『TP TRUSS』だけど色が違う! “夜の海”な見た目でパットの集中力が上がる!?
ベストスコア「67」、ホームコースのハンディキャップ「0」を誇る、貧打爆裂レポートのロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が、ギアについての噂の検証をします!実際にゴルフコースに持ち込んで、動画を撮影しながらラウンドしたレポートです。
配信日時:2024年5月22日 08時00分
ドライバーのヘッドスピード40m/sのアマチュアゴルファーでも、最新ギアを使いこなせるのか? ベストスコア「67」の元競技ゴルファーでロマン派ゴルフ作家の篠原嗣典が実際にコースに持ち込んで検証しました。
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【注目ポイント】
『TP TRUSS MID NIGHT BLUE』は、テーラーメイドが2024年5月24日に数量限定発売します。ヘッドは四種類。ブレードのアンサー型の『B1TH』、トゥ&ヒールのボリュームを多くした変形アンサー型で「トラスホーゼル」がヒールネックタイプの『B3TH』、センターネックタイプの『B3TC』、マレットのセンターネックタイプの『M4TC』というラインナップです。今回、個人的な好みとネックは別にしたいと考えて、『B3TH』と『M4TC』の2本を試打することになりました。
『TP TRUSS MID NIGHT BLUE』の最大の特徴は、ヘッドのカラーと質感です。オデッセイの新しいブルーのヘッドのパターが、大ヒットしているのに影響された、というストーリーは考えすぎの笑い話として、同じ青でも全く違うところが面白いのです。青というより、黒に近い濃いブルーは、まさに名称通りの真夜中を想像させます。ミッドナイトブルーは、和名では「黒紫」です。このカラーの効果は、テーラーメイドによれば、集中力を高めて、心が落ち着いたパッティングがしやすくなるということです。
その他のテクノロジーは、特に新しいものはありませんが、実績がある「カーボンコンポジット トラスホーゼル」、「PURE ROLL インサート」が搭載されています。『TP TRUSS』シリーズは、どれを打っても感心する完成度で、新しい時代を切り開くパターとして、十分な実績もあります。『TP TRUSS MID NIGHT BLUE』の機能面は、何ら問題はなさそうです。
本当にカラーの機能で、更に良い感じになるのか?『TP TRUSS MID NIGHT BLUE』を試打するのが楽しみになりました。試打した日は、晴れで、気温は11℃~24℃。強風。グリーンは9.0フィートの速さ。使用したボールは、使い慣れていて、パターの機能に集中できる『TOUR B X』です。
【打感・打ち応え】
『TP TRUSS MID NIGHT BLUE』の打音ですが、『B3TH』はちょうど良い大きさです。音質は、硬質で残響が少しある音になります。打ち応えは軽めで、手応えは鈍感です。『M4TC』のほうは、やや抑えめの大きさで、濡れた鞭系に硬質が混じる音質です。打ち応えは軽めで、芯感は感じますがやや鈍感です。ミッドナイトブルーのカラーは、打ち応えを軽く感じさせる効果があるような気がします。
【弾道・球筋・スピン性能】
『TP TRUSS MID NIGHT BLUE』は、2本共に、構えやすく、座りも良いです。狙ったところに自然と打ち出せて、ストレスがありません。カラーの効果は、当たりが強くならないような気がすることでした。
【距離性能】
『TP TRUSS MID NIGHT BLUE』の距離感は、2本共に素直に転がって、どの距離の領域でも同じように大人しく転がってくれるので、距離感は合いやすいと感じました。転がりすぎを気にせずしっかりと打っていくことが出来るところが良かったです。
【ロマン派ゴルフ作家語る】
『TP TRUSS MID NIGHT BLUE』の第一印象は、「このカラー、イイネ」でした。勝手にネイビーブルーは昼の海、ミッドナイトブルーは夜の海だとイメージしました(海の色という意味はありません)。若い人は昼の海が好きで似合うけれど、オールドな大人は夜の海の吸い込まれそうな暗さに恐怖と同時になんとも言えない心地良さも感じるのです、というサイドストーリーも想像しました。
だからというわけではありませんが、『TP TRUSS MID NIGHT BLUE』は、シルバーのヘッドよりも集中しやすいと感じました。質感もピカピカしていないので、直射日光に照らされても、反射して眩しいことがゼロでした。むしろ、太陽光を吸収しているような雰囲気さえしていたのです.
打感は軽めですが、強い反発をするわけではありません。むしろ、包み込むような乗り感もありました。試打ラウンドをしながらメモを書くことがあるのですが、そのメモに“転がり、綺麗、大人しい”とありました。『TP TRUSS MID NIGHT BLUE』は、どちらとも、綺麗にスーッと転がるボールが打てるところが好印象でした。
元々、黒いヘッドが好きで長く使っている関係で、『TP TRUSS MID NIGHT BLUE』のカラーに抵抗がありませんでしたが、メンタル的な効果よりも好みなのかもしれないと、元も子もないことを考えてしまいました。
実際にラウンドをしてみて、どちらも良かったのですが、特に『M4TC』は良かったです。少しのミスヒットはパターの機能で助けてくれます。ショートしないパターという感じで、気持ち良くパットすることが出来ました。ミスヒットしてもブレない、ショートしないパターが欲しいゴルファーに『TP TRUSS MID NIGHT BLUE』をオススメします。
『TP TRUSS MID NIGHT BLUE』は、高機能で、使い勝手良いパターの特別なカラーバージョンです。限定発売ですので、ミッドナイトブルーに興味があるゴルファーは、売り切れる前に急いで実際にボールを転がしてみて欲しいです。独特のカラーなので、構えただけで、好きか嫌いかはハッキリします。改めて、「トラスホーゼル」は素晴らしかったです。『TP TRUSS MID NIGHT BLUE』は、結果が出やすいパターです。
【試打ギアスペック】
『TP TRUSS MID NIGHT BLUE』
『B3TH』『M4TC』
ヘッド素材 ソフトステンレススチール (303SS)
フェース PURE ROLL 3ミリ厚(アイオノマー+アルミニウム)
ネック カーボンコンポジット トラスヒール
ロフト 3.5度 ※『M4TC』は3.0度
ライ角 70度
シャフト KBS 120 BLACK STEPLESS STEEL SHAFT
長さ 34インチ (33インチもあり)
【著者紹介】篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年東京都文京区生まれ。中学1年でゴルフコースデビューと初デートを経験し、ゴルフと恋愛のために生きると決意する。競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れた青春を過ごし、ゴルフショップバイヤー、広告代理店、市場調査会社を経て、2000年よりキャプテンc-noのペンネームでゴルフエッセイストに。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。ベストスコア「67」、ハンディキャップ「0」
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