『TP5』ならドライバーからウェッジまで飛距離アップ間違いなし!?
ベストスコア「67」、ホームコースのハンディキャップ「0」を誇る、貧打爆裂レポートのロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が、ギアについての噂の検証をします!実際にゴルフコースに持ち込んで、動画を撮影しながらラウンドしたレポートです。
配信日時:2024年4月17日 08時00分
ドライバーのヘッドスピード40m/sのアマチュアゴルファーでも、最新ギアを使いこなせるのか? ベストスコア「67」、ホームコースのハンディキャップ「0」を誇る元競技ゴルファーでロマン派ゴルフ作家の篠原嗣典が実際にコースに持ち込んで検証しました。
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【注目ポイント】
『TP5』は、2024年2月16日に発売されました。テーラーメイドのツアーボールとして、フラッグシップモデルとなります。姉妹ボールの『TP5x』も同時発売です。“この打感で この飛距離。新しい5ピースで あなたの14本を覚醒させる。”というコピーとなっており、コピーとは別に「ソフ飛び系」という造語も作られています。新しい『TP5』を盛り上げようとする姿勢が伝わってきますね。
新しくなったのは、ボールのエンジンと例えられるコアです。「新スピードラップコア」は、圧倒的なボール初速を実現するようです。そして、前モデルで注目されたソフトな打感をもっとやわらかくしたのも、新しい『TP5』の特徴だとのことです。やわらかい打感でも、しっかりと距離が出るというのは、2024年のゴルフボールのトレンドですので、『TP5』は真っ正面から勝負を挑むということです。
面白いと思ったのは、ツアーボールという定義に対しての『TP5』の答えです。14本のクラブを覚醒させるというコピーでも分かるように、何か一つに特化するのではなく、ドライバーからパターまで全てに高機能を発揮するのがツアーボールということのようです。
『TP5』は、発売前に打つことが出来ませんでしたが、ツアー投入されてから契約選手の活躍などを知るたびに、良いボールに進化しているようだと注目しており、試打するのを楽しみにしていました。14本を使い切ることが出来るのか? 集中しながら試しました。試打した日は、快晴、気温は1℃~7℃。やや風あり。グリーンは10.5フィートの速さでした。
【打感・打ち応え】
『TP5』の打音は、ちょうど良い大きさの音量で、音質は濡れた鞭系の音を響かせるのが得意です。打ち応えは、かなりやわらかいですが、カッチとした部分もあります。手応えは敏感で、癖を感じさせません。
【弾道・球筋・スピン性能】
『TP5』の弾道は、適度な浮力があって、伸びすぎません。無駄がないです。曲がりには敏感に反応します。スピンはその場で止まろうとします。
【飛距離性能】
『TP5』は、トップレベルの飛距離性能です。ドライバーからウェッジまで、まんべんなく飛距離が出ます。前モデルも飛びましたが、それ以上です。
【ロマン派ゴルフ作家語る】
『TP5』は、発色を抑えていて、輝く白さよりも、マットな塗装を連想するような渋さを感じさせます。表面のぬめり感も独特で、手触りはツアーボールらしいと感じさせます。
やわらかさに注目して打っていましたが、ただやわらかいだけではなく、やわらかいけれどカチッとしているのです。ウッドではやわらかい感触が前面に出て、クラブが短くなるにつれてカッチとした感触が大きくなっていき、ショートゲームでは硬質感も味わえるほどになるのです。個人的には、ショートゲームはカチッとしているほうが好きなので、『TP5』の第一印象は良くなりました。
『TP5』は、前モデルも良く出来ていると評価しましたが、ツアーボールらしさがレベルアップしていると感じます。狙い通りに、ボールを止められるのがツアーボールだと考えていますので、『TP5』は、その意味でイメージが出やすく、裏切らないボールに仕上がっていました。
そして、何と言っても飛距離が出ることに拍手です。素晴らしい飛距離性能です。ドライバーだけが飛んだりすることなく、全てのクラブで実感できます。ただ、一つだけ気になったのは、『TP5』は、ハードヒッター用にチューニングされていると感じたことです。ヘッドスピード40m/sだと、特にスピンコントロールに苦労するシーンがありました。もちろん、球足が出るという前提で打っていけば、問題にはならないのですが、ツアーボールだからこその使い方としてこだわりがあるゴルファーもいますので、注意が必要だと思いました。
高性能のツアーボールでプロみたいなゴルフがしたいゴルファーに『TP5』をオススメします。飛距離がしっかり出るツアーボールが好きなゴルファーにもオススメです。『TP5』の歴代のボールは見事に進化を続けてきましたが、新しい『TP5』は、その系譜を踏襲するとかではなく、全く新しくツアーボールとしての完成を目指したボールだと感じました。感性が鋭いファンは、新しい『TP5』を「テーラーメイドらしくない」と評価するかもしれません。そういう部分はあると思いますが、性能として劣ると感じる部分はありません。基本性能だけを比較しても、完全に勝っています。
『TP5』は、ツアーボールとしてテーラーメイドが出来ることを全てやって完成度を高めています。14本のクラブを使いきるツアーボールが好きなら、一度は打ってみるべきボールです。
【試打ギアスペック】
『TP5』
構造 5ピース
コア 新スピードラップコア
カバー キャストウレタンカバー
ディンプル ツアーフライトディンプル
カラー ホワイト ※他に、イエローもあり
【著者紹介】篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年東京都文京区生まれ。中学1年でゴルフコースデビューと初デートを経験し、ゴルフと恋愛のために生きると決意する。競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れた青春を過ごし、ゴルフショップバイヤー、広告代理店、市場調査会社を経て、2000年よりキャプテンc-noのペンネームでゴルフエッセイストに。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。ベストスコア「67」、ハンディキャップ「0」
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