キャロウェイが2024年の新作を発表した。新たにスイングデータをAIに読み込ませて設計した、新しい『PARADYM Ai SMOKE』シリーズを2月2日に発売する。SMOKEとは「速い」という意味の英単語で、新しいAi Smart Faceがもたらす強烈なボールスピードを象徴して名付けられ、ドライバーとFWは『MAX』、『MAX D』、『MAX FAST』、『◆◆◆』の4機種展開となる。

従来のAIデザインでは、ロボットがスクエアに当てた数値をスーパーコンピュータに入力して解析に利用したが、今回は世界中から収集された約25万人の実際のスイングデータ（項目は100万以上）を入力し、AIが5万回以上もフェースを試作。結果、Ai Smart Faceはフェースの真ん中意外にも微細なたわみを生み、どんな打ち方・打点でもスピンや打ち出し角などを即座に最適に補正するとか。

同社の1Wといえば、通称「2本の柱」と呼ぶヘッド内部のJAILBREAKテクノロジーが特徴だったが、今作では消滅した。JAILBREAKを搭載すると、フェースの外周部に多大な圧力がかかり肉厚設計が求められたが、今回のAi Smart Faceではフェース外周部を薄くして微細なたわみを邪魔しない結果、初速も分散も向上したという。

タイプ別に4機種は最適化されており、『MAX』は最もスタンダードなモデルで、Ai Smart Faceがより効果的に作動するよう設計。体積は460㎤でソール前方に約2gのウェイト、後方には約14gのペリメーター・ウェイトを搭載したが、注目は「MOIを極端に追求する必要がないため、ペリメーター・ウェイトの位置は前作『パラダイム』のようにヘッド後端になっていない」点だろう。

PINGやヤマハを代表に、高MOIを追求するメーカーは多いが、一部に振りづらさを感じる向きがあるのも事実。キャロウェイはAIフェースでこれを解決する構えで、「MOIを追求する必要がない」のはAi Smart Faceが搭載された4機種すべてが同様。『MAX』は前作より特に飛距離性能が伸び、着弾範囲も平均で約10％以上小さくなるロボットテストの検証データが出ているとか。

また『MAX D』は、やや前後方向に長さのある丸い形状で後方に約7gのウェイトを配置。同社のロボットテスト結果では「平均約10ヤード左へ変わる」とのことで、このテスト傾向は『MAX FAST』も同様だ。最後に『◆◆◆』は、「特に着弾位置のバラつきが低減されており、平均で約30％以上も狭くなるというデータが出ています」とのこと。
 
税込価格は、三菱ケミカル製の純正シャフト『TENSEI for Callaway』装着のドライバーが1本96,800円、カスタムシャフト装着が116,600円～。FWは60,500円～、UTは50,600円～、アイアンは5本セットが137,500円～となる。