ルーキーシーズンの昨年、初戦の「Vポイント×ENEOS」で7位タイと鮮烈デビューを果たした菅楓華。22試合に出場してトップ10入り4回を記録したが、メルセデス・ランキング63位で初シードを逃した。2年目の今年、初優勝が期待される菅の14本のクラブを練習日に取材。今週のシーズン開幕戦、「ダイキンオーキッドレディス」初日に4アンダーで好発進を切った彼女のギアをレポートしたい。
今オフは体力作りから始まった。「3日間、4日間しっかり戦える体にしたかった」と試合終盤にミスショットが増えたことを踏まえて体を強化。体重にして5キロほどの増量に成功した。
キャディバッグの中身もスリクソンの最新モデルが増やすなど、優勝を狙うために調整を行った。ドライバーは昨年秋から投入しているスリクソン『ZXi TR』のロフト9度にシャフトは『テンセイプロブルー1K 50S』を挿したものを引き続き使用する。
「私がクラブを選ぶ時はまずは顔です。小ぶりなヘッドが好きなので、ドライバーは『TR』です。前モデルよりもつかまり感があって右に吹けるミスがなくなした。飛距離も2ヤードほど伸びています。シャフトは思い切り振ってちゃんとヘッドが返ってくるのがいいですね」。クセのない全体しなりが特徴のシャフトと最新ヘッドでミスした時に右に吹けるミスを減らしている。
昨年から替わったのはロングゲームで使用頻度の高いユーティリティだ。「硬いグリーンで重要だと思って」と3番ウッドの下は3番、4番、5番と3本のユーティリティが入っているが、すべて最新モデルの『ZXi』にチェンジ。「前作よりヘッドが大きく見えて最初は違和感があったのですが、使っていくうちに馴染みました。めっちゃ(ボールの)高さが出るので、硬いグリーンでも止められます」とロングゲームも攻められる武器を手に入れた。
アイアンは6番からPWで『ZXi 5』、ウェッジもクリーブランドの『RTZ』といずれも最新モデルに替わった。「もともとスリクソンのアイアンは一番いいと思っていて、(トップラインが)細すぎず太すぎず、中間ぐらいの『5』が好きです」と、こちらも見た目を重視している。「ウェッジも顔を気に入っていて、打ちやすいです。スピンもかかるからいい感じだと思います」と語っている。
「スコアを作るのはパター」と話す菅は、昨年の後半使用していたマレット型から、ブレード型のエース、オデッセイ『トライビーム#2』に戻した。「デビューの頃から使っていたエースです。ネックが三角形で安定感があり、芯を外しても真っすぐ転がってくれます」とその良さを語る。
エースには信頼感を置いていたが、「3~4メートルのバーディパットが入らなくなって…。ストロークがカットになるクセが出ていました」。悪癖を修正する意味でもマレットを使っていたが、「オフにいろんな人の話しを聞いてストロークを改善できたのでエースに戻れました。3~4メートルのパットも良くなってきたので、あとはそこにショットを着けられれば」。最後の砦をエースに任せられる安心感をもって臨める。
【菅楓華のクラブセッティング(2025年2月撮影)】
1W:スリクソンZXi TR(9度/テンセイプロブルー1K 50S)
3W:スリクソンZXi MKⅡ(15度/テンセイプロブルー1K 50S)
3U:スリクソンZXi(19度/テンセイプロ1K 70S)
4・5U:スリクソンZXi(22・25度/テンセイプロ1Kハイブリッド70S)
6I~PW:スリクソンZXi 5(N.S.PRO 850GH S)
48・54・58度:クリーブランドRTZ(N.S.PRO 850GH S)
PT:オデッセイ トライビーム#2
BALL;スリクソン ZスターXV
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