葭葉ルミの昨季より「+10.33yd」は、未発表プロトの影響か、それとも『TW757』の影響か!?
女子プロの中で、今季最も飛距離を伸ばした、葭葉ルミの1Wについて。
配信日時:2024年7月10日 07時45分
今季の国内女子ツアーも後半戦に入ったが、先週の第19戦「ミネベアミツミレディス北海道新聞カップ」を終え、今季と昨季のドライビングディスタンスを確認すると、最も伸ばしたのが葭葉ルミで、画像左のように、気になるプロト1Wを使用することが確認できる。
昨季の平均252.90yd(12位)だった葭葉は、なんと今季263.23yd(3位)と「+10.33yd」を記録。昨季よりスタッツを伸ばした選手順で見ると「+9.6yd」の桑木志帆➡「+9.4yd」の大里桃子➡「+5.51yd」の穴井詩➡「+5.3yd」の佐久間朱莉➡「+4.31yd」の青木瀬令奈➡「+4.3yd」の山内日菜子➡「+4.19yd」の吉本ひかるらが続く中、大台の2桁増は葭葉だけ。
先々週まで「+8.87yd」の桑木が最も伸ばした選手だったが、葭葉の「ミネベアミツミ」の平均「276.25yd」がスタッツを引き上げた要因か。本人は先週「新しいドライバーのおかげで飛距離も戻った。一番飛んでいた2017年ごろと同じくらい飛んでいる」と話していたが、使用するのは未発表プロト1Wで、ソールが真っ黒かつ凹凸の少ないシンプルなモノ。同社はHPで葭葉の使用クラブを『T//WORLD PROTO S』(9.5°)としている。
このプロト1Wの影響も大きいはずだが、替えたのは今季途中から。5月まではフェース下部のソールの溝をカーボン素材で補強した“カーボンスロット”の付いた『TW757』に似たプロト1Wだった。そして、葭葉が新たなプロトタイプを使用できるということは、適合リストにも登録済みということ。
そこで、該当ヘッドと思しきモノを確認すると『TW767 PROTO ST V4』なる識別マーキングのモノを始め、極めてシンプルかつ真っ黒のヘッドが複数登録されていた。ここまでシンプルなデザインで製品化するとは通常なら考えづらいが、葭葉向けの完全プロトなのか、それとも……。
ちなみに、チームホンマの金澤志奈は『TR20 460』だが、それ以外の後藤未有、林菜乃子、吉川桃も未発表の『T//WORLD PROTO』なる1Wを使用している。中でも林が葭葉の使用するモノに似たフロントウェイトのあるプロト1Wを使用するが、よく似たソールデザインのヘッドが他に3つ存在し、どのプロトかを同社は明かしていない。