距離が伸びたオーガスタ。短尺1Wにしたマキロイがそれでも有利な理由
テーラーメイドが今週開幕する「マスターズ」に関する契約プロのツアーレポートを報告。マキロイの悲願の「マスターズ制覇」を見据えたドライバーの調整とは?
配信日時:2023年4月6日 00時39分
米国テーラーメイドが「マスターズ」に関するツアーレポートをこう報告する。
「ローリーは2022年のマスターズで1週間、ティグラウンドから平均318.5ヤード飛ばし、ドライビングディスタンスでフィールドをリードしました。今年のオーガスタに向けて、ローリーはWGCデルテクノロジーズマッチプレーで『ステルス2プラス』9.0°ドライバーにいくつか調整を加えました。マキロイは『ベンタスブラック』6Xシャフトから新しい『ベンタスTRブルー』6Xに変更し、44インチに短くして『ステルス2プラス』に19gのバックウェイトを加えました。
その結果は? マッチプレーでローリーは●420ydドライブが2回 ●370~380ydドライブを5回 ●350~369ydまでのドライブ11回 ●320~349ydドライブ23回。ローリーはこのイベントでプレーした7試合で、300yd超ドライブを63回打ちました。オーガスタに向かうマキロイは、ドライビングディスタンスで1位、ティからのストローク数で6位にランクされています。視覚的な補助として『TP5x』ボールにも線(マジックの1本線を目標に合わせる画像)を追加しました」(同社広報)
現在、平均飛距離326.6ydで1位のマキロイだが、オーガスタに向けなんと方向性重視で0.5インチ短くしていたが、ご覧の通りの豪打を披露していた。マッチプレーでは狭いホールも新しい短尺1Wで打つ回数が多く、オーガスタ攻略を見据えてデータを積み上げたのか。今季の平均ヘッドスピードは122.52mph(約54.8m/s)だが、マッチプレーでは0.5インチ短くなっても125~6mph(約56.3m/s)ほどに上がっており、替えたばかりの『ベンタスTRブルー』も快適な模様。
今年のオーガスタは、アーメンコーナーの13番パー5が35ヤードも延長され、545ヤードになっている。短尺化に加えてマジックでボールに1本線を引くなど、方向性アップへの意識が見られるものの、なぜか飛距離まで伸ばしている豪打製造機。念願のキャリアグランドスラムへ向け視界良好、今週も調整完了の『ステルス2プラス』が火を吹くか。