千葉県の紫カントリークラブ すみれコースで開幕した「Vポイント×SMBC レディス」。練習日にはパットの名手、青木瀬令奈がスコッティ・キャメロンの新パターを試していた。
その正体は、3月14日に発売されたばかりの『スコッティ・キャメロン スタジオスタイル』。フェースにNEWスタジオカーボンスチール(炭素鋼)を使用して、極めてソフトなフェースインサートを全モデルに搭載。さらにチェーンリンクミーリングを採用することで、打音や打感はプロや上級者の求めるものに仕上がっている。青木が使用するのは、ニューポートモデルよりもわずかに幅広で、高い慣性モーメントを持つ『カタリナ』モデルだ。
率直になぜ、新モデルを使用するのかを青木に聞いてみた。
「今まで使っていた『スコッティ・キャメロン』パターでいこうかなと思ったんですが、今週のコースだと若干球足が速い。ミドルパットやロングパットの距離で”寄せる”のを考えると、少しイメージが合わなかったんです。それで、レップの方に柔らかいインサートの『スタジオスタイル』パターがあると教えてもらって試してみたら、球足が若干ゆっくりになってちょうど良かった。しかも今週のコースは傾斜が多くて、上って下りや下って上りなどのラインが残るんです。繊細な距離感が求められるので、いいかなと思いました」(青木)
新パターの打感についてもう少し詳しく聞いてみた。
「アイアンの”軟鉄”みたいなモデルですね。今まで柔らかいモデルが使えなかった人も使えると思います。打感が柔らかいメリットは、初速がゆっくりになる。フェースに球がくっついて距離感が合わせやすい。ストロークが緩みにくくなるんです。今まで下りのラインで”緩まない”とタッチを合わせられなかった人でも、難しい下りのスライスラインでも緩まずに打てるようになりますね」(青木)
キャディ兼コーチでもある大西翔太氏も、柔らかい打感についてメリットを感じているという。「ちゃんと当たったときに、球離れが速いモデルと比べると、球離れがゆっくりでタッチが合わせやすいと思います。なおかつ『スコッティ・キャメロン』のデザインも搭載しているので、いいパターだと思いますね」。
キャディやコーチたちが、グリーンの速さがメジャー級に仕上がっているという紫カントリークラブ すみれコース。青木がグリーン上でどんなパフォーマンスを見せてくれるのか目が離せなさそうだ。
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