岩井明愛の14本を直撃! 「フックフェースで球が食いつくヘッドでドローを打ちます」
今季3勝を挙げるなど、好調をキープしている岩井明愛。彼女のセッティングを撮影すると、面白いギアを発見。その詳細をレポートしたい。
配信日時:2024年11月6日 02時00分
今季3勝を挙げるなど、好調をキープしている岩井明愛。彼女のセッティングを撮影すると、面白いギアを発見。その詳細をレポートしたい。
明愛のドライバーは『 EZONE GT タイプS』(9度)。パワフルなショットを支えるヘッドのどこを気に入っているのだろうか?
「ブルー系の色が好きで、今までにないドライバーを作ってみようということでターコイズブルー色のヘッドにしました。提案したのは普通のブルーじゃなくて、違う感じの色をお願いしました」。では、ロフトを2度寝かしてフックフェースにしている理由は? 「ヘッドにこだわりは特にないですが、ボールが食らいつく感じが好き。持ち球がドローなので、つかまるタイプが好きです。気持ちよく振ってドローが出ればいい。ドライバーは比較的低い弾道の方が好きですね」。
ヨネックスの女子ツアー担当に聞くと、やはり彼女はつかまる仕様のヘッドが好きなようだ。
「明愛プロは基本的につかまるヘッドが好きです。自分のスイングで結果が出るのがいいので、ドライバーは2度のフックフェースにしています。それで出球がストレートになるから常に同じ出球が出せるように調整していますね。素直で気持ちよく振れるクセのないモデルをチョイスし、オートマチックに打てるようにしています」
ドライバーのシャフトは岩井千怜の先中調子の『レクシスカイザL』だが、「明愛プロのヘッドがつかまるので、中調子でクセのない『レクシスカイザM』を使っています」という。
ユーティリティが打つのが苦手な明愛のセッティングで面白いのは、『EZONE CB511フォージド』アイアンの5番の上に、「球が上がってくれる」飛び系の6番アイアン『EZONE GT』を入れ、さらにその上に5番ウッドを入れるのか、『EZONE GT』の5番アイアンを入れるのかを、コースによって使い分けているところ。
今年優勝した『住友生命Vitalityレディス 東海クラシック』では、200ヤード前後のパー3が多かった。「飛び系アイアンの5番は飛距離200ヤード、5番ウッドは飛距離215ヤードです。パー3で困らないよう5番アイアンを入れました。5番ウッドも欲しかったけど、3番ウッドで飛距離を抑えればなんとなかるかなと思いました」と明愛は語っている。
また、千怜はアイアンでカーボンシャフトを使用するが、明愛はアイアンもウェッジもスチールの『N.S.PRO 950GH neo S』を選んでいる。
「明愛プロは最初はアイアンはカーボンシャフトでしたが、だんだんパワーアップしてきてスチールシャフトに替えたら結果が出るようになりました。昨年からウェッジもアイアンと同じ『N.S.PRO 950GH neo S』に変更。スピン量の安定化を図るために、動きの少ないタイプに替えていますね」(ヨネックスの女子ツアー担当)
今季挙げた3勝でいずれも使用していたのが、テーラーメイドのネオマレット型パター『スパイダー X カッパーホワイト スモールスラント』。2019年発売のモデルで現在日本ツアーで使っている選手はあまりいない。明愛のパターヘッドはかなり使い込まれて、ところどころ塗装がはげてきている。
「自分はテーラーメイドの形、モデルが好きで、ローリー・マキロイが好きなんですけど、彼が使っているというのもあります」(明愛)。マキロイもかつて『スパイダー X カッパーホワイト スモールスラント』を愛用。「マキロイと同じモデルだから欲しい」と発注したそうだ。
パワフルなショットで観客を魅了する岩井明愛。信頼するギアで今後もツアーをわかせてくれるに違いない。
【岩井明愛のクラブセッティング】
1W:ヨネックス EZONE GT タイプS(9度/レクシスカイザM 5S)
3・5W:ヨネックス EZONE GT(14.5・18度/レクシスカイザM 6S)
6I:ヨネックス EZONE GT(レクシスカイザi 8S)
5I~PW:ヨネックス EZONE CB511フォージド(N.S.PRO 950GH neo S)
50・54・58度:ヨネックス EZONE W 501(N.S.PRO 950GH neo S)
PT:テーラーメイド スパイダーX カッパーホワイト スモールスラント
BALL:スリクソン Z-STAR XV
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