今年のPGAツアーで「初速」を上げた or 下げた選手の新ドライバーは?
飛距離への影響度が7割近くと言われる「初速」をチェック!(画像・GettyImages)
配信日時:2025年1月21日 08時19分
今年のPGAツアーは、開幕戦の松山英樹に第3戦のセップ・ストレイカと、『Z-STAR XV』を使うスリクソン勢の勝利が目立つ。1月からスリクソン契約になったニコ・エチャバリアも第2戦「ソニーオープン」で優勝争いしたが、ドライバーは他社製を使うため、昨年と初速差が目立つ選手の使用ドライバーについて調べてみた。
まずはセップ・ストレイカ。昨年はテーラーメイド『Qi10 LS』だったが、今年はキャロウェイ『パラダイムAi Smoke◆◆◆』で開幕戦の昨対比「+2.23mph(約1m/s)」初速を上げたが、HSも+1.66mph(同0.74m/s)上げていた。第2戦でも初速が「+2.15mph(同0.96m/s)」と昨年よりアップさせていた。
次にニコ・エチャバリア。昨年はピン『G430 LST』だったが、今年はピン『G440 LST』で開幕戦の昨対比「+1.3mph(約0.6m/s)」初速アップし、HSも+1mph(同0.44m/s)上げていた。プレーオフまで行った第2戦もHSは-1.31mphなのに「+1.95mph(同0.87m/s)」と昨年より初速アップさせていた。
開幕戦で最も昨対比の初速を上げたのは、キャロウェイ契約のキム・シウー。昨年は『パラダイムAi Smoke◆◆◆』だったが、今年は『ELYTE◆◆◆』を投入して開幕戦比較で「+4.52mph(約2m/s)」を記録。HSは昨対比「+1.63mph(約0.73m/s)」だった。
反対に、開幕戦で最も昨対比初速を下げたのも、同じキャロウェイ勢のサム・バーンズ。こちらは、昨年から引き続き今年も『パラダイム◆◆◆S』を変更しておらず、昨対比「-3.27mph(約1.46m/s)」で、平均HSも昨年より「-2.32mph」落ちていた。
第2戦で最も昨対比の初速を上げたのは、スリクソン契約のJ.J.スポーン。昨年は『パラダイム◆◆◆』だったが、今年はタイトリスト『GT3』を使っており昨対比「+6.14mph(約2.74m/s)」を記録し、最終的に1打差の3位タイに入った。
第2戦で2番目に初速を上げたのは、昨年まで長年ピン契約だったチャン・キム。昨年はピン『G430 LST』だったが、今年はなんとキャロウェイ『ELYTE◆◆◆』に変わっており、昨対比「+5.95mph(約2.66m/s)」と大幅に初速アップしていた。
ただし、キャロウェイ製ドライバーで全ての選手が初速アップするわけではなさそう。昨年『パラダイムAi-Smoke◆◆◆Max』だったユ・チュンアンは、今年も継続使用して昨対比「-3.96mph(約1.77m/s)」と、サム・バーンズと似た形になっていた。
また、第2戦の昨対比「+3.22mph」と最もヘッドスピードを上げたアダム・スヴェンソンにいたっては、昨年の『パラダイム◆◆◆』から『ELYTE◆◆◆』になって初速は「-3.71mph」と大幅に落としていた。
これらのスタッツはあくまで昨年大会比較にて、天候・風向き・気温も異なる。大会ごとに通常18~22回ほど初速が計測されるものの、1W以外のティショットも含まれるため参考に過ぎないが、キャロウェイの1W使用選手の動向には今後も注目が必要だ。