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初代は勝ちまくった『スピーダーNXブルー』、後継『バイオレット』の状況はいかほどか?

初代は勝ちまくった『スピーダーNXブルー』、後継『バイオレット』の状況はいかほどか?

フジクラの国内女子ツアーの最新作レポート。

配信日時:2024年11月20日 12時44分

ツアー供給されて11戦8勝を記録した21年モデル『初代スピーダーNXブルー』(上)、その後継の『NXバイオレット』
ツアー供給されて11戦8勝を記録した21年モデル『初代スピーダーNXブルー』(上)、その後継の『NXバイオレット』

今週は国内女子ツアーの今季最終戦(37戦目)の「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」。3年前に優勝したのは三ヶ島かなで、当時の1Wシャフトはフジクラの初代『スピーダーNXブルー』だった。21年9月にツアー供給された同作は、最終戦の三ヶ島ふくめ、わずか3ヶ月弱で破竹の11戦8勝を挙げたことも記憶に新しい。
【過去記事】➡フジクラ『スピーダーNX』、発売週から国内女子ツアーで7戦6勝!
【過去記事】➡➡フジクラ『スピーダーNX』が国内女子ツアー8勝目!
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21年の「リコーカップ」は、三ヶ島かなが『スピーダーNX』で勝利

21年の「リコーカップ」は、三ヶ島かなが『スピーダーNX』で勝利

では、後継の『NXバイオレット』の状況はどうか? ツアー担当の飯村俊哉氏によれば「まだ勝利はありませんが使用者は確実に増えていて、直近でも小祝さくらプロや木村彩子プロがFWに採用してくれました」と言い、プロテストを突破した吉田鈴(40S)や、六車日那乃(60S)ら若い選手も1Wに採用したとか。そして、初代からの移行は西村優菜だと言う。

「今までしなる感じのシャフトを使用していたが振った時に曲がる傾向にあり『ZXi』の新ヘッドに変更するにあたってNXVLをテストすると『しっかりしているが高さも出てくれて適度に掴まってくれる』と採用になりました」(飯村氏)
「六車日那乃さんは、SPEEDER NX VIOLET 60-SRに変更しました。PR開始のサントリーの週から実戦でSPEEDER NX VIOLET50-SRを使用。それまでSPEEDER NX GREEN 50-SRを使用していて、特に問題はなかったもののNX VIOLET 50-SRをテストしたところ、楽に球がつかまるようになり、フィーリングがよかったため即採用となりました。その後、お父様からのご提案もあり、重量を上げてテストしたところスイングが安定するようで、現在は同シャフトの60-SRを使用しています」
「吉田鈴さんは、VENTUS RED 50-Sを使用していましたが、今年のスタンレーの週に、最近球がつかまらず飛距離も出ないと相談がありました。データをとってみるとHSが以前より落ちていたので、キャロウェイ担当者と相談した上でNX VIOLET 40-Sをテストしました。結果、綺麗なドローボールになってHSも上がり、飛距離がキャリーで7ydほど伸びたことにより即採用となりました」
「青木瀬令奈プロの3Wは、NXVLでチップカット量を変えたものを色々とテストし、クラブスピードが平均で0.5~1m/s上がり飛距離も大幅に飛ぶようになりました」
「木村彩子プロは、今シーズンFWが左に曲がる傾向にありヘッドで調整していたがつかまってしまっていた所、NXVLをテストして左のミスも軽減でき高さもキープできたため投入となりました」
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「今までしなる感じのシャフトを使用していたが振った時に曲がる傾向にあり『ZXi』の新ヘッドに変更するにあたってNXVLをテストすると『しっかりしているが高さも出てくれて適度に掴まってくれる』と採用になりました」(飯村氏) (撮影:GettyImages)

「西村プロは初代『NX40-R』で距離が課題でしたが、後継の『NXVL40-R』にしたことでスピン量が300回転ほど減り右のミスも軽減され『つかまってくれる』と採用し、FWも『NXVL』にすると初速が上がりキャリーも7yd飛ぶ結果が出ましたね。ただ、今回は初代からの変更より、3代目の『NXBK』(ブラック)からの変更の方が目立ちますね。

西村優菜も初代の40-Rから、SPEEDER NX VIOLET 40-Rに!(GettyImages)

西村優菜も初代の40-Rから、SPEEDER NX VIOLET 40-Rに!(GettyImages)

高橋彩華プロも『NXBK50-S』から『NXVL50-S』に替えましたが、シーズン途中に指の怪我でシャフトを硬く感じ、キャリーが出せなくなったのが理由ですね。『NXVL』をテストして打ち出し角が上がりエースよりキャリーが10y伸びたため『自分で頑張らなくてもシャフトが仕事してくれる』と気に入ってくれました」(飯村氏)

高橋彩華は『NXブラック』➡『NXバイオレット』に(GettyImages)

高橋彩華は『NXブラック』➡『NXバイオレット』に(GettyImages)

その他『NXブラック』から『バイオレット』に変更したのが、野澤真央上野菜々子、そしてFWを入れ替えた木村彩子など。ユニークなのは野澤の要望だったと言う。

野澤真央もブラック➡バイオレットに!(GettyImages)

野澤真央もブラック➡バイオレットに!(GettyImages)

「去年から『短くしても飛ぶクラブが欲しい』という要望があったので色々と試していましたが、飛ばなくなったり方向性も安定せず断念していたんです。ところが、今年『NXVL』のテストで初速が2m/s上がって距離も出るようになったため、今までよりも0.5インチほど短くして使用できるようになっています」(同)

「上野菜々子プロは、以前まで使用していたヘッドを替える際、右に抜ける傾向にあり、NXVLをテストすると適度につかまり操作性も良いという事でPR週(宮里藍サントリーレディス)から即投入になりました」
「森井あやめプロは、NXGRでしたが『疲れてくるとつかまえきれない』と相談がありNXVLをテストしました。方向性も安定しキャリーが5yd伸びてSUT(ヒルズレディス森ビルカップ)にてプロ初優勝を飾りました」
「小滝水音プロは、筋トレの関係で以前のモノでスピンが入りすぎて距離をロスしていた所、NXVLでピンが400回転ほど抑えられて『飛距離も10yd飛ぶようになり、持ち球のフェードも打ちやすくなった』とのことでした」
「濱田茉優プロは、去年まで使用していたクラブが右に滑ってしまうためNXVLをテストしました。PING(G430LST)とNXVLの組み合わせで以前のエースより10yほど飛距離が伸びて安定しているそうです」
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「上野菜々子プロは、以前まで使用していたヘッドを替える際、右に抜ける傾向にあり、NXVLをテストすると適度につかまり操作性も良いという事でPR週(宮里藍サントリーレディス)から即投入になりました」 (撮影:GettyImages)

飯村氏の話を総合すると『スピーダーNXバイオレット』に替えた女子プロたちの傾向は大きく3つ。①右のミスに悩んでいる、②スピン量が多めでロスしがち、③FW含め、短いクラブで精度を上げつつも飛ばしたい、との要望を持つ選手が多かったようだ。

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