ゴルフクラブのロフト角とは? クラブ別のロフト角と飛距離目安を一覧で紹介
ラウンド中に「ドライバ―で球が高すぎて距離をロスしているな」「同じ7番アイアンなのに、友人より飛ばないな」と感じたことはありませんか? こういった問題はクラブのロフト角を知ることで解決できるかもしれません。この記事では、ゴルフクラブのロフト角の定義に加えて、クラブ別のロフト角と目安となる飛距離を紹介しています。
配信日時:2024年1月12日 09時39分
1.ロフト角とは
ゴルフクラブのロフト角とは、クラブを地面と垂直に立てた際、シャフトとフェース面の作り出す角度のことです。
ロフト角の大きさによって、ボールを飛ばせる距離や高さに差が生まれます。だからこそ、ゴルフでは14本ものクラブを使い分けるのです。
ロフト角は、メーカーの出しているカタログを見れば確認できます。ただし、大きな差ではないものの、実際に店頭に並んでいるクラブのロフト角とカタログの数値が異なるケースもあるため、カタログに書かれている数値を「表示ロフト角」、実際の数値を「リアルロフト角」と区別しています。
ロフト角が小さくなるほど飛距離が出る
ゴルフクラブは、基本的にロフト角が小さくなればなるほど飛距離を出しやすくなります。ロフト角が小さいとボールの「打ち出し角」が低くなりやすく、バックスピンも入りづらいため、キャリーもランも出てより遠くに飛ばせるというメカニズムです。ドライバーやフェアウェイウッドといった、遠くに飛ばすためのクラブのロフト角が小さい理由はここにあります。
ロフト角が大きくなるほどボールの高さが出る
ロフト角が大きいクラブは、フェースが上を向いている分「打ち出し角」が高くなり、バックスピンもかかりやすいため、基本的にボールが高く上がります。高く上がって、スピンの入ったボールは、グリーンに止まりやすく、グリーンを狙う機会の多いショートアイアンやウェッジのロフト角が大きく設定されています。
2.クラブごとのロフト角と目安の飛距離
各クラブの平均的なロフト角と目安となる飛距離を男女別にまとめました。クラブのモデルや年式などによっては、紹介している数値と異なる場合があります。あくまでも参考数値としてご覧ください。
男性の代表的なセッティング | ロフト角 | 飛距離(HS38~45m/s) |
---|---|---|
ドライバ― | 8~10.5度 | 200~250ヤード |
3番ウッド | 15度 | 180~230ヤード |
5番ウッド | 18度 | 170~210ヤード |
4番ユーティリティ | 20~22度 | 160~190ヤード |
5番アイアン | 21~26度 | 145~175ヤード |
6番アイアン | 24~30度 | 135~165ヤード |
7番アイアン | 28~34度 | 125~155ヤード |
8番アイアン | 32~38度 | 115~145ヤード |
9番アイアン | 37~42度 | 105~135ヤード |
ピッチングウェッジ | 43~48度 | 95~120ヤード |
アプローチウェッジ | 50~54度 | 80~105ヤード |
サンドウェッジ | 56~58度 | 70~90ヤード |
ロブウェッジ | 60度~ | 60~80ヤード |
女性の代表的なセッティング | ロフト角 | 飛距離(HS28~34m/s) |
---|---|---|
ドライバ― | 10度~13.5度 | 150~190ヤード |
3番ウッド | 15~18度 | 140~180ヤード |
5番ウッド | 18~21度 | 135~170ヤード |
7番ウッド | 21~24度 | 130~160ヤード |
5番ユーティリティ | 25~26度 | 120~150ヤード |
6番ユーティリティ | 28~30度 | 110~140ヤード |
7番ユーティリティ | 31~34度 | 100~130ヤード |
7番アイアン | 28~30度 | 90~120ヤード |
8番アイアン | 32~35度 | 80~110ヤード |
9番アイアン | 37~41度 | 70~100ヤード |
ピッチングウェッジ | 43~46度 | 60~90ヤード |
アプローチウェッジ | 48~54度 | 55~80ヤード |
サンドウェッジ | 56~58度 | 50~70ヤード |
ドライバー
ドライバ―のロフト角は、男性の場合8~10.5度、女性の場合10~13.5度が一般的です。男性であれば、特に10.5度のドライバ―を利用している人が多く見られますが、ボールが高く上がりすぎたり、スピンが入りすぎたりしている場合は、9度や8度のモデルを試してみるのもいいでしょう。
また、女性向けのドライバーはボールが上がりやすいようロフト角が大きめに設定されていますが、力に自信のある方は男性向けのヘッドを試すのも一つの手です。
近年は調整機能、いわゆる“カチャカチャ”がついているドライバ―も多く、新しいクラブを購入せずともロフト角を変えることも可能です。
フェアウェイウッド
フェアウェイウッドのロフト角は、男性であれば3番で15度、女性であれば3番で16~18度となっています。3度刻みで奇数番手をセッティングに入れることが一般的です。ドライバ―同様に“カチャカチャ”を使ってロフト角を調整できるモデルも増えています。
ドライバーの次に距離を出しやすいクラブであるため、使いこなせるようになれば強い味方になるでしょう。
ユーティリティ
ユーティリティのロフト角はフェアウェイウッドとアイアンの中間あたりに設定されており、男性であれば概ね19~28度、女性であれば22~34度となっています。フェアウェイウッドより短く、ロングアイアンよりもボールを上げやすいため、プロからアマチュアまで幅広いゴルファーが愛用しています。
アイアン
アイアンのロフト角は、モデルによって大きく異なります。アスリートモデルと呼ばれる、中級者~上級者向けのモデルでは7番で32~34度に設定されている一方で、飛び系と呼ばれるモデルでは7番で26~29度に設定されています。一般的にアイアンは4度刻みなので、同じ7番でも2番手ほどロフト角が変わることもあるのです。
平均飛距離よりも届いていない場合はもちろん、アイアンが飛びすぎて悩んでいるという方も、使っているアイアンのロフト角を見直してみるといいでしょう。
ウェッジ
グリーンにボールを止めるため、ウェッジはロフト角が大きく作られています。ロフト角によって大まかに以下の4つに区分されます。
- 43~48度:ピッチングウェッジ
- 50~54度:アプローチウェッジ
- 56~58度:サンドウェッジ
- 60度~:ロブウェッジ
ピッチングウェッジはアイアンセットに含まれていますが、アプローチウェッジ以下は別途購入することが一般的です。ピッチングウェッジのロフト角を基準とし、4度刻みや6度刻みで入れるセッティングが見られます。
3.まとめ
ロフト角とは、クラブを地面と垂直に立てた際、シャフトとフェース面の作り出す角度のことです。ロフト角の大きさによって、ボールを飛ばせる距離や高さに差が生まれます。ロフト角が小さくなればより遠くに飛ばして距離を稼ぎ、ロフト角が大きくなればボールが高く上がってグリーンに止まりやすくなります。
最初はあまり気にしないポイントですが、飛距離が伸びないと悩んでいる人やアイアンが思ったより飛びすぎて困っている人は、一度自身の使っているクラブのロフト角を見直してみると、スコアアップにつながるかもしれません。