渋野日向子の「C9」はレア!? PING契約の米国女子プロ26人の“人気”ドライバースペックを調査
柔らかシャフトだけじゃない? 渋野日向子の新たな1Wスペックの注目点。
配信日時:2024年6月6日 08時33分
先週「柔らかシャフト」に変更し、「全米女子オープン」で2位になった渋野日向子。その際、フジクラは『スピーダーNXグリーン』の50SRへの変更に加え「バランスを軽くしたことも良かったのでは?」と話していた。そこで、PINGの米国女子選手らのドライバースペックを改めて調査すると、PGAツアー選手とは全く異なる面白い傾向が見られた。ヘッドスピード41~45m/sくらいの人には参考になるだろうか。
■渋野のドライバーのバランスは「C9」
まずは、渋野のドライバースペックから見てみよう。ヘッドは『G430 LST』の表示ロフト9°、リアルロフト9.25°で、PING契約米国女子プロの確認できる26人のうち9人がこのヘッドを選び、そのうち表示9°は渋野ふくめ6人が愛用している。
ところが、バランスを見ると渋野だけが「C9」と軽め。他の『G430 LST』の9人のうち「D3」2人/「D2」3人/「D1」2人。全体26人中でも「D2」が12人と最も多く、「D1」6人、「D0」3人、「D3」2人と、渋野より軽いのは「C6」のブリタニー・アルトマーレのみだ。
また、渋野は『G430 LST』のバックウェイト14gの軽めのモノを「ニュートラル」ポジションに配置しており、長さ45.25インチでも、バランス軽め&やや柔らかめの『スピーダーNXグリーン』の【50SR】シャフトで、振り抜きやすさを高めていた。
■女子でも26人中18人がチップカット
渋野だけが柔らかシャフトなのか? 他の選手たちのシャフトスペックも見ていこう。まず、シャフトメーカー別では、26人中フジクラが8人、グラファイトデザインが7人、三菱ケミカルが6人で、KBSが3人、プロジェクトXが1人、PINGが1人だ。
渋野と同じフジクラ製の選手に『スピーダーNXブルー』の【50SR】が2人で【50S】が1人、『ベンタスブルー』の【5S】が1人、『ベンタスTRブルー』の【5R】が1人と、渋野だけが柔らかシャフトなわけではない。フレックスと実際の硬さは必ずしもイコールではなく、メーカーやモデルによってSやSRの設定が異なるため、同じフジクラ製のフレックスでも硬さは一概に語れない。
ましてや、選手個々にチップカットやウェイト調整をするため、その情報も調べると、やはり女子プロでも26人中18人が0.5インチ以上チップカットしていた。渋野と同じく、チップカットしない選手は8人と全体では少数派だ。「0.5インチカット」が最も多い11人で、「1インチカット」は5人だ。
■ヘッドの2番人気は『10K』で8人!
先日調査したPGAツアーの人気ヘッドは、24人中19人が『G430 LST』だったが、女子プロでは前述の通り26人中9人。そして、最新作『G430 MAX 10K』はというと、女子プロには2番人気の8人も使用者がいた。(G430 MAXは女子プロに5人)
中でも『G430 MAX 10K』(10.5°)の4選手のうち三菱ケミカル『ディアマナGT』の50Sとシャフトが被るのが、アリセン・コープスとアンジェラ・スタンフォード。テーラーメイドの10Kヘッド『Qi10 MAX』(10.5°)を使うネリー・コルダも『ディアマナGT』の60Sで、この辺りはPINGの10Kユーザーと気になる共通点も確認できる。(編集部M・K)
【PING契約米国女子の1Wスペック注目点】
・ヘッドは『G430 LST』が26人中9人
・そのうち表示ロフト9°が6人
・新作『G430 MAX 10K』は26人中8人
・そのうち表示10.5°が4人
・バランスは「D2」が26人中12人、「D1」が6人
・シャフトはフジクラ製が26人中8人
・「0.5㌅以上チップカット」が26人中18人
・長さは「45.25㌅」が8人、「45.5㌅」が6人
・10Kユーザーには「ディアマナGT」が人気