飛んで、止まって総合力が高い『スリクソン XmaX』 絵文字のようなロゴもポイント
ベストスコア「67」、ホームコースのハンディキャップ「0」を誇る、貧打爆裂レポートのロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が、ギアについての噂の検証をします!実際にゴルフコースに持ち込んで、動画を撮影しながらラウンドしたレポートです。
配信日時:2024年6月27日 09時45分
ドライバーのヘッドスピード40m/sのアマチュアゴルファーでも、最新ギアを使いこなせるのか? ベストスコア「67」の元競技ゴルファーでロマン派ゴルフ作家の篠原嗣典が実際にコースに持ち込んで検証しました。
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【注目ポイント】
ダンロップは、『スリクソン XmaX』を2024年4月5日に発売。『スリクソン』は、プロが使うような上級者用というイメージのブランドですが、『スリクソン XmaX』は、飛距離特化型ボールでエンジョイ派のゴルファーも使えるボールです。
『スリクソン XmaX』のコピーは、“高反発、高初速の飛びとソフトな打感を両立したボールでゴルファーをサポート”です。実質的には、『スリクソン X3』の後継機種でありながら、新しい名称になっているということを深読みすれば、それだけ自信があり、気合いが入っている、ということなのだと思われます。
テクノロジーを確認してみると、色々と見えてきます。まず、ボールの心臓であるコアを『スリクソン XmaX』専用に新しくしています。「エックスマックス コア」と命名された新コアは、約10年の研究開発を経て、反発性能が優れている材料を配合して、やわらかなのに高反発・高初速を生み出すコアになっているそうです。
ミッド層とカバーも新素材を採用し、『スリクソン XmaX』に最適な組み合わせを研究して、高打ち出し、低スピンに磨きがかかったとのこと。「強弾道 338 スピードディンプル」は、最高到達点からもうひと伸びする弾道と初速を維持するように機能するようです。
全く新しいボールのようなテクノロジーですので、新しい名称になったのかもしれませんが、『スリクソン XmaX』は、単に飛ぶだけではないという予感がしてきます。テクノロジーに説得力があって、期待が出来るボールだと思いました。
最近の『スリクソン』シリーズのボールは、ツアー用だけでなく、安価な一般用のボールも丁寧に、高性能にチューニングしてあって感心していました。『スリクソン XmaX』も、その信頼を裏切らずに、高性能なボールなはずだ、とハードルを上げて試打ラウンドをしました。試打した日は、気温は11℃~24℃。強風。グリーンは9フィートの速さでした。
【打感・打ち応え】
『スリクソン XmaX』の打音は、音量はちょうど良い大きさで、音質は濡れた鞭系と硬質系のミックス音です。残響が短い締まった音。打ち応えはしっかりしていて、乗り感があります。手応えは敏感で、クリア。ショートゲームになるほど高音が目立つようになり、ツアーボールみたいで好きです。
【弾道・球筋・スピン性能】
『スリクソン XmaX』の弾道は高めの中弾道です。曲がりに鈍感、でも、曲がらないわけではありません。スピン性能は、ツアーボールらしい、その場で止まる感じで、アプローチもしっかりスピンが入ります。
【飛距離性能】
『スリクソン XmaX』は、低スピンの棒球系が飛びに繋がるゴルファーには飛びます。40m/sにチューニングされているような感じで、全ての番手で飛距離はしっかりと出ます。
【ロマン派ゴルフ作家語る】
『スリクソン XmaX』は、飛距離特化型ボールとして、というよりも、総合的な完成度の高さで、スコアアップを目指せるボールになっていると感じました。
ヘッドスピードが速くないゴルファーに合わせて作られていて、飛ぶ人がもっと飛ばすボールではなく、飛ばない人が飛ばせるボールになっています。
ツアーボールは敷居が高いけれど、ツアーボールのように使えるボールが欲しかったというゴルファーに『スリクソン XmaX』をオススメします。ツアー系の『スリクソン』ではなく、こちらがエースボールにしたほうが結果が出るゴルファーが多いと推測しました。
面白かったのは見た目です。プレー中に外国ブランドのボールと並んでいるシーンが何度かありましたが、白い発色がレベル違いで美しいボールです。
そして、ロゴマークも面白い。ぱっと見、絵文字の笑顔のように見えるデザインで、明るい気分にさせるだけではなく、複数のラインの配置が絶妙で、サイトラインに合わせる通常の使用は書くまでもなく、垂直のフェースラインに合わせるとしても、非常に合いやすいのです。このロゴマークの面白さだけで、このボールを選ぶゴルファーがいても何ら不思議はないと思いました。
飛距離特化型ボールは、その性格上、癖があるものが受ける傾向があります。例えば、とにかく転がるとか、上に上がりやすいとか。しかし、『スリクソン XmaX』は、癖がないのです。それが最大のプラスポイントになっています。飛ぶのは当たり前、狙い通りに止まって、気持ち良く入れられる、という基本的なゴルフシーンで、さり気なく高性能を発揮してくれます。
『スリクソン XmaX』は、一発の飛びに挑戦するのではなく、安定してアベレージを上げていくような使用に特化したボールです。飛ばすだけではなく、スコアも諦めないというヘッドスピード40m/s前後のゴルファーは、『スリクソン XmaX』を使ってみて欲しいのです。エースボールになる可能性があるからです。
【試打ギアスペック】
『スリクソン XmaX』
構造 飛距離追及型3ピース
コア エックスマックス コア
ミッド スーパースピード ミッド
カバー H.R. カバー
ディンプル 強弾道 338 スピードディンプル
カラー ホワイト (他にパッションイエロー)
【著者紹介】篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年東京都文京区生まれ。中学1年でゴルフコースデビューと初デートを経験し、ゴルフと恋愛のために生きると決意する。競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れた青春を過ごし、ゴルフショップバイヤー、広告代理店、市場調査会社を経て、2000年よりキャプテンc-noのペンネームでゴルフエッセイストに。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。ベストスコア「67」、ハンディキャップ「0」
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