【新・ギア総研 特別編】PING『G440』のFW&ハイブリッドは“打ちやすさ”が究極の域! 番手が豊富で最高のセッティングが作れる
高慣性モーメントでブレないクラブが人気のPINGだが、ギア通たちはドライバー以上にFWやハイブリッドの性能を高く評価している。ALBA本誌の連載「新・ギア総研」にてメーカー各社の最新クラブを試打・計測してきたメンバーたちは、“打ちやすさ”という意味でPING『G440』シリーズのFW&ハイブリッドが究極の域に達していると断言する。
配信日時:2025年1月23日 09時00分
ハイブリッドはオリジナルシャフトの選択肢の豊富さが嬉しい
田辺 今度は『G440 ハイブリッド』をテストしてみましょう。こちらは1機種になりますので、ロフト23度の4Hを使って、シャフトを替えながら試打を行います。
筒 比較的シャローに仕上げられていたFWに対して、ハイブリッドはヘッドにしっかり厚みを持たせていますね。ティアップやラフ、傾斜地など、さまざまな状況で安定してボールを捉えやすい形状になっています。フェースのスイートエリアもかなり広いですが、特に上下の打点ブレに強いように感じます。FWと同じくソフトな打感で、打音も上品で落ち着いていますね。FWからフィーリング的に統一感があるので、組み合わせて使いやすいですよ。個人的に6Hや7Hが気になっています。ヘッドスピードが遅めの人やアベレージゴルファーの方には間違いなく武器になるはずです。
G440のハイブリッド、詳細なスペックやテクノロジーはコチラをチェック!
小坂 ハイブリッドは狙った距離にキャリーさせたいクラブなので、飛べばいいわけではありません。その点、『G440 ハイブリッド』は高くスピンの入ったボールが打てて、キャリーをコントロールできます。構えた瞬間から狙った場所に運ぶイメージも湧きますし、こちらも完成度が高いですね。個人的に嬉しいのは、ハイブリッド用のオリジナルシャフトが豊富に揃っていて、選択肢が多いことです。特に新しく追加された『PING TOUR 2.0 BLACK90』はスチールに近いしっかり感がありつつ、カーボンの特性でボールを高く打ち出せるので、かなり使い勝手が良さそうです。
田辺 たしかにハイブリッドはシャフト選びが難しいですよね。一般的な純正シャフトは軟らか過ぎることが多いですし、かといってスチールシャフトはハード過ぎます。
筒 ハイブリッドは地面から打つクラブですので、インパクト時の抵抗に負けない強さが必要になります。PINGのオリジナルシャフトはどれも先端剛性がしっかりしていて、当たり負け感が全くないので、振り心地や重さで好きなものを選択できます。これは他のメーカーにはない大きなメリットですね。
田辺 FWで好感触だった『PING TOUR 2.0 CHROME』と同じコスメでハイブリッド用の『PING TOUR 2.0 CHROME85』を試してみましたが、クセのない挙動ですごく振りやすかったです。今までハイブリッドはシャフト選びの難しさからセッティングに入れてきませんでしたが、『G440 ハイブリッド』は使ってみたい気持ちになりました。
筒 『G440』シリーズのFWとハイブリッドは、モデルや番手が豊富に揃っていて、どれも打ちやすさを考えた作りになっていますから、今までにないウッドセッティングが可能になります。顔や打感など、フィーリング面での統一感もありますし、自分に合った組み合わせを考えるのも楽しそうですね。私は3Wだけ『SFT』にして、その下に『MAX』の5Wと7W、さらにハイブリッドの4Hを入れたいですね。ゴルフを始めたばかりの方や100切りを目指す方にも、この組み合わせをおすすめしたいです。
小坂 ボクはやっぱり『LST』を中心に組みたくなりますね。『G440 LST FW』の3Wと5Wを基本セットにして、コースによっては『G440 ハイブリッド』の2Hを入れる形にしたいです。キャリーが必要な場合は5W、中弾道の強いボールが必要なときは2Hを使えると、コース攻略の幅が広がりそうです。
田辺 ボクはあえて17度の4Wを中心に考えたいですね。15度の3Wでも十分やさしかったですが、17度になると、よりボールが拾いやすくなって、右のミスが出なくなります。最近は練習量が少ないので、このロフトの方が安心です(笑)。その下には『G440 ハイブリッド』の3Hと4Hを入れておけば、コースでのロングショットが間違いなく楽になりそうです。
筒 ツアープロのセッティングを見ると、FWやハイブリッドは長年、替えていないという人が多くいます。それだけこのカテゴリのクラブには、構えたときの安心感やあらゆる状況に対応できる打ちやすさが必要ということなのでしょう。『G440』シリーズのFWとハイブリッドはその2つの要素を究極の域で備えていますから、多くのゴルファーにとって、替えのきかないクラブになるはずです。
取材協力/千葉セントラルゴルフクラブ 撮影/田中宏幸 構成/田辺直喜