ギリギリ×ベリーイージーの『MAX』も登場‼️ ヒールも強いPRGR『RS X』で、アマ2人がまさかのワンオン!
プロギア初の『MAX』モデルが登場!新しいフラッグシップモデルは一体なにがどう変わったのか!?(撮影・山代厚男)
配信日時:2024年7月11日 06時47分
PRGRのフラッグシップ『RS』が新世代に
プロギアのフラッグシップモデル『RS』が、進化を遂げて『RS X』シリーズとして新登場。ルールギリギリのフェース反発性能にやさしさの『MAX』が加わった今作の実力を見極めるため、敢えて「芯を外しまくる」アマチュア3名のコース試打をすると、ミドルでワンオン2発と、凄まじい飛びを体験することが出来た。
テスト依頼をしたのは、ALBA本誌連載「ギア総研」で大手各社の『MAX』モデルを詳細チェック済みの石塚昌広(左・HS48m/sのハイフェードヒッター)と、石塚の友人で、新店舗を都内に出店予定のクラフトマン・斎藤大さん(右・HS40m/sのロードロヒッター)。コースで『RS X』シリーズ3機種を試したが、天候は晴れ、気温28℃、微風のコンディション。
各社の最新モデルには、今年から『MAX』と名の付くモデルがさらに増え、多数存在しているが、PRGRの寛容性を高めた『RS MAX』は、今のところ業界最後発。後出しジャンケンは強いのか? 2人とも興味しんしんの様子だ。
今作から新スリーブで4方向可変に
PRGRのスリーブは、もともと独自の特許技術「軸ズレ構造」を持っている。この【X(クロス)カートリッジ】と呼ぶ構造と、薄肉フェースで広初速性能を維持しながら、弾道調整幅を4方向に拡大したため、平たく言えば、前作までのシャフトは使えなくなっている。「軸ズレ構造」は一般的な可変構造よりホーゼルとフェースの接合部を離せるため、上図のようにヒール下部までたわみが大きく高初速エリアが広くなるという。
また、3機種すべてで「低重心率」を下げ、よりロースピンで無駄なく飛距離を稼げるようになった上、コスメもクラウン・シャフトともにマットブラックに生まれ変わって、前作までの艶ありの『RS』とガラッと変わった印象も。クラブの見た目にこだわる石塚・斎藤の2人とも「意外にカッコイイ」と、第一印象がすこぶる良い様子だ。
外ブラ含め、各社の最新の『MAX』モデルを知り抜いている、ヘッドスピード48m/sの石塚は、「軸ズレ構造」で反発エリアが広がって、低スピンになった新作を「寛容性と操作性を兼ね備えるMAXモデル」と表現する。
『RS MAX』は外ブラで右の人に◎
「マットな見た目は締まって見えて構えやすいし、集中できるのがいい。『RS MAX』は寛容性大だし、全般的に3つともつかまり系に感じて、右ペラが無いので初速が出るし、効率良く飛ばせますよ。特に、外ブラの『MAX』で振り遅れというか、プッシュしがちな人に好相性に感じますね。『MAX』なのに吹き上がらず、低スピンでランが出るのも大きい。さすがにボクのヘッドスピードだと純正シャフトは軽くて軟らか過ぎますが、合うシャフトにカスタムしたら化けそう」(石塚)
かたや、ヘッドスピード40m/s前後の斎藤さんはどう感じたのか?
「4方向に増えた可変スリーブも調整幅が増えて嬉しいですし、やっぱりフェースの高初速エリアの広さは芯を外しまくるので実感しますね。腰が痛くて振れない状態なのに『RS MAX』で250ヤードも飛んだのには本気で驚いたし、やっぱり後出し『MAX』は強いな……と。ドローヒッターのボクには『MAX』の直進性とミスに強い所や球の高さも魅力ですが、真ん中の『RS』も打感が良くて捨てがたい。強弾道ドローで芯を外してもランですごく前に行くし、ホント2つとも甲乙つけがたいです」(斎藤さん)
『RS』と『RS F』で迷う石塚
前述のように、ヘッドスピード的に『RS MAX』の純正シャフトでは物足りなさを感じていた石塚。ところが、近い重量のはずの『RS』のポテンシャルはしっかり感じ取ったよう。
「純正シャフトの『テンセイ』の方が少し重めで振りやすいし、斎藤が言うように、フェース開閉も球筋操作もしやすいし、くっつく打感もいい。シャフトを合わせたらすごくポテンシャルが高いヘッドに感じます。でも、フラットな308㍎のミドルでワンオンした『RS F』が一番好き。真ん中の『RS』も飛ぶし、全部芯を外してもフェースが開かず初速が出ますよ」(石塚)
そこで重心距離を確認すると、短い順から『RS』38mm>『RS F』38.5mm>『RS MAX』41.5mmと2人の言う通り。また、重心角と左右MOIは『RS F』25.5度・4410g・cm²>『RS』29度・4650g・cm²>『RS MAX』30度・5300g・cm²。ドローを打ちたい人は『RS』、フェードを打ちたい人は『RS F』、とにかく安定させたい人は『RS MAX』との分かりやすい棲み分けだ。
『RS F』で記者もワンオン!
2人があまりに「飛ぶ」と言うため、ヘッドスピード47~48m/sの記者も、317ヤードの左ドッグレッグのホールで試させてもらった。まず『RS MAX』はヒール下の薄い当たりで手前15ヤード、『RS』はグリーン左手前20ヤードで、『RS F』はなんと、ピン奥にワンオン。
全弾微妙に芯を外してしまったが、3つとも直線距離で280ヤード以上出た計算だ。フィッターでもある石塚は「全部飛ぶから一般的なヘッドスピードの人なら、『RS』から試せばすぐ合うモノが見つかりそう。ボクと記者さんは『RS F』、斎藤は『RS MAX』がベストですね」と、久々のワンオンにえびす顔で締め括った。(編集部M・K)