メジャー制覇した古江彩佳の秘密兵器‼ 『新プロトウェッジ』&『カーボンシャフト』を大公開
「アムンディ・エビアン選手権」でメジャー初優勝を果たした古江彩佳。傾斜が強いグリーンでも精度の高いアプローチショットで、巧みに難コースを攻略していた。実は50度と54度のウェッジは、試打してすぐに投入を決めたブリヂストンのプロトタイプだというが、その新モデルの詳細をレポートしたい。
配信日時:2024年7月18日 02時00分
「アムンディ・エビアン選手権」でメジャー初優勝を果たした古江彩佳。傾斜が強いグリーンでも精度の高いアプローチショットで、巧みに難コースを攻略していた。実は50度と54度のウェッジは、試打してすぐに投入を決めたブリヂストンのプロトタイプだというが、その新モデルの詳細をレポートしたい。
『バイティングスピン』とバックフェースに明記されたウェッジだが、まだ市場に出ていないプロトタイプ。日本に帰ってきたときに試打して米国にすぐに持ち帰り、ツアーで使用するほどその性能に惚れ込んでいる。どの点を気に入っているのか。古江本人に聞いてみた。
「試打したら感触がすごく良くて、それに溝の替え時でもあったのですぐに米ツアーで使用しました。フェースに乗り感があって、スピンが利いてくれますね。フルショットでの曲がり幅少なくて、真っすぐ飛んでくれる点も気に入っています。ラインがズレると曲がり幅が大きくなってしまいますから。それに、アプローチはイメージを大事にしています。いろんなライでイメージ通りのところに落とせて、イメージ通りの球の高さが出るかどうかをウェッジ選びでは大事にしています」
ブリヂストンスポーツのツアー担当に確認すると、「プロトタイプについて詳しいことは話せませんが、高重心に設計されて、特殊な溝加工を施した新モデルなので、非常にスピン性能が高いです。彼女は、ショートゲームを大事にしていて、ウェッジ選びに妥協を許さないですし、めったにウェッジを替えないので使用したのには驚きました」と教えてくれた。
新ウェッジには、フジクラの『MCIソリッド85』シャフトを採用。ウェッジにカーボンモデルを使用するのは珍しいケースだが、どの点が気に入っているのだろうか。フジクラの広報部に聞いてみた。
「ジュニア時代から弊社のカーボンシャフトを使っているので、一番スイングのタイミングに慣れているのが大きいと思います。『MCI』のウェッジシャフトには、『ソリッド』と『マイルド』の2タイプがあり、古江プロが使用するのは、先が動いてスピンが入りやすい『MCIソリッド』。このモデルは、シャフトの動きが速くてタイミングが難しいという人もいますが、彼女の安定したスイングに合っているようです。また、手元が硬い先中調子モデルなので、スチールシャフトより動きが速い。球は上がりやすくスピンも入りやすいと思います」
使用するアイアンシャフトの『TRAVIL IRON』と振り感が合うのも、『MCIソリッド85』シャフトを採用する要因だという。
同じ米ツアーの舞台で戦う渋野日向子が「ショット力もパターもアプローチも、総合的にレベルが高すぎる」と評した古江のゴルフ。今後も新ウェッジがその精度の高いアプローチショットを支えるに違いない。
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