派手さはないけど使いやすくてスコアに直結! 癖になる打感も魅力の『PRGR 04 アイアン』
ベストスコア「67」、ホームコースのハンディキャップ「0」を誇る、貧打爆裂レポートのロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が、ギアについての噂の検証をします!実際にゴルフコースに持ち込んで、動画を撮影しながらラウンドしたレポートです。
配信日時:2024年8月29日 09時15分
ドライバーのヘッドスピード40m/sのアマチュアゴルファーでも、最新ギアを使いこなせるのか? ベストスコア「67」の元競技ゴルファーでロマン派ゴルフ作家の篠原嗣典が実際にコースに持ち込んで検証しました。
プロギアは『PRGR 04 アイアン』を2024年9月13日に発売。『PRGR 04 アイアン』のコピーは“精悍なフォルム、手応えの飛距離。やさしさ、打感も申し分ない。探していたアイアンが、ここにある。”です。ハイレベルな完成度で満足させるアイアンを連想させるコピーは、期待を高めます。
『PRGR 04 アイアン』の注目すべき最初のテクノロジーは、「新形状 Oval Cavity Design」です。ネックとヘッドの外周だけのラケットのような形状の軟鉄のボディは、重量配分を最適化し、低・深重心、高慣性モーメントを可能にしたそうです。精悍なフォルムを維持して、高弾道と寛容性アップに繋がります。
キャビティ内部をCNCミルド加工して、精密にセンター重心と低・深重心を実現しました。一体化したフェースとバックフェースをはめ込んでいるところも面白いです。
『PRGR 04 アイアン』のアドレスビューでは、トウサイドとヒールサイドで高さに差を付けてシャープな印象を持たせて、トップブレードに丸みを付けることでやさしく見える工夫を入れました。セミラージのヘッドと適度なグースも丁寧に考えられていて、気分良くアドレスできます。
『PRGR 04 アイアン』は、やさしさと飛びでゴルファーを満足させるアイアンになっているのか?興味津々です。試打した日は、晴れのち曇り、気温は20℃~26℃。微風でした。使用したボールは、使い慣れていてクラブの影響だけに集中できる『TOUR B X』です。
【打感・打ち応え】
『PRGR 04 アイアン』の打音ですが、音量はやや大きめです。音質は、硬質高音で残響もある音です。玄人好みの打音にチューニングされています。打ち応えは、やわらかく、乗り感が強く、手応えは敏感だが、芯のクリア感はイマイチ。
【弾道・球筋・スピン】
『PRGR 04 アイアン』の弾道は、高めの中弾道です。伸び上がる少しエモい軌跡を描きます。曲がりには敏感ですが、基本は直進性能の高さが勝ちます。スピンは効きますが、少し前にボールが行きます。
【距離性能】
『PRGR 04 アイアン』は、クラシックなアイアンよりミドルアイアンは2番手、ショートアイアンが1.5番手飛びます。キャリー+ランの距離です。番手差が整っているのはお見事で、使いやすいです。
【ロマン派ゴルフ作家語る】
『PRGR 04 アイアン』は、アドレスのしやすさを機能として考えたアイアンです。セミラージの大きさのヘッドは、大き過ぎずに良い感じです。トップブレードに丸みがあることで、ボールを包み込むようなイメージがあって個人的には打ちやすく感じましたが、これを難しいアイアンだと感じてしまうゴルファーもいるので、なんともいえません。適度なグースは、方向性を合わせやすく、それだけでも『PRGR 04 アイアン』は十分に良いアイアンだと評価しました。
実際に試打ラウンドでも、派手さは一切ありませんが、使いやすいアイアンだと、すぐに理解できました。スコアも良かったです。面白かったのは、芯感がクリアというよりも、独特の重さというか、詰まった感じがすることです。始めは、なんだ? という感じでしたが、慣れてくると癖になります。こういう部分も好き嫌いです。
『PRGR 04 アイアン』は、良くも悪くも、余計なものがない純粋な出力装置のようなアイアンです。自分の腕前がシンプルに出ます。アイアンが得意で、好きなゴルファーで、アドレスビューにこだわりがあるゴルファーに『PRGR 04 アイアン』をオススメします。
やさしいアイアンが欲しいという優先順位が高いケースでは、『PRGR 04 アイアン』はあまり適していないかもしれません。難しくはないですが、露骨にゴルファーを助ける部分が強調されてはいないからです。例えば、少しスライス目にスイングすれば、スライス目のボールが飛びます。良くも悪くもシンプルなのです。
最後に、個人的に『PRGR 04 アイアン』の推しポイントは、ショートアイアンが引っかかりにくくできているところです。やさしいと評判のアイアンの多くは、注意しないとショートアイアンが引っかかり気味になりがちですが、『PRGR 04 アイアン』はそれがないのです。ノンストレスで打てるのは気持ちが良かったです。
プロギアは、機能に特化した奇抜なクラブでゴルファーを助けるのを得意としているメーカーですが、その反面、黙って打てばわかる、という骨太でプレーンなクラブを作るのも上手であることを思い出せるのが『PRGR 04 アイアン』です。
コピーのように、『PRGR 04 アイアン』は、市場にありそうで、なかなか見つからないアイアンでした。今までのアイアンに満足できないと悩んでいたゴルファーに『PRGR 04 アイアン』は打って欲しいのです。
【試打ギアスペック】
『PRGR 04 アイアン』
ヘッド素材 S20C 軟鉄
フェース素材 SAE8655 ニッケルクロムモリブデン鋼
ロフト #5/22度、#6/25度、#7/28度、#8/32度、#9/36度、PW/41度、AW/46度
シャフト MCI FOR PRGR S (M-43)
【著者紹介】篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年東京都文京区生まれ。中学1年でゴルフコースデビューと初デートを経験し、ゴルフと恋愛のために生きると決意する。競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れた青春を過ごし、ゴルフショップバイヤー、広告代理店、市場調査会社を経て、2000年よりキャプテンc-noのペンネームでゴルフエッセイストに。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。ベストスコア「67」、ハンディキャップ「0」
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