴルフコースデビューと初デートを経験し、ゴルフと恋愛のために生きると決意する。競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れた青春を過ごし、ゴルフショップバイヤー、広告代理店、市場調査会社を経て、2000年よりキャプテンc-noのペンネームでゴルフエッセイストに。日本ゴルフジャーナリスト協会会員
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