ALBA Net  ゴルフ
ALBA Net  ゴルフ

驚愕の事実! ドライバーの打点は1センチズレるとロフトが2度も変わる⁉

驚愕の事実! ドライバーの打点は1センチズレるとロフトが2度も変わる⁉

ギアの知られざるシン常識を解説。ドライバーのロフト選びで9度か10.5度か悩む人が多いが、打点によるロフト変化の方が弾道に影響するというが、その真相とは……。

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2024年6月6日 06時00分

フェース中央を境に、上はロフトが増えて、下はロフトが減る。最新ドライバーに多い12インチRの丸みの場合、中央より1センチ上で約1.9度ロフトが増える。ドライバーのヘッドに刻印される9度、10.5度といったロフトは、フェース中央で計測されている。芯以外は表記からロフトが大きく変化するので注意しよう
フェース中央を境に、上はロフトが増えて、下はロフトが減る。最新ドライバーに多い12インチRの丸みの場合、中央より1センチ上で約1.9度ロフトが増える。ドライバーのヘッドに刻印される9度、10.5度といったロフトは、フェース中央で計測されている。芯以外は表記からロフトが大きく変化するので注意しよう
最新の大型ヘッドは高慣性モーメントでギア効果が小さくなる。フェースの強度や反発係数の調整のために丸みを付けているので、バルジとロールの付け方に違いがあるのだ
ドライバーのフェースに付けられる丸み(バルジ、ロール)は、ヘッドサイズの小さかった過去のモデルの方が大きい。小ぶりなヘッドでは、芯を外した場合に逆方向の回転がかかる「ギア効果」が強く出るため、バルジとロールを大きくして打ち出し方向を調整していた
Rは「Radius(半径)」を指している。「12インチR」は、半径12インチの円の外周のカーブの大きさを指している。円が大きくなるほど、外周のカーブは緩やかになるため、「R」の前に付く数字が大きいほど、丸みが小さくなる
ドライバーのフェースは何度もボールを打つことで、ほんの少しずつだが凹んで、平らに近づいていく。反発係数は平らに近いほど高くなる。そのため、フェースが割れる寸前まで使い込んだドライバーの反発係数がルール上限を超えてしまうケースも確認されている
1 / 4
最新の大型ヘッドは高慣性モーメントでギア効果が小さくなる。フェースの強度や反発係数の調整のために丸みを付けているので、バルジとロールの付け方に違いがあるのだ

ギアの知られざるシン常識を解説。ドライバーのロフト選びで9度か10.5度か悩む人が多いが、打点によるロフト変化の方が弾道に影響するというが、その真相とは? クラブデザイナーの松吉宗之氏が解説する。

154センチで最長315ヤード! 鈴木真緒のドライバーシャフトは超カルカタの『3X』という衝撃【連続写真】

◇ ◇ ◇

ドライバーのフェースには伝統的にバルジやロール(フェースの水平方向の丸みが「バルジ」、上下方向の丸みが「ロール」)と呼ばれる丸みが付けられています。かつてはギア効果の補正が大きな目的でしたが、高慣性モーメント化が進んだ最新ドライバーでは、主に反発係数の調整や強度を保つためにフェースを丸くしています。

フェースに丸みがあることで注意したいのが、打点によってロフトが変化することです。最新モデルで主流になっている12インチR(※)の丸みだと、芯から1センチ上に打点がズレただけでロフトが約1.9度増える計算になります。インパクト時のロフトが2度変われば、打ち出し角も、スピン量も大きく変化しますので、場合によっては飛距離を大きくロスする原因にもなるでしょう。

ドライバーのロフトを選ぶ際、“自分はパワーがあるから9度”といった理由で決めがちです。しかし、パワーよりも打点の傾向の方が結果に大きく影響します。パワーがあるゴルファーでも打点が下めならロフトの多いモデルが合いますし、パワーがなくても上めに当たるならロフトを立てた方が効率良く飛ばせるはずです。最新ドライバーの多くはカチャカチャによるロフト可変も可能ですので、打点の傾向に合わせて、最適なロフトを見つけてください。

解説・松吉宗之
1997年からフォーティーンのクラブ開発に携わり、数々の名器を世に送り出した。2018年から自身のオリジナルブランド『ジューシー』を立ち上げる。ギア開発の裏側を知り尽くすクラブデザイナー

※Rは「Radius(半径)」のこと。「12インチR」は半径12インチの円の外周のカーブの大きさを指している。円が大きくなるほど、外周のカーブは緩やかになるため、「R」の前に付く数字が大きいほど、丸みが小さくなる

 ◇ ◇ ◇

 ●今年は高性能アイアンが多く発売されている。セカンドショットで悩む人には関連記事【最新アイアン35機種の秘密! やさしいモデルは7番平均ロフト角29.3度、アスリートモデルは31.4度!】がオススメ。やさしいアイアンや飛ばせるアイアンなどピッタリモデルが分かるかも……。

ギア 週間アクセスランキング


おすすめコンテンツ

関連サイト