”地シャフト女子”川崎春花のドライバー&アイアンの使用シャフトが独特過ぎた!? その特性を暴いてみた‼
「ミネベアミツミ レディス 北海道新聞カップ」で2022年の「マスターズGCレディース」以来となる通算3勝目を果たした川崎春花。彼女のセッティングを見ると面白いスペックを発見。今回は使用シャフトについてレポートしたい。
配信日時:2024年7月11日 01時00分
「ミネベアミツミ レディス 北海道新聞カップ」で2022年の「マスターズGCレディース」以来となる通算3勝目を果たした川崎春花。彼女のセッティングを見ると面白いスペックを発見。今回は使用シャフトについてレポートしたい。
川崎は、ドライバーにテーラーメイドの『SIMグローレ』(10.5度)ヘッドと、『イミドアンドサンズプロト』シャフトを採用。また、7Wも『SIMグローレ』(21度)ヘッドに『イミドアンドサンズプロト』シャフトを使用している。尾崎将司が愛用して話題となったオーダーメイドシャフト『イミドアンドサンズ』シャフトをジュニア時代から採用している変わり種だ。真っ黒いカラーで正体不明なシャフトの特性とはどんなものだろうか?
「ドライバーシャフトは、重さ約54g(カット前)でフレックスSR、トルク5のオーダーメイドモデルです。彼女の飛距離から考えると、柔らかく軽い部類に入ると思います。キックポイントは先中調子で、球は上がりやすいですが、方向性も安定するのが特性。彼女は右手のヒラを上に向けたまま一気に振り抜いて、ドローを打つタイプ。先中調子を生かしてシャフトで自然にフェースターンさせています。再現性が速いシャフトなので、しなったシャフトがネジれながらしなり戻りスクエアに捉えやすいと思います」(イミドアンドサンズ夙川店フィッター子安氏)
川崎自身も相当このシャフトを気に入っているようだ。「あのシャフトとヘッドは気に入っていて高校の時からずっとあれ(イミドアンドサンズ)。良いのがあったら替えようと思いますが、あれに勝るようなのがまだ無いし今も信頼を置いているので手放しにくい」と絶賛している。
7Wシャフトの特性はドライバーとは少し異なるようだ。「7Wシャフトは約61g(カット前)でフレックスSRです。こちらは中調子に近いです。なぜならティアップしたドライバーはややアッパー軌道に打ちたいために先中調子に、地面から打つ7Wはややダウンブローに捉えたいため、中調子に設定されています。オーダーメイドだからできる設定ですね」(イミドアンドサンズ夙川店フィッター子安氏)
また川崎のアイアンシャフトを見ると、こちらも普段ツアーでは見ないモデルだ。6I~PWにミズノの『ミズノプロ719』ヘッドにシンカグラファイトの『レクシアIL7・LT』シャフトを採用している。こちらもどんな特性があるのだろうか?
「高弾性カーボンを使用しているため、カーボンの特性を生かして打ち出しが高くなりながらもヘッド挙動は安定するモデルです。重さは70g台。中元調子で、手元がやや軟らかくて先端が動きすぎないのが特徴ですね。『レクシア』シャフトは素直なイメージのカーボンシャフトだと思います。プロ入り前から使っていただいておりまして、一度違うシャフトに変更されましたが、優勝時に使っていただいて驚きました」(シンカグラファイトフィッター辻垣内氏)
ジュニア時代から使用するシャフトを愛用する川崎。スイングのタイミングに一番影響するシャフトだと言われる。原点に戻って最も振りやすいシャフトを使用する姿勢に、彼女の強さの一端を垣間見た気がした。
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