首がながーーい“キリン”デザイン! 『GIRAFFE-BEAM #7』の全貌【試打レポート】
ベストスコア「67」、ホームコースのハンディキャップ「0」を誇る、貧打爆裂レポートのロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が、ギアについての噂の検証をします!実際にゴルフコースに持ち込んで、動画を撮影しながらラウンドしたレポートです。
配信日時:2024年7月18日 10時45分
ドライバーのヘッドスピード40m/sのアマチュアゴルファーでも、最新ギアを使いこなせるのか? ベストスコア「67」の元競技ゴルファーでロマン派ゴルフ作家の篠原嗣典が実際にコースに持ち込んで検証しました。
オデッセイは、『GIRAFFE-BEAM #7』パターを2024年7月26日に数量限定で発売。『GIRAFFE-BEAM』は、『#1』『DOUBLE WIDE』『#6』『#7』の四種類です。人気があるヘッドがラインアップされています。
『GIRAFFE-BEAM #7』のコピーは“使用プロ増加中のロングネックパターをシリーズ化 名前やイラスト、模様も斬新でユニーク”です。首が長いキリンが名称になっているパターは、当然ネックがロングなのです。ロングネックのパターは、約20年前に小さなブームがありましたので、見たことがない新しさよりも既視感があります。
当時ロングネックのパターは、重心が高くなるというポイントが注目されましたが、『GIRAFFE-BEAM』は、それよりもフェースバランスに近くなることに注目して欲しいようです。実際に、ツアーでロングネックを求めるリクエストが多いことが、『GIRAFFE-BEAM』が商品化されるきっかけになったとのこと。
『GIRAFFE-BEAM #7』のソールを見ると、ウェイトはフェース裏のブレードに入っていて、前重心。ロングネックはH型、角の部分の裏も空洞にして、軽量化を狙っているようです。実際に、パターを持った瞬間に、「軽い」と感じるゴルファーも多いと思います。
昔のロングネックのパターは、ネックの接合部にズレがあったり、捻れて見えるものもありましたが、『GIRAFFE-BEAM #7』は、そういう意味では完璧で歪みを感じさせません。
面白いのは、グリップとヘッドカバーがキリンの模様になっているのと、ソールにキリンのロゴがあり、さらに、カッパーカラーで、徹底してキリン風なことです。遊び心と余裕が、銅色のヘッドと融合して、カッコイイ雰囲気をドバッと出しています。お見事です。
『GIRAFFE-BEAM #7』を選択したのは、『#7』のヘッドがツアーで使用率のトップ争いをしている代表的な形状なことと。基本的には、ヘッドの開閉が大きめのストロークに合っていると言われているヘッド形状が、ロングネック効果でフェースバランスに近くなることで、ヘッドの開閉をしないストロークでも打ちやすいパターになっているか、ということ。この2つを確認したかったのです。
『GIRAFFE-BEAM #7』は、そんなことを忘れてしまうほど、実物が良い意味でインパクトが強くて、すぐにコースに持っていきたくなるパターでした。試打した日は、晴れで、気温は26℃~33℃。微風。グリーンは8.5フィートの速さ。使用したボールは、使い慣れていてクラブだけの影響に集中できる『TOUR B X』です。
【打感・打ち応え】
『GIRAFFE-BEAM #7』の打音ですが、音量はちょうど良い大きさで、音質は硬質で、少し重めに響く良い音です。打ち応えは、軽めでホワイト・ホットらしい弾き感あり、手応えは敏感です。
【構えやすさ・方向性】
『GIRAFFE-BEAM #7』は、方向性が合わせやすく、ヘッドの小ささが集中しやすいです。テークバックも自然に上がります。
【距離性能】
『GIRAFFE-BEAM #7』の距離感は、ホワイト・ホット・インサートを使用したことがあるゴルファーなら問題なく合います。癖がなく、タッチが出しやすいパターになっています。
【ロマン派ゴルフ作家語る】
『GIRAFFE-BEAM #7』は、独特の雰囲気があるパターになっています。総重量が少し軽めですが、僕は軽めのパターが好きなので気になりませんでした。
全体的な使用感は、最先端の「AI・フェース」や「ラケット・ホーゼル(三角ネック)」とは違って、かなり懐かしい感じになっています。パターが助けてくれる機能が小さい分、打ち手の腕前が生かされることが、逆に新鮮に感じました。
総合的に見て、『GIRAFFE-BEAM #7』は、カッパーカラーに加工されていることが効いています。オールドな武器でも十分に戦えるというイメージは、オールドゴルファーだけではなく、新しいゴルファーにも、伝説の勇者が自らの力を倍増してくれるアイテムを手に入れたような感覚としてわかってもらえそうな気がしました。
『GIRAFFE-BEAM #7』は、綺麗にボールが転がり、ある意味、ラインに素直に転がるパターです。しっかりと打つタイプのゴルファーとの相性が良いのは『#7』の個性と一致します。
フェースバランス化したことが、ストロークタイプの相性にどのように影響するかは、想像していたよりもヘッドの個性が勝ちます。つまり、『#7』が元々合っているゴルファーに『GIRAFFE-BEAM #7』はオススメということで、合わなかったゴルファーが大逆転で打ちやすくなるわけではありませんでした。
『GIRAFFE-BEAM #7』は、オデッセイのパターの伝統を詰め込んで、それっぽく加工した遊び心に溢れた唯一無二のパターです。特別なパターが欲しいゴルファーに『GIRAFFE-BEAM #7』を強くオススメです。
試打ラウンドで『GIRAFFE-BEAM #7』を打って、とても気持ちが良かったのです。タッチが合わせやすくて、方向も癖がなく素直に打ち出せて、ストレスなしでした。
そして、特別感があるパターは、どこにでもあるパターよりも魅力があり、自分のエースとして愛着も増すのだろうなぁ、とぼんやりと考えました。『GIRAFFE-BEAM #7』は、刀のように使い方を知らなければ武器として機能しない難しさがありますが、使い方がわかっていて、自らの腕前もあれば、特別な1本として頼りになるパターなのです。
【試打ギアスペック】
『GIRAFFE-BEAM #7』
ヘッド素材 ステンレススチール+アルミニウムソールプレート+タングステン
フェース ホワイト・ホットインサート
ロフト 3.0度
ライ角 70度
長さ 34インチ (33インチあり)
【著者紹介】篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年東京都文京区生まれ。中学1年でゴルフコースデビューと初デートを経験し、ゴルフと恋愛のために生きると決意する。競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れた青春を過ごし、ゴルフショップバイヤー、広告代理店、市場調査会社を経て、2000年よりキャプテンc-noのペンネームでゴルフエッセイストに。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。ベストスコア「67」、ハンディキャップ「0」
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